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2005年07月27日
第201回「お仕事めぐり WEBデザイナーのお仕事」【週刊ウンチク】
第201回(2005.1.13)「お仕事めぐり WEBデザイナーのお仕事」
提供:いしかわや 紺矢誠さん

『お仕事めぐり』第4回は、今あなたが見ている画面、ホームページ(以下HP)を作っている人を、
いしかわやの紺矢誠さんが取材しました。
え、4回目ってコトは、1回目、2回目、3回目はあったの? …はい、ございました、といっても前回掲載は2003年2月で、2年ほど前ですが。。。。
お仕事めぐり(4)「WEBデザイナーのお仕事」
今回取材したのは、石川県在住のユーさんです。
ユーさんは大学卒業後、いくつかの仕事を経て現在のHP作りをはじめられたとの事。
それでは早速お話を伺ってみましょう。
Q こんにちは!
A どうも、よろしくお願いします。
Q まず、WEBデザイナーって簡単に言うとどんなお仕事なんですか?
A ここでは大きく「ホームページを作る人」と定義しておこう。
で、WEBデザイナーにも、何通りかある。
デザインに長けたグラフィックデザイナー系、システムエンジニア出身のプログラマー系、それから「なりゆき系」かな。
Q 最初の二つは何となく判りますが「なりゆき系」ってのが全然判りませんねえ。
A はは、僕が何を隠そう、その「なりゆき系」なんだよ。
今まで営業職でワードとかエクセルとかを使っていて、ついでに写真や図表入の商品カタログも作るようになって、気がついたらホームページも作っていた、というわけ。
Q ええ~? ホームページってそんな安直なものなんですか!!
A だってHP作成ソフトのパッケージの裏に「ワープロ感覚で」って書いてあるじゃないか。ま、ワープロが使えれば原則的には作れる、ってことだろうね。
それと僕の場合、趣味で個人的なホームページも作ってたから、その趣味が高じて、って側面もあるなあ。
Q じゃあ好きなことが仕事ですか、いいですねえ。
A そんなに甘いもんじゃないよ、と言いたいけど、世の中には好きでもないことを仕事にしている人がたくさんいるから、その点では恵まれていると思うよ。
Q では、ホームページを作る際の流れを簡単に説明してください。
A 僕の場合は食品通販HP作成の依頼がメインだから、その一例として聞いて欲しいな。
まず当たり前のことだけど、「何を売るのか」、「何が売りなのか」、そこら辺を依頼主さんとジックリミーティングする。この時点でページの成否がほぼ決まるといっても過言ではないんだ。
Q 通販ページって、ようするに商品カタログを作るわけでしょう。現物とデジカメがあればたいした打ち合わせは要らない気がするんですが。
A ああ、そういうふうに「通販ページは自動販売機」って思ってる人もいるだろうね。
そしていったん設置したら、タバコの自販機みたいに毎日それなりに売れてゆく、と。
Q はい、そう思ってます・・・。
A 残念ながらネットショップはカタログでも、自販機でもないからね。
ずっと前に世界最大のコンピュータ会社のCMで、「荒野の真ん中に会社を作ります」という描写があったけど、まさにその通りなんだ。
Q 僕も憶えてますけど、あれは確か「ネットビジネスなら立地が無関係だから低コストで済みますよ」というメッセージだったんじゃ・・・。
A 君は甘い、あれは「あなたは人通りの全くない荒野に店を出す勇気がありますか」というCFクリエーターの善意だか嫌味だかが込められていたのだよ。
ネットショップは「お客さまに探してもらわなければならない」という点で、現実のどんな僻地にも劣らぬリスクを抱えているんだ。
Q つまり、「通りすがりの客はいない」、と。
A そう、どうやってホームページを見つけてもらうか、そして見たお客さんに「声を掛けて」買っていただくか、これはデザイナーだけじゃどうにもならない部分だからね。
広告を出したり、大手のショップモール入ったり、まあお金が潤沢に使えればある程度手間も省けるかも知れないけど、僕は逆に「いかに手間を掛けるか」を考えるし、その意見に賛成してくれる依頼主さんとしか仕事ができないんだ。
Q 手間、というと具体的にはどういうことをするんでしょうか?
A それを最初のミーティングで掘り下げるわけだね。
物を作る人、売る人、皆それぞれのこだわりが必ずあるはずなんだ。その店の「一番こだわっている事」をどうやって伝えるか、これは大変なことだよ。
Q なるほど、食べ物でも「うちのは美味い!」だけじゃ何にも伝わりませんものねえ。
A そう、たとえば「当店では素材にこだわっています」というなら、その素材を作っている先に出向いて取材(写真を撮ったり生産者さんの話を聞いたり)をしなきゃならない。
そんな感じで、一番力を入れるところがはっきりしてから、取扱商品の数、ページ数、必要なシステム(買い物かごや掲示板など)、運送会社など細かい打ち合わせに入る。
同時にページ作成のスケジュール立てや予算も決めてゆくんだ。
Q その予算、というのはどのくらいなんでしょうか?
A 文字通りピンきりだよ。あ、ゴメンお金の話は結構デリケートなんで、スルー(流し)してもいいかな?
Q うーん、読者の方が一番気になることの一つなんですが、仕方ないですね。
A 申し訳ないけど、興味のある方は「HPの制作費」とかで検索してください。
Q で、実際にページを作り始めるわけですね。
A そう、許された時間とお金の中での作業になる。安価で済ませるには、僕が持っている買い物かごシステムを使い、僕が写真を撮り、僕が実際に試食して文章を書き、WEBサーバーはレンタルで、となるだろうね。
Q 何と、カメラマンまでやるんですか?
A 「なんちゃってフォトグラファー」と呼んで欲しいな(自嘲気味に)。ただHPにとって「写真は命」だから、なるべくプロの方に撮ってもらうよう勧めているけどね。
コンピュータの画面じゃ食感はもちろん、匂いも伝わらないから、「美味そうな絵」が作れないと誰も買ってくれない。写真修正ソフトを使って色味を調整したり(一般的にやや赤みがかったほうが美味しく見える)、「湯気」を合成したり、そんな技術も必要だね。
Q へえ~ すごいものですねえ。
A ホント、コンピュータってのは大したものだよ。昔はそれぞれに「職人」がいたんだろうけど、今は誰でも「それなりに」出来ちゃうからねえ。
それに僕の場合、曲がりなりにも営業職出身だったから、「モノを売る」という経験がある、実はこれこそが「なりゆき系」の強みかもね。
Q 「モノの売り方」が判っていると。
A そんなもの判っていれば、誰も苦労しないって(笑)。
ただ、以前スーパーマーケットに勤めていた経験を生かして、「お客さまの視線」でモノを考えるようにはしているつもりだよ。
ただ実際にページを作り始めると、一番悩むのはこの「お客様の視線」でもあるんだ。
単純に「買いやすいホームページ」というなら、写真を大きくして説明をシンプルにすべきだし、でもそうするとさっき言った「店のこだわり」が薄くなってしまう。
楽しめる画面にしようと動画や「仕掛け」のあるページは、ある人にはうっとうしいだけかもしれないし、旧式のPCを使ってる人、ブロードバンドでない人は見ることすら出来ない。
Q ああ、ありますねえ、動画を読み込むのにやたら時間のかかるページって。
A もし使うとしても、ポイントを絞るべきだろうね。さっき言った「どこにこだわるか」をはっきりさせておかないと、メリハリのない、重いだけのホームページになるおそれがある。
Q 他に気をつけているところはありますか。
A ケアレスミス(うっかり)、これが一番怖い。「○○しますた」とか、文字の打ち間違えなら笑われるだけで済むけど、商品の価格は「うっかり」で済まないからね。
Q そういえば何年か前に「一桁違いのPCに注文殺到」って事件がありましたねえ。
A ホント、あれ間違えた人がどうなったのかを考えると、背中が寒くなるよ。
「買い物かごシステム」を作る際、ページに表示される価格「1,200円」と、画面の裏で計算に使う「1200」の二箇所に数字を入れるわけだけど、後者は全角文字で入れたり、桁区切りの「,(カンマ)」が入るだけでもエラーになるからね。
あるショップで、裏画面に「1,200」と書いちゃって、「お買い物確認画面」では「\0」になってた、という事例をこの目で見たことがあるよ。
Q え、どのホームページですか?(早速買わなきゃ!)
A んなもの、言えるわけないでしょう。
それに僕が連絡したから、もう修正済みだよ。
Q あら~、残念。
A 君は人として大切な何かが欠けているようだね(笑)。ま、僕も相手の境遇が良く判るからこそ、仏心を出しただけかもしれないけど。
Q ようはチェックは大切、ということですね。
A プログラミングの基本中の基本だよ。作成は僕一人でやったりするけど、出来上がったホームページは一般公開の前に必ず複数の人にチェックしてもらっている。
それと厄介なことに、ホームページというのは、閲覧するHPによって違って見える場合があるから、ウィンドウズとマッキントッシュ、ブラウザもインターネットエクスプローラーやオペラ、それに画面解像度も何種類か見比べる必要がある。
Q そこまでしても、やっぱり公開後に不具合は見つかったりするんですか?
A 残念ながらその通り、後は不具合があった時、いかに迅速に対応するかが大切なことになるな。僕の場合は、モバイルコンピュータとPHSを持ち歩いて、外出先からでも不具合の修正をアップロード出来るようにしている。ネットショップは24時間オープンしているからね。
Q それでは最後に、ユーさんが作ったホームページをひとつ紹介してください。
A うーん、ひとつと言われると難しいけど、一番手間の掛かったのは【いしかわや】さん http://www.ishikawaya.com/ かな。
こないだチェックしたらHTMLが95ファイル、画像が1,135ファイル、これ以外にブログ2本に掲示板1本でしょ、我ながらよくやるなあという感じだよ。
Q というわけで、最後は私(こんや)のHPを宣伝していただきました、どうもありがとうございます。
A ベタなオチですなあ。
投稿者 お店ばたけ事務局 : 2005年07月27日 11:50

