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2005年07月27日
第23回「ふぐの卵巣って食べられるの?(後編)」【週刊ウンチク】
第23回(01.8.2)「ふぐの卵巣って食べられるの?(後編)」
提供:株式会社ホクチン 紺矢 誠さん
※お店ばたけ2004.7卒業

●石川県美川町に伝わる「ふぐの子(卵巣)糠漬け」のつくりかた
素材は能登沖でとれる「ごまふぐ」です。6月にとれるふぐは子(卵巣)を持っていて、その子が「ふぐの子ぬか漬け・粕漬け」の材料になります。ふぐの猛毒がぎっしり詰まった卵巣を、製品化する免許を取得できるのは、全国でもここ石川県だけです。
ぬか漬けに欠かせないもうひとつの素材がいわしです。いわしを塩漬けにしてエキスを出し、1ケ月位寝かせてこしたものを薄めて、ぬか漬けの味付けのためのさし汁につかうのです。このいわしに、血圧の上昇を抑えるはたらきがあることが、玉川大学の研究で証明されています。エキスを出したいわしの身のほうは、赤とうがらしをいれてこれもぬか漬けにします。これもなかなかいけます。
作り方その一は、ふぐをさばいて身と子を分けます。白子はみなさんご存知のそのまま食べられる珍味ですが、もうひとつの真子(まこ)とよばれる卵巣の部分、これがそのまま食べたら5.6人の致死量に相当する毒のかたまりです。
しかしなぜか?これを塩漬けにしてぬか漬けにすると毒が消えて、とてもおいしいぬか漬けになるのです。ある微生物が猛毒テトロドドキシンを分解するらしいのです
が、詳しく解明されていないため、製法は変えることができません。
問題のふぐの子はぬかに漬ける前に一年間、30%の塩水(白山の伏流水、自然のミネラル分が多く含まれています。)で塩漬けします。これで漬け汁に毒がしみだして、子は締まってかたくなります。

それをいよいよ、木樽につけて、ぬか、ふぐの子、糀の順に詰めて、ふちに編んだわらをおいて木蓋をします。この木桶も職人さんがいなくなって、いまあるものを30年から40年もの間、大事に大事に使っています。
左:塩漬けにした卵巣を糠で漬けなおしているところです
一方、ふぐの身の方は塩に15時間位漬けてから水洗いし、4~5日乾燥させてから、ぬか漬けは1~2年、粕漬けは半年間の本漬けをして仕上げます。こちらは粕、糠を落としてそのままスライスし、レモンを絞るか、焼いて食べると絶品です。

本漬けは約2年間、樽のふちに置いたわらに、いわしのエキスで作ったさし汁を花に水をやるように流し込みながら、自然の発酵を待ちます。二度の四季を過ごすうちに、微生物が残った毒をきれいに消し去って、独特のうまみをつくりだすのです。
作りはじめて3年後の8月ごろに、やっとべっ甲色に色よく仕上がったふぐの子ぬか漬けがお目見えです。予防医学協会の毒性検査を受けて、安全を確かめたものから晴れて出荷となります。
左:ふぐの子は倉庫の樽の中で最低2年を過ごします
出来上がった糠漬はこのようにしっかり漬かっているので、かなり塩辛く仕上がります。
糠を軽く落としたらスライスしてそのまま食べるもよし、またオーブンで軽く焼くとまた変わった食感が楽しめます。
日本酒の肴にまさに絶品!いいえ、「ふぐの子糠漬」のお供に上等の熱燗、冷酒が良く合うというべきでしょう。お猪口でチビチビやりながら、じっくりと味わいたいものです。
晩酌後にご飯にひとかけら乗せて「ふぐの子茶漬」も高級料亭の味、茶碗にこだわりたくなる「逸品」ですよ。
誰が最初に口にしたのか…。ミステリアスな過去に包まれ、今も古い倉の中で熟成を続ける「ふぐの子」たちに、乾杯!
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窓の向こうに壮大な花火・・・なんて、いいですね。
投稿者 お店ばたけ事務局 : 2005年07月27日 08:52



