第64回「加賀むかしばなし『ゲンザな清水の大杉』」【週刊ウンチク】

第64回(2002.5.16)「加賀むかしばなし『ゲンザな清水の大杉』」
提供:ホリカワ 花野美貴雄さん


源佐(げんざ)


ホリカワオリジナル 郷土絵本からの昔話。
第5弾は白山地方の昔話です。

「ゲンザな清水(しょうず)の大杉」

 昔々のことでござしゃった。白峯(しらみね)の村さに、源佐(げんざ)ちゅう男がおったとよ。この源佐、山で木を伐ったり、畑さ耕したり、たいそう働きもんでな、その上信心深うて、仕事の行き帰りには白山の神さんに必ずお参りしておった。

 その夜もひと仕事を終え、大好きなお酒さ呑んでぐっすり寝込んでおったところ、突然「源佐、源佐」と呼び起こされたんやと。目を開けると、一人の白髪の老人が立っており、「わしゃ、白山権現(しらやまごんげん)じゃ。おめえの信心の厚さと働きぶりに感心したで、山に清水さ作ってやるだ。おめえが仕事しとる所にある大杉の根っこを明日掘ってみろや」
と言うやスーッとすがたをけしたそうな。源佐は翌朝、白山さ飛んで行き、天にも届くほど大きな杉の根っこのほとりを掘っただ。と、お告げの通り水が湧いてきての、ひと口ずつすくって飲んでみると、なんとまあ、結構なお酒やったと。

源佐は白山権現様に感謝し、ますます信心に仕事に精を出すとともに、この清水は、”ゲンザな清水”と呼ばれるようになったんやが、それからずっと後のことでござしゃった。
ある庄家様が清水の付近を畑にしなさってな、大杉が邪魔やと伐ろうとされたとよ。

ところが、あんまり幹が太いんで半分ほど伐って翌朝行ってみると、伐ったはずのところがいつもいつも元通りになっておる。不思議に思うた庄家様がひと晩中見張っておると、木の葉がさらさらと舞い落ちてきて、切り口をたちまちふさいでしもうたと。

これではラチがあかん。そう思うた庄家様は、人夫を沢山呼んできて、寝ずに大杉を伐らせ、とうとう切り倒しんしゃった。すると、切り口から白い煙とともに女神様が酒徳利を片手にあらわれ、「もうこれでゲンザな清水とお別れじゃ」というや、白山の山頂へ飛び去られたそうな。ゲンザな清水にお酒が出んようになったのはそれからやと。
 

■■白山ミニリンク集■■■■

「白山自然保護センター」
・・・登山道情報やイベント情報、動物・植物の様子がご覧になれます。

白山連邦合衆国
・・・白峰村をはじめ、白山麓1町5村が観光連合体を結成。各地域のイベント情報などが満載です。

白山の様子を動画で。ふるさと石川セミナー「白山-日本の名山-」
・・・平成12年度県民大学校のインターネット放送。動画もダウンロードできます。


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