第84回「流されすぎだよ機屋のおやじ」【週刊ウンチク】

第84回(2002.10.3)「流されすぎだよ機屋のおやじ」
提供:出口織ネーム 出口勉さん


ジャカード織りで描かれた、出口さんの似顔絵。

今週のウンチクは、鶴来町でジャカード織物を製造する出口織ネーム
出口勉さんの、数字を使った言葉遊びシリーズ 「一」の巻。
世界一のレピア機
のように、一意専心に?一心不乱に?言葉を織り上げてくださいました。

 
■「機屋のおやじ」出口さんの「1」…世界最大のレピア織機!

出口織ネームの世界最大の織機。

出口織ネームの織機は一体どのくらい大きな布が織れるの?
最大織巾1900ミリ
最大織柄生地長100M~1000M

全面一柄のネクタイ・テーブルクロス ジャカード織テープ織ワッペン ゼッケンなどのような番号名前入り単品織物。こんなの氷山の一角! 一騎当千、沢山の織ネーム一気に織り上げる織機です。

流されすぎだよ機屋のおやじ

 
物事を真剣に考える?と疲れるので?何かに、よりどころを求めたくなるのは今も昔もどうやら同じらしい。見回してみると「一」の数字のついた諺や言い回しが結構多い。それなら数字の力を借りて、そのリズムに乗れば、言い訳しながら楽しくやれるんじゃないだろうか。と、考えたがさて如何なものか。
 

 その昔、兵隊さん、外地から帰ると、戦争負けて住むとこない、喰うもの無い、着るもの無い、ないない尽くしの裸貫。すがるのは神や仏じや間に合わない。「一つ釜の飯を食った」戦友頼り、片道五里、チャリに乗って年半、戦友に機屋の教えを請う。「一事が万事」素人で、「起きて半畳寝て一畳」こんな生活何時までよ、とぼやかれ続けたが、「浮世の苦楽は壁一重」と励まし言い聞かせ、「一旗揚げる」気概持つ。


 時は流れ、朝鮮動乱、景気の波を引き起こす。
その頃に「一攫千金」得たもの多し。ガチャマン長者と言われたものだ。それは、織機が横糸一本ガチャンと打ち込むと、一万円儲かったと云うたとえ。たとえは大げさなもの多いが、まさにその通り。
 けど、それ程でなくとも背戸に蔵建てた者多し。何時の世も、それで良しと「一を知って二を知らず」あぐらをかく者と、よく学び、よく遊び「一を聞いて十を知る」者がおり、時を経て、その差は歴然。我が先祖伝来の血は争えず、先の者の如し。
 それではと、「聞いた百より見た一つ」から、「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」と心得、「一つよければまた二つ」と技(わざ)積み重ねれば、繁栄の時も来よう。「ローマは一日にして成らず」と言うではないかと思い直す。


やがて運良く「一引き二才三学問」(出世に必要なもの)の「引き」に出合い業績好調。
さていよいよこれからという時にバブルの泡が吹っとぶ。それからも「一誹二笑三惚四風邪」(くしゃみの数占い)の出来事あり、なんだかんだと時が過ぐ。やがて後継ぎ力つけ、「一葉落ちて天下の秋を知る」(僅かな現象を見て、その将来を予知すること)なんて事、何時でも出来ると思いこみ、「板子一枚下は地獄」の気概を持てば不可能は無し。
その心意気で事を進めれば、「親の意見と茄子の花は千に一つも仇はない」とか、「一文銭で生爪はがす」とか「一寸先は闇」だなんて集中砲火、「一か八か」の決意も揺らぎ、つまるとこ「大山鳴動鼠一匹(たいざんめいどう-)」(前ぶりは大きいが、大したことは起こらない)出ず。未だに「十年一昔」の如し。


そのうちアジアに地殻変動あり、どこかの国が世界の工場となる。パソコンフル装備電子ジャカード引っさげて、これでもか、これでもかとジャカード織物の商品開発まっしぐら。「一石を投ずる」も価格破壊の波高し。多勢に無勢で逆らいがたし。この大波は湘南のサーファーも仰天だ。荒波は乗っても乗っても「一進一退」。どうすりゃよいかは正直な気持ち。


 だが待てよ、「一升徳利こけても三分」残る (無駄づかいしてもいっこうになくならないこと。)というではないか、それなら「一人の文殊より三人のたくらだ(たくらだ=愚か者の意)」の知恵を真似、「一村雨(ひとむらさめ)の雨やどり」と洒落、次なる「一富士二鷹三茄子」の兆しを待つのも手ではないか。「一種二肥三作り」のうち何かに活路がうまれ、奴さんたちにも「鯛も人はうまからずの日が来よう。そう考える日々もありかな。否、「一文呑み(一文惜しみ)の百知らず」(目先の僅かな損得にこだわり、全体の利益に考えが至らない愚かさのたとえ)かな。さてどうだ。


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