第17回「出口織ネーム」【今月のお店】

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第17回「出口織ネーム」【今月のお店】

株式会社出口織ネーム 代表取締役 出口勉さん

やわらかな感性・確固とした職人気質が作り出す温かみのあるしなやかな織物



■ 織ネームとは

織ネーム、国語辞典(大辞林)では「文字、文様を現した標識用の織物。織りマーク」とあります。私たちの身のまわりに常にあるもの。そう、洋服の襟元・カバンなど小物のブランドネームとしてついている、数センチ角の小さな織物です。この中にロゴ、サイズ、品質表示などの情報や主張がぎっしり詰まっています。

織ネーム

 この織ネーム業を現社長のお父様が創業し、昭和48年には息子である出口さんが加わりました。伝統的な技法と革新的なデジタル技法を見事にミックスさせることで、織物の新しい世界を作り出し、さまざまな商品開発を進めています。この取り組みは新聞や雑誌などでも紹介されるほどです。







■ 織ネームから、オリジナル織物へ

 織ネームはOEM生産型の商品、つまり相手先ブランドで製品または部品を製造し供給するいわば脇役の存在です。しかし、中国などへの市場移行が進むと考えられる将来性の不確実さから、主役となれる独自性をもった商品開発、デザインから製造販売までの工程を行う完結型スタイルをと考えました。そしてそこからオリジナリティの高い作品を作り上げる「白山襲(かさね)織 ゆめ工房 織仁」が誕生しました。代表である社長の奥様出口智子さんをはじめとする、女性の感性が光るオリジナルブランドです。

 新しい独創性をひめた織仁ブランド。伝統ある京都の西陣織との違いは、「金糸を使用しないこと」です。豪華さを強調せず、黒をベースに白山の自然色を織り込んで、落ち着きや柔らかさを表現しています。手にとって触ってみると、その柔らかい織りの暖かさが不思議なほど伝わってきます。 



■ 織仁ブランドの発信基盤

 卸などは行わず、メインにするのは全国の展示会・物産展などの出品販売。石川県の伝統工芸の老舗店と肩をならべ、全国で人気を得ています。リピーターも多く、九州など遠方からわざわざ商品を求めて買いに来られる方もいます。現在、約200アイテムの商品がありますが、展示会でのお客様の声から新たな商品が数多く生まれているそうです。

 良い意味での伝統に対する反逆、新しい物作りへの想いが商品に織り込まれています。出口さんの温厚なお人柄のなかに秘められた凛とした職人気質、これからの更なる商品開発が待たれます。

「織仁」の織小物

上写真:オリジナルブランド「織仁」の小物。鶴来町「パーク獅子吼」ふるさと館にて常時販売している。



<レポーターから一言>

印刷と見間違うような写真が織り込まれた大型織物や、デザイン室では有名デザイナーから依頼された新作が作られていたりと、出口織ネームのすごさを知るとともに、織物の奥深さと魅力に触れられたとても贅沢な取材でした。

 地元石川県での展示会もあるそうです。是非一度、手にとってみることをお薦めします。視覚だけではわからない良さがきっと伝わります。   【レポーター:中野 治美】



<会社概要>

店名 白山襲織 ゆめ工房 織仁

会社名 株式会社出口織ネーム

代 表 出口 勉

所在地 〒920-2121

白山市鶴来本町4丁目チ25番地

定休日 年末年始以外無休

TEL 076-272-3232

FAX 076-272-1463

E-Mail info@kasaneori-origin.jp

お店URL http://kasaneori-origin.jp/

本社URL http://www.doname.co.jp/