<商い益々繁盛店>和倉温泉信寿し(七尾市)

石川県産業創出支援機構(ISICO)では、石川県内で頑張っている繁盛店を取材し、商い益々繁盛店としてご紹介いたします。

石川県の繁盛店をご紹介!<商い益々繁盛店>

「和倉温泉信寿し」~「おかげさまで」感謝の心を忘れずに


商い益々繁盛店「和倉温泉信寿し」~「おかげさまで」感謝の心を忘れずに



七尾湾産の地物のやりいか・あかにし貝・カワハギ・さよりなど、新鮮な日本海の食材に恵まれた能登・和倉にあって、創業以来44年あまり、地元客はもちろんのこと浴客にも愛され続けている寿司屋が和倉温泉信寿しである。

昨年10月には金沢片町に出店し、信寿しの新たなファンづくりに邁進している。和倉本店の堀納信晃店長に商いにかける想いを語っていただいた。



営業ツールとしてホームページを活用

信寿しの寿司。 遡ること7年前、先行投資のつもりで業者に依頼してホームページを開設した。それをPRするため、旅行ガイドブックにアドレスを入れたり、地元の路線バス後部の広告看板にアドレスだけを大きく入れて宣伝したところアクセス数が急増。毎日、内容を多かれ少なかれ更新することで、常に検索エンジンの上位に登場するよう努め、和倉温泉、能登、寿司といったキーワードでもヒットするようにしてある。

 「せっかくコストをかけて制作したホームページだけに、見ていただかないことには話にならないですから、これを見て少しでも多くの方にご来店いただければと思っています」とアクセス数増に日々腐心する。



地物の新鮮な食材が宝

信寿しのすしと新鮮なネタ ネタとなる魚は新鮮な地物が中心。「七尾湾で水揚げされた魚は、味・鮮度とも最高で、これだけの食材を使えることは職人冥利に尽きます」と七尾の地で商いできることに感謝する。

 「寿司は喉を通るときにネタとシャリが一体となっていないと美味しくないだけに、ネタを食べやすくする工夫や、一口で食べられる大きさなど、お客さんの要望をお聞きしながら日々勉強です」と謙虚に語る堀納氏。

 海のない地方からの観光客は、鮮度のいい地の魚に匂いがないことに一様に驚くという。信寿しとしての一押しは、七尾湾産のあかにし貝。独特の食感は、実際に食べていただくしかない個性的な一品である。



顧客本位の店づくり

新装になった個室スペース 信寿しの店舗は数年サイクルでリニューアルしている。そこまで積極的に設備投資する理由を伺うと、「常にお客様に気持ちの良い空間で食事をしていただきたいとの思いから、定期的にリニューアルを行っています。直近の改装では、カウンター奥に個室を3室設けました。個室ができたことで、他のお客さんが気になって来店しにくかったお子さんのいる家族連れから『気軽に食べに来られるようになった』と喜ばれています。また、社用での接待利用も増え、個室スペースを設けたことで、お客様の幅が広がり、お客様の喜ぶ顔が励みになっています」と顔を綻ばす。



金沢店は試練の場

 金沢片町で、長年酔客に親しまれた「すし幸」が、経営者夫婦の高齢化と後継者がいないことから閉店することになり、鮨組合を介して信寿しに出店要請があった。

 「正直言って、七尾の地元のお客様に育てていただいて今日までやって来ることができたわけで、金沢に店を持つことは大きな冒険であり、不安が一杯でした。それでもご縁があってお声をかけていただいただけに、その期待に微力ながらお応えできるように頑張ることも信寿しとしての責務と考え、金沢のお客様に勉強させていただこうと決断したわけです」と経緯を語る。

 当初は不安だらけの船出だったが、徐々に口コミで常連客が増えはじめ、地元の雑誌やテレビで取り上げられるたびに、来店客数が伸びているという。「金沢に出店したことで、和倉本店に対する期待値がこれまでより高くなり、その期待を裏切らない寿司とサービスを提供していかなければならず、私も日々緊張の連続です。金沢の店と和倉本店が互いに切磋琢磨し、一人でも多くの信寿しファンを作っていくことが、私と社長の目標であり、お客様から教えていただきながら精進していきたい」と表情を引き締める。



気軽に来店できる寿司屋が目標

堀納信晃店主 一見客にとって、温泉地にある寿司屋はなかなか入りづらいものがある。そこで、入りやすい店にしたいとの思いから価格を明記したメニューを玄関先に出してある。

 「メニューを見て入店していただいたお客さんの緊張感をいかに早く取り除いてリラックスしていただくか。そこに最も気を遣っています。とにかく気軽に来ていただける和気藹々の店づくりが私の目指すところで、お客様が暖簾をくぐられた瞬間にほっとしていただけるような店に少しでも近づけるように日々精進していきたい」と語る。

 「客商売にとって一番大切なのは口コミです。例えば、観光客の方が仲居さんや地元の人に『美味しい寿司屋を紹介して』と尋ねた時に、『それなら信寿しがあるよ』と紹介していただけるような店になることが目標です。そのためには、日頃からの地道な努力が不可欠だと思っています。

 その意味で、一歩外に出たら街の人たちがみんな見ているわけで、たとえすれ違う相手が知らない人でも自分から挨拶することを心掛けています。同じ商売をするなら周囲の人たちから愛される店、応援してもらえる店にしたい」と実践する日々である。

 「言うは易く行うは難しで、まだまだ半人前ですが、これまで四十年以上、変わらずに信寿しをひいきにしていただいた地元のお客様のお陰で今日があることを肝に銘じ、常に初心を忘れずに、『おいしかった』の一言をいただける皆様からかわいがっていただける和倉温泉信寿しであり続けたい」。その思いで日々精進していく決意を新たにしている。 

 刀祢社長から三代目として後を継ぐことを託されている堀納さん。偶然にも名前が信晃で、信寿しの信が入っていることから「これも運命かなぁと感じ始めています」とほぼ覚悟を決めた様子。志を高く掲げ、日々努力を惜しまない堀納店長の今後の精進が楽しみである。



信寿し 店舗外観商 号: (有)和倉温泉信寿し

創 業: 昭和36年

設 立: 平成15年

資本金: 300万円

本 店: 七尾市和倉町ワ部18-5

支 店: 金沢店(片町2-24-11)