<商い益々繁盛店>ラブシンヤ(小松市)

石川県産業創出支援機構(ISICO)では、石川県内で頑張っている繁盛店を取材し、商い益々繁盛店としてご紹介いたします。

石川県の繁盛店をご紹介!
<商い益々繁盛店>ラブシンヤ(小松市)

ラブシンヤ

昭和50年代のDCブランドブームに乗り、女性ファッションの人気ショップとしての地位を確立したラブシンヤ。本店がある小松市三日市商店街を代表する元気発信店舗として、若い女性から中高年まで幅広い年齢層の支持を得ている。バブル崩壊を機に店舗戦略を再考し、新生ラブシンヤとして経営の舵を取る3代目・新谷眞康社長に今後の経営方針を披瀝願った。

●ショップのリストラで再出発
新谷眞康社長15店舗にまで拡大したラブシンヤグループもバブル崩壊の荒波には勝てず、不採算店舗のリストラを余儀なくされた。借金を減らし、企業体質を健全化することで攻めの体制を整えるべく、先代が金沢市内の店を3店舗にまで絞り込んだ。その時期に眞康氏が東京から戻り、父子二人三脚でさらなる経営効率化に向け邁進する日々が始まる。それでもなお2店舗が採算ベースに乗らなかったため、2店舗とも閉鎖し、赤字と借金を同時に減らすことに力を注いだ。そうした努力が報われ、平成10年から満を持して再び金沢に4店舗を出店することができた。「先代から次につなげるために無借金で私に渡すことを目標に頑張ってやってきたと、社長交代の時に言われ、ジーンとくるものがあった」と述懐する。「じっと止まっていては後退するのみで、常に積極的に攻めないといけないが、そこには当然リスクが伴います。その攻めの部分とリスクの部分にいかに整合性を持たせていくか、それが経営者の手腕です。その意味で、私は初代の祖父、2代目の父(現会長)を経営者として心から尊敬しています。二人とも私が追い越すことのできない大きな目標であり、経営者としての師でもあります。その域に到達することは至難の業ですが、まずは社員が楽しくなければお客様も楽しくないわけで、明るい職場環境づくりに日々邁進しているところです」と厳しい時代を乗り切った自信をのぞかせる。

●付加価値の高い店づくりに腐心
文化サロン石蔵小松市三日市の本店では、ギャラリーを併設し、店舗奥の蔵を改装し『石蔵』と名付けたオープンスペースも設け、地元作家に作品展示の場として提供している。「ギャラリーを設けたことで、様々な作家の方たちとの交流が増え、商いの上でとてもプラスになっています」と顔を綻ばせる。来店の動機付けになるだけでなく、作品展を見に来たお客様が、洋服にも目を留めてくれるからだ。と同時に、洋服を着ていく機会を創出することも大切な役割と考え、地元でのパーティーを企画したり、宝塚観劇日帰りツアーなど、社長以下、スタッフ全員が顧客と一緒になって楽しみながら3カ月に1回程度、そうしたイベントのプロデュースも行っている。いかにして来店してもらうか、どうすれば服を着ていく機会を作れるか、そうした試みを先代の時から継続してやってきている。「そこまでやらないと販売につながりません。社員一人ひとりにお客様がついており、各人が個人商店の気持ちで仕事に取り組んでいます。服の販売だけにとどまらず、接客の中で相談相手になったり、ストレス解消のお手伝いをするカウンセラー的な要素もあったりするわけで、モノを売ることよりも、機会や場面や人を提供し続けてきたことが、洋服という商材を扱う店として生き残ってこられた要因だと思っています」との言葉に、商いの原点を再認識させられる。ファッション業界は流行の変化が速い。「この商売は生もので、1週間おいて売れなければもう売れない。それぐらい回転が速い」と強調する。と同時に、「安いか高いかの二極化が明確になってきていることから、その時代にあってどこを攻めるのか、中小企業だけにいかにしてニッチの部分を狙うかが戦略のポイントです」と付言する。

●心が伝わるサービスが鍵
店内の様子「これだけ変化の激しい情報社会にさらされているだけに、常に変化していくことを心掛けていかないとお客様に飽きられてしまいます。商品はもちろん、ディスプレイや挨拶に至るまで、日々少しずつ変えています。そうした小さなことの積み重ねが商いの鉄則と捉え、社員一人ひとりが経営者の感覚で、自ら考え行動できる人材に育っていることがウチの強みかもしれません。お客様が飽きないようにいかに商いを展開するか、これが重要ではないでしょうか」と力説する。顧客とのコミュニケーションは、ヤング層にはパソコンのメールマガジンを活用して情報発信し、ミセス層に対しては、全ての人がメールに馴染んでいるわけではないため、手書きDMや電話で情報発信している。これだけネットが発達してきているだけに、逆に心が伝わるアナログなやり方が効果的と捉えている。「人との触れ合いやあたたかさを伝えることを大切にしていきたい。例えば、顧客データを元に、家族構成に応じて、進学や就職のタイミングに合わせてDMを出したり、体型データを元にあるので、来店しなくても直しができるといったサービス等もできる時代なだけに、情報をいかに活用ができるかどうかは人にかかっています。その意味で、当社は人材重視で終身雇用制を導入しており、定年まで安心して働いてもらえる会社にしていきたいと考えています。能力のある人には元気な限り頑張って働いてもらうことが、会社にとってもありがたいことです。と同時に、商売で適正な利益をあげ、きちんと納税していくことが最大の社会貢献だと思っています」と力を込める。

●『衣・食・遊』を旗印に堅実経営に邁進
店内の様子『衣・食・遊』がこの先10年のビジョンである。女性に対して内と外からいかにトータルに美を追求するお手伝いができるかにポイントを置いている。その実現に向けた取り組みの一つが、石川県の中小企業経営革新支援法の認定を得て、昨年、金沢市内東力に出店したファッションと飲食の複合店「ブリーカーストリート」である。ファッション部門は、金沢市内のお店をそちらに集約し、レストラン部門は、健康をキーワードにメニュー構成されたヘルシーなフレンチカジュアルとすしを提供する店として、アメリカで修業を積んだ新谷社長の弟がシェフとして腕を振るっている。「どれだけ女性を応援できるかが当社の使命であり、美を追求してお客様に感動を提供できるか。また、女性社員に光を当て、生き甲斐を持って働いてもらえるよう、雇用をきっちりと維持して地元社会に貢献していきたい。それによって、社員の娘さんたちにも、ラブシンヤで働きたいと思ってもらえることが目標です。いろんな夢は描いていますが、その基本となる人が育たない限りは新たな出店はしません。多店舗展開よりも一店舗の厚みをしっかりとつけていくことが最重要課題で、人が全てだと考えています」と語る言葉の端々に地域に根ざした商いに徹していく新谷社長の強い決意がうかがえる。

■インタビューを終えて
世の中の時流、消費者ニーズを的確に捉えた店舗展開と英断で、厳しい環境下を乗り切り、地元のファッション業界で異彩を放つ稀少な存在としての基盤を確固たるものとしたラブシンヤグループ。次なる躍進の一手が楽しみである。

ラブシンヤ外観商 号 (株)シンヤ
本社所在地 小松市三日市町41
創 業    昭和12年
資本金    2200万円
年 商    4億5千万円
従業員    26名
店舗数    6店舗
ホームページ http://www.loveshinya.co.jp/


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