第57回「白山麓 つの屋(西山産業開発)」石川県が誇る伝統工芸である牛首紬(うしくびつむぎ)を後世に伝えていきたい【今月のお店】

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【今月のお店】第57回「白山麓 つの屋(西山産業開発)」
石川県が誇る伝統工芸である牛首紬(うしくびつむぎ)を後世に伝えていきたい
白山麓 つの屋(西山産業開発) 西山博之さん

つの屋(西山産業開発) 西山博之さん(中央)、南知江さん(左)、大平紀子さん(右)

白山市にある加賀乃織座に飾られている牛首紬の着物です。石川県にある霊峰白山の麓、白山市白峰(旧牛首村)で生まれた「牛首紬(うしくびつむぎ)」。その伝統工芸である牛首紬を販売されているのが、白山にあり、昭和49年に創業した西山産業開発です。
平成18年9月に「角印・牛首紬の直営オンラインショップ つの屋」をオープンしました。つの屋では、牛首紬を贅沢にあしらった上品で優雅な財布や扇子などの和装小物(「うらら」ブランド)を販売されています。

牛首紬を手にとってじっくりとご覧になりたい方は、「ギャラリースペース 加賀乃織座」(金沢市にほど近い白山市部入道町)へ。そして牛首紬の制作工程や歴史が知りたい方は、「織の資料館 白山工房」(白山市白峰村)へどうぞ。


今回は、代表取締役専務 西山博之さんにお話を伺いました。


角印・牛首紬の和装小物牛首紬でつくられた和装小物(ネクタイ、ポーチ、朱肉付き はんこ入れ、カバンなど)が並んでいます。
(「ギャラリースペース 加賀乃織座」より)


履き心地のよい下駄手彫りで職人さんがつくられた、足にぴったりとフィットする履き心地のよい下駄です。
(「ギャラリースペース 加賀乃織座」より)


角印・牛首紬の和装小物牛首紬でつくられた和装小物(扇子、財布、名刺入、パスケースなど)が並んでいます。
(「ギャラリースペース 加賀乃織座」より)


金沢市にほど近い白山市部入道町にある「ギャラリースペース 加賀乃織座」牛首紬を手にとってじっくりとご覧になりたい方は「ギャラリースペース 加賀乃織座」へ。和装小物「うらら」の販売もしています。


白山市白峰村「織の資料館 白山工房」牛首紬の制作工程や歴史が知りたい方「織の資料館 白山工房」へ。見学ができますよ。

■きっかけ
Q.業を始めようとされたきっかけについて教えてください。

戦前は牛首紬をつくる職人がたくさんおり、牛首紬の産業は順調でしたが、折からの経済不況と戦争の始まりで産業は衰退し、戦後には職人が次々と辞めてしまい、残ったのは1人だけだったそうです。私の祖父は牛首紬が大好きで、このままでは牛首紬の産業がなくなってしまうと心配し、どうにか産業を立て直せないかと立ち上がり、努力を重ね、現在に至っています。

うちはもともと土建業をしており、私も大学卒業後の10年間、建設業をしていました。現場で構造物を作ったりすることは、とてもやりがいのある仕事で楽しかったのですが、家の事情で牛首紬の販売に携わることになり現在に至っています。
建設業で構造物を造るという仕事は、決まった設計図にしたがってミリ単位で精度を合わせていくもので、それ自体難しいことなのですが、今の仕事は自分の頭の中で設計図を描いて形にしなければいけないことが多いので、考えることは多いかもしれません。しかし、建設業とは全く違う業種ですが、10年間、建設業をしてきたことは無駄ではなく、何かしら今に活かせていると思っています。


■ネットショップ
Q.ネットショップを始めようとされたきっかけについて教えてください。

石川県の伝統的工芸品でありながら、「牛首紬(うしくびつむぎ)」という言葉を知っている人は県内でも少ないと思います。多くの人に知って欲しいという思いで7、8年前から牛首紬についてホームページで紹介していました。しかし、知ってもらうだけではなく実際に牛首紬でつくった製品を使って欲しいと思ったのです。主に反物を扱っていますが、もっと多くの人が身近に使うものが良いと思い、財布やパスケースなどの和装小物をネット販売することにしました。

Q.ネットショップでの出来事

ネットショップ第1号のお客様はなんと北海道の方で、扇子を買って下さいました。そして、若い方がホームページを見て加賀乃織座へ来てくれたりと、ネットがなかったら知りえなかった様々なお客様とネットを通して出会えるので、嬉しく思っています。そしてネットのすごさを感じています。


■「織の資料館 白山工房」 と 「ギャラリースペース 加賀乃織座」

織の資料館 白山工房織の資料館 白山工房は1975年、白山市白峰村に誕生しました。見学できるようになったのは1985年くらいです。人の手でマユから糸を引いて糸をつくり、それを織って布をつくるという工程作業を順に見学することが出来ます。つまり絹織物の原点が見られます。また、牛首紬に関する貴重な資料や作品が展示してあります。そして牛首紬でつくった小物を販売しています。


ギャラリースペース 加賀乃織座ギャラリースペース 加賀乃織座は1992年、金沢市にほど近い白山市部入道町に誕生しました。石川県へ牛首紬を見に来たのに見られない(県内では、石川県伝統工芸館や小松空港内などの一部でのみ扱う)、白山工房へ行くには遠すぎるという県外のお客様の声に応えて、ギャラリースペースとして出来ました。牛首紬を手にとってじっくりとご覧いただけ、財布や扇子など和装小物(「うらら」ブランド)の販売もしています。


■これからの展開
Q.これからの目標を教えてください。

今はネットで販売している商品が少ないのでこれからもっと増やしていきたいです。また、いろいろな情報を掲載して充実したページにし、牛首紬をもっと多くの方に知っていただきたいと思っています。
牛首紬は光沢があり色も綺麗ですが、見るだけではなく、実際に手にとって感触をあじわって欲しいです。そうすれば素材の良さが伝わると思います。
物産展では主に反物を販売しており、身にまとったお客様から肌に馴染み、着心地が良いので、他の物は着られないと牛首紬の感触を気に入ってくれる方が多勢、いらっしゃいます。
その素材の良さを日本の方はもちろん、ぜひ外国の方にも分かってもらえたら嬉しいなと思います。
牛首紬は落ち着いた流行廃りのない、飽きのこない色だと思うので、長く愛用してほしいです。
これからは、ネットショップと加賀乃織座の売店と、全国各地で開催されている物産展をうまくリンクさせ、時代、時代にあった良いものを皆さまにお届けできればと思っています。

そして、なんと言っても石川県が誇る伝統工芸である牛首紬を活きた産業として、後世に伝えていきたいです。


----- ありがとうございました。


<レポーターから一言>
石川県が誇る伝統工芸である「牛首紬」を、後世に伝えていって欲しいと思います。そしてつの屋のホームページを通して、牛首紬の素晴らしさなどを情報発信されて、外国の方にも良さがわかってもらえるようになったら、いいなと思います。 (お店ばたけ事務局)

白山市にある加賀乃織座社 名 西山産業開発(株) 加賀乃織座
代 表 西山 憲隆
所在地 〒920-2167 石川県白山市部入道町ト40(地図はこちら
TEL 0761-93-5755
FAX 0761-93-3606
E-Mail oriza@ushikubi.co.jp
営業時間 9:00~18:00
お店URL http://www.tsunoya.com/