「石川の財産となりうる『能登海洋深層水施設』」【週刊ウンチク】

イカの一夜干し。美味しさの秘密は能登海洋深層水。お店ばたけ 週刊ウンチク
第356回(2008.2.14)
「石川の財産となりうる
『能登海洋深層水施設』」
提供:カネイシ 新谷伸一さん


◆能登の地域資源とも言える、能登町「海洋深層水施設」について、水産加工品製造販売のカネイシ 新谷さんがお話しします。

◆石川の財産となりうる『能登海洋深層水施設』

カネイシの新谷さん皆さんこんにちは。
石川県能登町でサバの糠漬けいしり(「いしる」とも言います。いわゆる魚醤ですね)などを自社で加工し、昔ながらの能登の味覚を大切に作り続けております。
 そして「イカの一夜干し」と「イカの塩辛」は、石川県で唯一、小木港にある 「能登海洋深層水施設」から取水した海洋深層水の濃縮水と海洋深層水から作られた塩を使って加工しています。

 
 現在、日本全国に点在する海洋深層水の取水施設。
北は北海道から南は沖縄まで存在します。しかし、これまで石川県にはこの海洋深層水の取水施設は存在しませんでした。

海洋深層水の取水施設 私の住む能登町小木は、海に突き出た能登半島の中でも、水深が地上から急激に深くなる地形です。
周辺地域が比較的遠浅な場所が多い中で、この小木地区は岸壁から1キロ足らずで水深は100メートルを越え、この「能登海洋深層水施設」が取水する沖合3.7キロメートル地点に至っては、なんと水深が320メートルに達します。

  この小木港沖において水深が300メートルを超えたポイントは、「日本海固有水塊」と呼ばれる日本海内部における均一な水質の地点に到達します。


 
 「日本海固有水塊」とは、日本海の深さ約300mより深い層にみられ、水温0~1℃程度、塩分34.1程度のほぼ均一な水で占められています。日本海は、周辺の海との海水交換は表層に限られており、日本海固有水は孤立した水塊と考えられています。
  日本海固有水は、日本海北部の大陸に近い海域で、冬季に海面で強い冷却を受けて密度が大きくなった海水が沈み込み、鉛直対流により形成されると考えられています。

 日本海固有水に含まれる酸素の量は、太平洋の深層と比べても明らかに多く、酸素の豊富な海面の水が対流により補給されたことを示しています。 (気象庁HPより一部抜粋)

小木港にある「能登海洋深層水施設」では、
小木港沖の「日本海固有水塊」より取水した海洋深層水を、紫外線殺菌した上で、

 原水(塩分濃度そのまま)
 脱塩水(塩分を抜いた深層水)
 濃縮水(塩分濃度を機械的に5パーセントまで濃縮した深層水)

の3種類に精製し、さらに濃縮水を蒸発させて製造した塩を製造しております。


能登海洋深層水施設 タンク  この「能登海洋深層水施設」で製造された海洋深層水(塩を含めて)の長所としては、

 「日本海固有水塊」の水温が常に低温に保たれていることによる清浄性(雑菌が少ない)、
 また冬場に荒れる日本海は海が荒れた際に海水中に大量の酸素が含まれ、それが深層に沈降することから海水中に含まれる酸素の量(溶在酸素量)が太平洋側の深層水に比べて明らかに多いことが実証されております。
  これとともに、海洋深層水中にはミネラルが多量に含まれており、食品以外にも様々な活用ができます。

 


清浄性に優れ、さらに施設内で紫外線殺菌された脱塩深層水は、味もまろやかで、半島地域ゆえに水資源の少ない能登において、地元では飲料水としても大変重宝されております。

まろやかな味 イカの塩辛カネイシでは自社商品の「イカの一夜干し」と「イカの塩辛」の製造に、海洋深層水を利用しています。

具体的には
  「イカの一夜干し」には、イカをさばいて洗浄してから、立て塩で下味を付ける際に、海洋深層水の「濃縮塩水」を使用します。
濃縮塩水は清浄性に優れており、酸素含有量が多いためか、仕上がったイカの一夜干しは表面が艶々で味もまろやかで大変美味しく仕上がります。
  また、「イカの塩辛」においても、海洋深層水から製造した塩でイカを塩漬けすることによって、通常の食塩だけではだせない「まろやかな味」に塩辛を熟成させることが可能です。

 
 このように、良い事尽くめの海洋深層水ですが、石川県内唯一の「能登海洋深層水施設」においては、決して順風満帆という状況ではありません。

  皆さんご存知の通り、海洋深層水の取水施設というのは、私たちの住む小木のように地理的条件が見合った日本各地に点在しており、その施設それぞれが当地独特の個性を生かして生産しております。
  この小木にある海洋深層水の取水施設も上記メリットを生かして生産を続けており、年々そのニーズは高まっているようですが、半島という地理的なハンディからか?その施設の持つ生産能力に対してまだまだ余裕のある状況が続いているようです。

 確かに奥能登地域と呼ばれるこの小木からは、同じ石川県でも金沢市までは移動時間にして2時間近くかかり、距離的ハンディは否めません。極端な話、金沢からでは海洋深層水施設で時間的に近い所となれば、お隣富山の海洋深層水施設のほうが時間的には近いのが現状です。

でも、

そんなものではないと思います。

能登にあってこその海洋深層水施設。
地産地消が叫ばれる現在の食の事情において、能登、そして石川のブランドを掲げた数々の商品には、大いに利用できるツールであると考えます。


 今現在、能登海洋深層水を利用した商品も、様々なカテゴリにおいて存在しており、石川県のネットショップが集まるモール「お店ばたけ」メンバーの中でも「能登海洋深層水施設」の海洋深層水を利用して商品化されている方もいらっしゃいます。


能登の地域資源ともいえる、海洋深層水施設。
今以上に、活用される方が増えて欲しいものです。

◆能登海洋深層水 リンク集

・イカの町、小木港から徒歩10秒。 カネイシのホームページ
・カネイシのホームページ「能登海洋深層水施設」特集ページ
・突撃取材!能登海洋深層施設
・カネイシ イカの一夜干し(海洋深層水仕込み)商品説明
・カネイシ イカの塩辛(潮)商品説明
・カネイシWEB担当、新谷のブログ「能登で水産加工品を作る男」
・ルバンシュさん 入浴剤製造に使っておられます
・大江山さん  日本酒製造に使っておられます
能登海洋深層水施設公式ホームページ


お店ばたけホームページ

お店ばたけホームページへ
ISICOバーチャルモール「お店ばたけ」は、(公財)石川県産業創出支援機構が運営するインキュベーションモールです。

アーカイブ

ブログを購読する(RSS)

  • RSS2.0を購読する
  • RSS2.0を購読する