「石川発!お店探訪記」 奥能登すずなり市場 (珠洲市)珠洲の物産品を一堂に集め珠洲の魅力を発信

(財)石川県産業創出支援機構「石川発!お店探訪記」金沢・加賀・能登 頑張るお店 では、石川県内の実店舗・ショップを訪問し、取扱商品の特徴・売れ筋、店づくりや店舗展開・経営方針、顧客サービスや今後の課題などを取材して、頑張っているお店の魅力を紹介していきます。

金沢・加賀・能登 頑張るお店 奥能登すずなり市場
珠洲の物産品を一堂に集め珠洲の魅力を発信 奥能登すずなり市場

珠洲市にとってのと鉄道の廃線はあらゆる意味で大きなショックであったに違いない。そんな逆境を打破すべく立ち上がったのが、珠洲を代表する地域資源である物産品製造にかかわる経営者たちだ。
旧のと鉄道珠洲駅の駅舎を活用し、珠洲を代表する菓子・生鮮野菜・海産物・珪藻土(けいそうど)コンロ等々を一堂に集め販売する奥能登すずなり市場として新たなスタートを切った。奥能登すずなり市場の組合長を務める藤野裕之氏(日本醗酵化成(株)社長)に珠洲活性化に賭ける思いを伺った。

●珠洲の物産を一堂に集めウェルカム
奥能登すずなり市場 店内これまで珠洲市を訪れる観光客に対して地元珠洲の物産を一堂に集め、展示即売する場所がなかったことから、のと鉄道廃線後の駅舎を活用し、地元活性化の一翼を担うスペースとして、地元物産業界の有志20社が協力し、平成18年8月1日に奥能登すずなり市場をオープンした。
店内には、生鮮野菜、わかめやあごだしに代表される海産物、ハーブ関連商品、珠洲の塩、干しいたけ、お米、いも菓子、珠洲焼、シルバー人材センターのお年寄りの手作り商品、珪藻土コンロ等々バラエティーに富んだ商品が所狭しと並び、改めて珠洲の物産の多さに驚かされる。売れ筋商品は、地元住民は生鮮野菜、観光客にはいも菓子や珠洲の塩の人気が高いとのこと。
「オープンから1年3カ月を経て経営的にも利益が出るようになり、初年度としてはまずまずの船出ができた」と胸をなで下ろす。珠洲に来てもらう、来てくれた人に立ち寄ってもらえる、そんな拠点の一つとして少しずつではあるが認知され始めてきているようだ。
従来まで、観光客が珠洲の特産品や土産物を買うためには、市内に点在するそれぞれの店舗へ足を運ばなければならなかったが、奥能登すずなり市場が開設されたことで、観光客からは『一箇所で珠洲のお土産が買えるからとても便利だ』と異口同音に好評を得ているとのこと。

●情報発信の更なる魅力アップが当面の課題
七輪一年を通じて近所の農家が採れたての野菜を置いていることから、近隣住民が八百屋へ行く感覚で立ち寄る姿が頻繁に見受けられ、地元住民の間では、かなり定着しているようだ。「現段階では、運営することに精一杯で広告宣伝費をかける余裕がないため、まだまだ県内外に認知されていないのが現状で、その点が大きな課題でもある」とPR不足を懸念する。
経営的には仕入れがなく、売れた分の手数料収入で運営できることからなんとか維持でき、初年度の運営実績は、能登半島地震直後、輪島からのルートが絶たれたために、観光客の入り込みが激減し、売上も落ち込んだが、夏以降は回復し、まずまずの状況で、僅かながら利益も出たという。
石川県ならびに珠洲市を挙げての首都圏、関西圏への出向宣伝をはじめとした誘客キャンペーンやホームページを通じての情報発信の成果が、ここへきてようやく目に見える形で現れてきているようだ。
現在は、物産品の販売と観光案内が主たる役割になっているが、「できることならばそれプラスαの魅力づけができるとさらに意義ある施設になるのではないか・・・」と様々な可能性を模索している様子。

●周辺整備計画の行方が今後の方向性を左右
旧のと鉄道珠洲駅周辺の整備計画がまだ確定していないため、今後駅舎周辺がどう様変わりするのか、そのあたりが明確になるまで、これからの方向性については白紙の状態だ。旧駅舎前広場がバスターミナルとして整備されるのが、奥能登すずなり市場にとっては理想的であるが、これもまだ決まっていない。「珠洲の物産を販売する拠点ができたのを機に、奥能登すずなり市場を起点にして珠洲の観光名所や施設等を見て回る周遊コース的なものを設定していくことも必要だ」と語る藤野組合長は、「珠洲駅時代のプラットホームをそのまま残してあることから、これを観光資源の一つとして、例えば記念写真を撮るスポットにリニューアルすることなども検討したい」と夢を膨らます。
 現在は任意団体であるが、これをNPO法人にして法人格を取得することで、珠洲の地酒を置くことも可能になり、さらに商品アイテムが充実し、魅力アップにもつながることから、「NPO法人化に向けた準備をこれから進めていきたい」と決意を新たにする。

●能登から全国に発信
オープニングのテープカット平成19年、奥能登各地でロケが行われていた映画「能登の花ヨメ」が全国で上映されることで、能登への観光客が少しでも増えてくれることに期待を込める。
 のと空港の貨物便の利用促進を目的に、能登の食材を試験的に東京の料理店に空輸する実験が先頃行われたが、珠洲にある豊富な食材を首都圏に売り込んでみてはと話を向けたところ、「まず珠洲の食材を使ってもらえる店を探さなければいけないし、使ってもらえた場合に量的にこなせるかどうか、絶対量の問題もあり、いざ実行するとなると難しい面もあるが、可能性のあることには何でも挑戦してみることも大切であり、これからの検討課題にしたい」と前向きに答えられた。

●能登ならではのおもてなしを忘れず
のと珠洲塩「昔から『能登はやさしや土までも』と言われるだけに、何よりも能登の人たちの人情溢れる温かいもてなしに勝るものはないと思っています。全てのお客様に心からのおもてなしをすることで、能登に好感を抱いていただき、能登を好きになってもらうことができれば、それがまた巡り巡って我々の商売にもプラスになっていくと思います。その意味で、奥能登すずなり市場での接客が果たす役割は大きいわけで、スタッフにもその点は折りに触れて話しています。」ともてなしの心の大切さを改めて強調する。
「奥能登には風光明媚な観光スポットが点在しているだけに、それぞれのスポットのさらなる魅力づけ、観光関連団体の連携強化、魅力ある街づくり等々珠洲の活性化につながることならありとあらゆる試みをし、珠洲を訪れた観光客が一人でも多くリピーターになってもらえるように、組合員が知恵を絞り、汗をかいて皆さんが潤うように努力していきたい。」と、がんばる珠洲を発信すべく邁進する藤野組合長をはじめとしたメンバーの奮闘を見守りたい。

■インタビューを終えて・・・
平成19年3月の能登半島地震の風評被害がようやく払拭されつつあるものの、一番の稼ぎ時である5月の連休や夏休みは、観光関連産業にとって痛手となったことは否めない。そうした厳しい環境下にありながら、珠洲の物産を扱う企業が力を合わせ、珠洲活性化に向けて邁進している姿に、『ガンバロー珠洲!!』と心からエールを贈りたい。

(平成19年11月取材)

奥能登すずなり市場 外観 商 号 奥能登すずなり市場
所在地    珠洲市野々江町シ15
創 業    平成18年8月1日
従業員数 社員15名 パート30名
電話番号 (0768)82-4688
営業時間 8時30分~17時30分
定休日 年末年始



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