「隣のおうちにお薬配達に行ったら、法律違反!?」【週刊ウンチク】

アート薬局の中村智子さん
お店ばたけ 週刊ウンチク
第423回(2009.6.4)
「隣のおうちにお薬配達に行ったら、法律違反!?」
提供:アート薬局 中村智子さん

 

◆平成21年6月1日に、薬事法が改正されました。改正のポイントと現場における疑問について、アート薬局の中村智子さんがお話しします。

◆薬事法改正って、何なの???

さて、今回6月より、薬業界にとっては、何十年ぶりの大きな変化、
“薬事法改正”が施行されました。
これが、正しくなった“改正” なのか、それともひょっとすると、
“改悪”となった部分があるのか、
今後の様子を見ていると分かってくるかと思いますが。。。

 正しくても、ひょっとして正しくない部分があったとしても、
法律は法律
ですので、今後は守らないとそれは、
間違いなく“法律違反”となり、処分や逮捕の対象となります。

 細かな部分はまだ法律の解釈がわかりにくい部分もあるのですが、
分かっている範囲でご説明したいと思います。


まず、第1は、薬局や店舗販売業で販売できる“医薬品”と名のつくものが、
大きく下記の3種類に分類されました。
(ここでは、調剤用の医薬品は除いての話です。)

 (1) 第1類医薬品(特にリスクが高いもの)
一般用医薬品としての使用経験が少ない等、安全上特に注意を要する成分を含むもの。
      (例)ガスター10、リアップ、バポナ など

 (2) 第2類医薬品(リスクが比較的高いもの)
まれに入院相当以上の健康被害が生じる可能性がある成分を含むもの
      (例)かぜ薬、解熱鎮痛薬、漢方薬、妊娠検査薬 など

 (3) 第3類医薬品(リスクが比較的低いもの)
日常生活に支障をきたす程度ではないが、
身体の変調・不調が起こるおそれがある成分を含むもの
      (例)ビタミン剤、整腸剤 など


 第1類医薬品薬剤師が効果の説明や注意事項のチェックを行わないと
販売できませんし、購入者の手の届く場所には陳列できません。

指定第2類以下は、新しくできた登録販売者でも販売が可能になります。

 ですので、今後、調剤などを受け付けていないドラッグストアでは、
薬剤師がいなくて、登録販売者のみというお店が増えてくると思われます。


********************************

 登録販売者(とうろくはんばいしゃ)って、何?

医薬品の店舗販売業者等において、
医薬品リスク区分の第二類および第三類一般用医薬品を販売する際に
2009年6月1日より施行されている資格であり、
都道府県の実施する試験に合格した上で、
医薬品の販売に従事する店舗の所在地の都道府県に販売従事登録をした者である。

           (ウィキペディアより)

********************************


また、上記医薬品以外のものは、医薬部外品や食品、雑貨となり、
スーパーやコンビニなどで、どこでもだれでも販売できるものに分類されます。
その代わり、栄養機能食品や特定保健用食品でない限り、
効能や効果をうたうと、薬事法違反になります。

◆隣のおうちにでも医薬品は配達に行ったら、法律違反!?

 それから、大きく変わった点が、
第1類、指定第2類、第2類医薬品は、原則として、
“配達や郵送をしてはいけない!!!”

第1類と第2類医薬品の販売は、原則“店頭での対面販売のみ!”に限定されます。

マスコミでは、ネット販売に対する規制のみが、
大きく報じられている様子ですが、
“店頭での対面販売”に限定されているため、
実は、配達も原則、できなくなりました。(>_<)

だから、近所の足の悪いおばあさんが、近所の薬屋さんに、
“風邪ひいてしまったけど、店まで行けないから、
  風邪薬持ってきてくれんけえ。”
と電話で頼んだとして、
そこで配達に行くとそれは“法律違反”となります。
薬剤師自身が配達に行って、説明・注意をしたとしてもダメです。

どんなに、体の具合が悪くても、
車の運転ができなくて土砂降りの雨でも歩いていかないといけない人でも、
まずは代理の人でもいいから誰かが薬屋さんの店頭に行かないと、
上記のお薬は売ってもらえない
ことになりました。
(誰かに代わりをお願いできる人はまあいいですが、
一人暮らしでかつ外出できない状態の場合、どうすれば。。。)

それから、上記の対象となる医薬品は、当然!郵送もできません。

小さい赤ちゃんがいて、外出のままならないお母さんや、
体が不自由で一人では出かけられない方など、
今まで電話注文やネット注文でお薬を宅配などで取り寄せていた場合、
それも原則できなくなりました。


唯一、限定条件で第2類医薬品の配達や郵送が認められたのは、
“離島に住んでいる人”と
“今までに、同一客に同一医薬品を同一店から、継続的に送っている場合。”

 でも、「離島だけ認めるというが、山間僻地は人はどうするの?
体に障害があったり、容易に外出できない人への対策もない。継続使用についても、同じ人が同じ店で同じ薬を買う場合に限られるという。
でもそれは、薬が新しくなったら買えなくなるの???

などなど、
腑に落ちない部分のとっても多い法律となってしまったように思います。

 皆さんは、いかが思われますか?(^_^;)

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