「芙蓉蒔絵(ふようまきえ)」【週刊ウンチク】

輪島塗 芙蓉蒔絵
お店ばたけ 週刊ウンチク
第431回(2009.7.30)
「芙蓉蒔絵(ふようまきえ)」
提供:輪島漆器大雅堂
若島土百江さん

 

◆芙蓉を大胆な色遣いと豪快な構図で表現した、輪島塗「短冊箱 芙蓉蒔絵」について、輪島漆器大雅堂の若島土百江さんがご紹介します。

◆「芙蓉蒔絵(ふようまきえ)」

輪島漆器大雅堂の若島土百江です。

芙蓉(ふよう)は、昔から美しい人のたとえに用いられている花で、美しくしとやかな顔立ちのことを 「芙蓉の顔」というとか。

芙蓉は豪華で美しく、ハイビスカスの仲間です。
また、詩にも多く詠まれ、昔から愛され続けている花です。

  *「反橋(そりばし)の 小さく見ゆる 芙蓉(ふよう)かな」* 夏目漱石


芙蓉は、一日限りの大輪の花が美しい、夏の海岸などで目にする花です。
蒔絵で描く芙蓉は、一段と色鮮やかで美しいものとなりました。

短冊箱 芙蓉蒔絵(ふようまきえ)

この短冊箱に描かれた芙蓉には、研ぎ出し蒔絵 という技法が用いられています。


●「研ぎ出し蒔絵」とは

通常の蒔絵は、筆に漆をつけて絵を描き、金を蒔きます。
研ぎ出し蒔絵の場合は、通常の蒔絵の後、絵を含む全体に漆を塗りこみ、丁寧に研ぎ出します。

研ぎ出し蒔絵は、大変高度な技術で、塗面(衝立の黒い部分)と蒔絵の段差がなくなります。

こうして、ひと手間かけることにより、奥行きのある蒔絵になります。

通常の蒔絵との組み合わせで、様々な意匠を描き、
漆器を愛でる楽しみが膨らみます。

●短冊箱は、短冊を入れる縦長の細い箱です。

短冊だけでなく、書院や違い棚に置いて
飾箱としてもお使いいただきたい美しい短冊箱です。

●この短冊箱 芙蓉蒔絵は、桜井一良の蒔絵。

斬新な構図と鮮やかな色合いは、一良ならでは。


大胆な色遣いと、豪快な構図は、
酒井包一の琳派(りんぱ)の画風を蒔絵で表現する、唯一の蒔絵作家です。


●取り扱いは簡単です。

短冊箱 梅蒔絵のお手入れは、柔らかい布で拭いてください。
水洗い・水拭きも、もちろん大丈夫です。

輪島塗が一番苦手なのは、紫外線です。
紫外線にあたり続けると、漆は変質し、劣化します。
直射日光のあたる場所には長くおかないでくださいね。

長い間仕舞われる場合は、乾燥が苦手ですので、
部屋の乾燥しにくい、低い場所に、保管してください。

しかし、どんなに気をつけていても、
長い年月ご愛用いただくうち、使い傷はどうしてもついてしまいます。
使いなじんできただけに、修理して使い続けたいものです。
そんな時は、お気軽に修理のご相談を。傷に応じて、御見積のうえ修理致します。

本堅地の輪島塗は、丈夫な下地に塗り重ねた輪島塗だからこそ、
痛みの度合いに応じて、工程をさかのぼって修理ができます。

輪島塗は、約600年の歴史を持つ、JAPANとも呼ばれる漆器の最高峰です。

その工程は、23工程・124以上の手数を経て作り出され、
堅牢さと優美さを兼ね備えた日本の誇る伝統工芸です。

600年の歴史は、脈々と今日に受け継がれ、数多くの職人達の腕に宿っています。

輪島塗 芙蓉蒔絵輪島漆器大雅堂
短冊箱 芙蓉蒔絵
縦40.2 横11.8 高6 cm

 
◆リンク集

●大雅堂オンラインショップ...輪島塗/輪島漆器大雅堂
●ブログ『輪島塗/輪島塗り【輪島漆器大雅堂】


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