2010年1月アーカイブ

 ネットショップで商品を販売する(インターネットに広告を載せる)にあたり注意すべき法律として、特定商取引法、健康増進法、医薬品医療機器等法、景品表示法関連の参考リンクを下記に紹介いたしますので、ネットショップ運営者の皆様は、ご確認ください。

◆特定商取引法
通販などをする際に守らねばならない法律です。
正しい名称は「特定商取引に関する法律」で、通称「特定商取引法」「特商法」。
特定商取引法に関する表記について、「通信販売法」と書かれる方がいますが、俗称であり正式な名前ではありません。「商法」も誤りです(消費者保護の法律です)。

<参考サイト>
・「特定商取引法」に関する情報は、経済産業省「消費生活安全ガイド」

・中でも「特定商取引法に関する表記」で記載すべき情報に関しては、
特定商取引法(通信販売)のページ


◆健康増進法関連
・基本的に、広告に「健康増進効果」を記載できる食品は「トクホ」認定商品のみ。
「科学的根拠」のない情報は、広告に記載することは出来ません。

『賢く選ぼう健康づくりのための食品の表示』(冊子/PDF)
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/hokenkinou/dl/tekiseturiyou01.pdf
健康食品における成分表示、栄養補給が出来る含有量の基準値、
含まないの基準値、栄養機能食品のパッケージ表示、
特定保健食品について、特定用途食品について、
安全性の確保について、虚偽誇大広告などの禁止について

<参考サイト>
科学的根拠とは?
 http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail771.html

「健康食品」の安全性・有効性情報〔独立行政法人 国立健康・栄養研究所〕
 http://hfnet.nih.go.jp/


◆医薬品医療機器等法関連
「医薬品のように見える食品」(茶瓶、アンプル、錠剤、丸剤)が、医薬品医療機器等法の範疇。
(あきらかに食品に見える商品は医薬品医療機器等法の範疇ではない)
【医薬品に見える商品+効能】で広告した場合、「承認前医薬品の広告販売」となり、法律違反になるのです。

<参考サイト>
医薬品等の広告規制について(医薬品医療機器等法)東京都福祉保健局
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kenkou/iyaku/sonota/koukoku/

また、
化粧品に使える表現、薬用化粧品に使える表現は、決まっている
http://www.pref.miyagi.jp/soshiki/yakumu/cosmekounou.html

ので参照ください。


◆景品表示法関連
(下記紹介は景品表示法 注意事項の一部分です)

【不当な表示の禁止】
(1)優良誤認
  合理的な根拠がない効果・性能表示は不当表示と見なされる。
  表示の裏付けとなる合理的な根拠を求められたときに資料がないとき、
  根拠資料があっても合理的とは言えない場合は不当表示となる。
   →お客様の声ねつ造、実証データ無しなど   ほか

(2)有利誤認
(3)その他誤認されるおそれのある表示


【過大な景品類の提供の禁止】
 懸賞、景品の最高額や、やり方は決まっているので注意してください。


<参考サイト>
・消費者庁表示対策課
 不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)
 http://www.caa.go.jp/representation/index.html

・パンフレット『だから安心!景品表示法』」(前半部分)[PDF:1.3M] (後半部分)[PDF:1.5M]は、イラスト入りで概要理解に良いと思います。

◆ネット進出レポート ネット販売による販路開拓 【ネットショップコンテスト石川2008 受賞企業特集】

 ISICOでは、ネット販売を行っている、石川県内の意欲ある店舗を支援するため、バーチャルモール「お店ばたけ」を開設しています。
 ネットに進出し、様々な方法で販路開拓を行っている店舗を紹介します。

「ネットショップコンテスト石川2008」ファイナリスト賞受賞
豆腐にかける真摯な思いをメルマガやブログで表現縲怐i株)山下ミツ商店
[白山とうふ工房 山下ミツ商店]

http://www.mitsu102.co.jp/

白山とうふ工房 山下ミツ商店 サイトイメージ


●国産大豆100%のこだわり豆腐を販売

 山下ミツ商店はおいしくて、安全・安心な豆腐づくりに定評がある。
原料には、契約農家で栽培された国産大豆をはじめ、白山の伏流水と天然にがりを使用。手間がかかっても消泡剤(大豆を煮るときに出る大量の泡を消す添加物)を使わない上、包装後、加熱殺菌せずに風味を守るなど、そのこだわりは素材から製法に至るまで多岐にわたる。

看板商品の「堅とうふ」以外にも、豊富なラインアップがそろっている

 看板商品であり、白山ろく特産の「堅とうふ」は1丁600gが1050円と高値だが、そのおいしさと食感が多くの人を引きつけてやまない。

 同社の商品は本店(白山市白峰)のほか、2つの直営店(めいてつ・エムザ店/金沢百番街店)、県内のスーパーなどで手に入るが、店舗に足を運ぶことのできない全国の消費者への販路を担っているのが、約6年前に開設したネットショップである。

 ネットショップでは、同社の商品紹介を中心に、豆腐を使った料理のレシピなどが鮮やかな写真とともに掲載されている。また、作り手の豆腐づくりや商売についての考え方がダイレクトに伝わってくるコンテンツも魅力の一つだ。山下浩希社長はメルマガブログに原材料や製法、衛生管理に対するこだわり、日々の試行錯誤などを率直に記し、おいしくて、安全・安心な豆腐づくりにかける自身の姿勢を消費者に伝えている。


●集客力アップに向け動画の活用へ

24歳でサラリーマンを辞め、家業を継いだ山下社長は、原料や製法に工夫を重ねる ネットショップでの販売にあたっては、豆腐という商材ならではの悩みもある。その一つが、ちょっとした衝撃でも崩れやすいという点である。味に問題はなくても、形が崩れてしまえば商品価値は失われる。そこで、同社では容器の材質や形状に改善を重ねたほか、「私は豆腐です。手渡しで大事に運んでください」と表記したシールを貼って配達業者に注意喚起するなど、対策を施している。

 ネットショップの売り上げは徐々に伸びてきてはいるが、それでもまだ会社全体の数%に過ぎない。とはいえ、「情報社会だけに、立地に左右されないネットショップは必須と考えており、将来は収益の柱に育てていきたい」と山下社長は力を込める。

 今年6月に大豆の播種の様子を動画で撮影してブログで公開したところ好評だったことから、これからはネットショップ上に工場内の様子なども動画で公開するなどして、商品の独自性や安全性を分かりやすくPRすると同時に集客につなげていく考えだ。


(株)山下ミツ商店
■所在地 白山市白峰チ62-6
     TEL.076-259-2024
■代表者 山下 浩希
■創 業 明治20年
■資本金 4,000万円
■従業員数 18名
■事業内容 大豆製品の製造、販売

(2009/12発行『情報誌ISICO』vol.49掲載記事より)

◆ネット進出レポート ネット販売による販路開拓 【ネットショップコンテスト石川2008 受賞企業特集】

 ISICOでは、ネット販売を行っている、石川県内の意欲ある店舗を支援するため、バーチャルモール「お店ばたけ」を開設しています。
 ネットに進出し、様々な方法で販路開拓を行っている店舗を紹介します。

「ネットショップコンテスト石川2008」ファイナリスト賞受賞
『かぶら寿しと並んで 野菜ジェラートが広告塔に 株式会社四十萬谷本舗』
https://www.kabura.jp/

四十萬谷本舗ネットショップ サイトイメージ


●冬のピーク時以外の販売促進に苦心

 老舗の漬物店である四十萬谷本舗では、ネットショップでの売り上げを順調に伸ばしている。販売のメインは何と言ってもかぶら寿し。かぶら寿しの出荷が最盛期を迎える11月から翌年2月にかけては、ネットショップの売り上げもピークに達する。

 一方、かぶら寿しを販売していない春先から秋口は月々の売り上げがピーク時の1/20程度にとどまる。このため、同社ではいかにこの時期の販売を伸ばすかが課題となってきた。

野菜ジェラートは、野菜ソムリエの四十万谷社長の思いが込められたスイーツ

 そんな中、主力として育ってきたのが平成19年夏に発売した野菜ジェラートだ。能登大納言や五郎島金時といった地元の野菜に加え、自社の漬物や味噌を使ったユニークなジェラートは雑誌などのメディアで取り上げられることも多く、これによってネットショップへのアクセス数も増加。もちろん売り上げにも貢献している。

 ジェラートの販売を強化しようと、今年4月からはジェラート専門サイトを立ち上げた。サイトは、若者に訴求できるデザインとし、ネットショップに誘導する新たな窓口として機能している。

 また、かぶら寿し以外の漬物の魅力を知ってもらうため、今年5月には味噌漬けや浅漬けを詰め合わせた「お漬物おためしセット」をネットショップ限定で企画。消費者からも好評だ。

●ネットに不慣れなお年寄りに配慮

ネットショップご担当の井村さん 四十萬谷本舗が独自ドメインのネットショップを開設したのは3年前のことである。
平成19年からネットショップを担当している井村佳奈さんは「ショップ運営に関する知識がまったくなかった」と話し、当初はISICOの専門家派遣制度を活用し、ホームページドクター・中野治美氏にアドバイスを受けながら改善を進めた。

 その後、お年寄りに配慮し、購入手続きに関する説明を分かりやすくしたり、文字サイズを大きくしたほか、仕込み風景や作り手の写真を載せて、商品の安全・安心をアピール。月1回だったメルマガを月3 .4回に増やし、ブログを毎日更新するなど、情報発信にも力を入れた。

 「ネットショップは、頑張った分、結果が数字に表れるのでやりがいがある」と井村さん。「商品の説明文や写真など、まだまだ改善したい点はたくさんある」と意欲を燃やしている。


(株)四十萬谷本舗
■所在地  金沢市弥生1-17-28
    TEL 076-241-4173
■代表者  四十万谷 正久
■創 業 明治8年
■資本金  3,000万円
■従業員数 48名
■事業内容 漬物、味噌、醤油、佃煮の製造、販売

(2009/10発行『情報誌ISICO』vol.48掲載記事より)

(財)石川県産業創出支援機構(ISICO)では、平成22年1月13日(水)、
平成21年度 産業大学経営講座 お店ばたけネットショップステップアップ講座【販促力編】(第2回)「Webマーケティング実践 マーケティングの基礎と実践」を開催し、20名の方が受講されました。有難うございました。


北村 錬充さん

ネットショップの販促力講座、第2回目は、北村 錬充先生(株式会社 LATERAL 代表取締役/お店ばたけホームページドクター)に「Webマーケティング実践 マーケティングの基礎と実践」のテーマで、ネットショップで読まれる文章や、商品を買いたくなるような文章やキャッチコピーで伝える方法をお話しいただきました。


下は講義の様子です。


講義の様子


<内容>

1.USPとは?
2.キャッチコピー
3.商品説明
4.blog(タイトルの付け方、本文)
5.メールマガジンの構成と実習
  質疑応答


ネットショップのキャッチコピーは、「伝達」であり、商品が持つ良さが伝わらなければクリックしてもらえません。顔が見えないネットショップで接客するためには、実店舗同様に、十分なキャッチコピーや商品説明が必要です。

キャッチコピーを作るためには、徹底的に商品の特徴を分解し書きだし、それを列挙すると、USP(独自の売り)が見えてきます。

商品説明は、自分の言葉ででわかりやすい文章を心掛けましょう。簡単にかけない場合は、気楽にブログから始めるとよいです。

メールマガジンは、リピーターを掘り起こすのに有効なツールであり、表題や導入のキャッチコピーを工夫し、つかみとなる情報をアピールするのが有効です。


最後に「自分の言いたいことを相手に伝える」心理テストを行いました。

このテストによって、人が物事を理解するのに優先的に使っている感覚を知ることが出来、足りない要素があれば、意識的に補うことによって人とのコミュニケーション力やネットショップの文章を作るときに役立つことを学びました。


講師の北村先生、有益な講座を有難うございました。

◆今後のセミナーのご案内◆

【ネットショップステップアップ講座】(体系的なセミナー)

■販促力編
平成21年11月18日から開始
詳細はこちら

<第1回>Webマーケティング実践 アクセス解析で顧客分析 (開催済み)
<第2回>Webマーケティング実践 マーケティングの基礎と実践(開催済み)
<第3回>Webマーケティング実践 ネットショップの販促企画
<第4回>Webマーケティング実践 ネットショップと実店舗経営の連携


受講希望の方はお店ばたけホームページ内応募フォームよりお申し込みください。

ご参加お待ちしています。

お米文字
お店ばたけ 週刊ウンチク
第455回(2010.1.21)
「お米一粒一粒にはすごいパワーが秘められているんです!」
提供:たけもと農場 竹本彰吾さん

 

◆お米は稲のタネの一部なんです。お米を愛する稲作農家、たけもと農場の竹本彰吾さんが、ごはんつぶのパワーについて語ります。

◆お米一粒一粒にはすごいパワーが秘められているんです!

能美市でお米を生産販売している農家、たけもと農場の竹本彰吾新米王子こと竹本彰吾さんです。


ごはんの粒ひとつぶの
パワーをご存知でしょうか。

おこめつぶ


ごはんつぶ、
つまりお米は、
稲のタネの一部分です。


新米王子こと竹本彰吾さん

お米をタネとして
まいて育てれば、
秋には一体何倍にまで増えると思います?


5倍?
10倍?
50倍?


正解は・・・

日本のお米でいちばん有名なコシヒカリでいえば、


一粒が300から500粒にまで増えます。

300~500倍!!!!


びっくりしました?
びっくりして頂けました(^-^)?

お米1合は6,000粒
ほどと言われているので、

20粒あれば一合のお米が作れる計算ですね!


ご飯のお椀一杯でいえば
10粒余りです!


ごはんの一粒一粒が、
300倍以上のエネルギーを持っている・・・


そう思うと、ごはんつぶの大切さを
分かっていただけるのではないでしょうか。

新米王子こと竹本彰吾さんご飯のお椀や
炊飯ジャーに
ごはんつぶ、残しちゃったら・・・

もったいないですよ


 

有機JAS栽培、特別栽培コシヒカリの産地直送は、たけもと農場で!

たけもと農場のお米

◆リンク集

農家の産直にて有機JAS栽培、特別栽培のコシヒカリなどのおいしいお米をネット通販・直販しています。
 ・・・「たけもと農場
お米の生産、通販をしている農家たけもと農場による、スタッフのブログ・・・「新米農家のブログ たけもと農場の日記

2010年1月8日に応募を締め切りました「ネットショップコンテスト石川2009」は、石川県内の優良ネットショップを表彰するコンテストです。
今年は昨年を上回る、【138店】のご応募をいただきました。
ご応募いただきました皆様、有難うございます。
「ネットショップコンテスト石川2009」は、只今審査中です


ただいま審査中です。
結果発表は、2010年3月3日(水)開催の「表彰式&モチベーションアップセミナー」にて行う予定です。
表彰式内容の詳細は、後日ホームページ及びブログでご案内いたします。


さて、「ネットショップコンテスト石川2009」特設サイトでは、ご応募いただきましたネットショップ一覧を見ることが出来ます。

【一覧ページはこちら】

ネットショップ運営者の皆様には、様々なショップを見ることで気づきもあるかと思いますし、
購入者側として「こんなお店があったんだ!」「あのお店がこんなネットショップをしていた」という発見をされるかもしれません。
是非、ご覧ください。


◆地区別のコンテスト応募店舗数は、以下です。
 (ブログのタグ機能でリンクしています)

* 金沢市(52)
* 七尾市(14)
* 白山市(14)
* 小松市(11)
* 能美市(7)
* 輪島市(7)
* 珠洲市(6)
* 加賀市(6)
* 能登町(4)
* 野々市町(4)
* かほく市(3)
* 志賀町(2)
* 穴水町(2)
* 羽咋市(2)
* 内灘町(2)
* 宝達志水町(1)
* 川北町(1)


◆また、特設サイトトップページでは、138店の中からランダムに3店舗、表示しています。
 これも、ブログで使用している「MovableType」で、プラグイン「MTRandomEntries」を設置し、表示しています。


「MTRandomEntries」ランダムに選択したエントリーを表示するプラグイン
(sixapart社の公式サイト 紹介ページへリンク)
http://www.sixapart.jp/movabletype/plugins/mtrandomentries.html


このランダム表示は、
閲覧者がブラウザを再読込したときに入れ替わるのではなく
【ブログ管理者が再構築したときに入れ替わる】ので、スタッフが手動で行っております
夜間や休日は、固定になってしまいますがご了承願います。

(財)石川県産業創出支援機構「石川発!お店探訪記」金沢・加賀・能登 頑張るお店 は、石川県内の実店舗・ショップを訪問し、取扱商品の特徴・売れ筋、店づくりや店舗展開・経営方針、顧客サービスや今後の課題などを取材して、頑張っているお店の魅力を紹介していきます。

金沢・加賀・能登 頑張るお店 (株)花とも 


お客様の『ありがとう』『笑顔』が商いの喜び (株)花とも


石川県内に星の数ほどあるフラワーショップの中でも、独自の取り組みで個性を発揮している1軒が、今回ご紹介する(株)花ともである。金沢市・内灘町・津幡町・野々市町のショッピングセンター内に4店舗を展開し、平成20年にはいしかわ産業化資源活用推進ファンド(活性化ファンド)を活用した新たな取り組みをスタートさせるなど、積極的な商いを実践する同社の記州陽子社長にお話を伺った。

● 能登榊の復活をライフワークに
能登榊
時代と共に榊の需要が減り、出荷する人の高齢化も進み、次第に造花や外国産が幅を利かせるようになり、近年では日本人の精神が宿る神棚の榊までが外国産にとってかわられるようになってきていた。

そんな状況を目の当たりにし、「能登各地に自生している榊を途絶えさせては、次の世代の人たちは自分たちの身の回りにそうした資源があることに気が付かないまま、里山が荒れ放題になってしまう」と危機感を抱いた記州氏は、自ら能登各地へ足を運び、地元のお年寄りを説得し、行政の協力を取り付けるなど、東奔西走して何とか能登産の榊が市場に出回るまでに復活させることができた。

「私は、これを自社だけのビジネスにするつもりはなく、出荷する人たちに作り方や選別方法の指導はしますが、あくまでも金沢市花き公設市場に出荷してもらい、他の花屋さんと同じ価格で今も購入しています。生涯一花屋として、能登産の榊を復活させることが私の使命だと思って頑張っています」としみじみ語る。
毎週1回の頻度で能登各地に足を運び、生産者のお年寄りたちとコミュニケーションを深めたり、相談相手になったりと、まさにライフワークになっている。そうした人たちとの出会い、縁を何よりも大切にし、喜びになっていることが記州氏の言葉の端々に感じられる。

農商工連携の採択を受けた20年9月から21年8月までの丸1年間に2万6千束の榊が能登から金沢市花き公設市場に出荷された。それまで能登の里山で放置されていた榊が、記州氏の情熱に動かされた人たちの手によって立派な商品として生まれ変わったのである。

● 春待ち桜・能登照葉セットを発売
春待ち桜・能登照葉
記州氏が生まれた森本校下には、花園地区という江戸時代から啓翁桜を育て、春に出荷してきた産地がある。

この桜が年内に出荷されていた記憶があったことから、開花時期の研究を生産者と金沢市農業センターの協力を得て実証実験を行ったところ、見事に年内に開花させることができた。そこで、『春待ち桜』と自らネーミングを考案し、自社で商標登録を行い、売り出しに向けてのチラシを作るため、19年の年末にカメラマンに開花した桜を撮影してもらうことになった。
ところが、桜は開花している時は花だけで緑の葉がなく、彩りの点で今ひとつだったことから、緑の葉を添えて撮影することを思いつく。時期的に入荷していた能登の椿の枝と啓翁桜を合わせて撮影したところ理想的な絵になったことから、この二つをセットにして販売することとし、椿は『能登照葉』(のとてりは)と命名する。
「花だけを販売しても付加価値の点で今ひとつ魅力にかけることから、知人の武内酒造さんに相談をもちかけたところ、桜の花の酵母で日本酒を造ってもらえることになり、それなら能登照葉もお酒を造れないだろうかと思っていたところ、松波酒造の金七さんと知り合い能登照葉のお酒が誕生したのです」とエピソードを披瀝。

こうして春待ち桜と能登照葉の花とお酒のセットができあがり、20年は限定200セットを完売し、21年も200セット限定で販売される。お酒を扱うことから同社も別会社の(有)花座で酒販免許を取得し、各店の店頭でお酒単品の販売も行っている。

● 椿の縁で販路開拓
春待ち桜・能登照葉
「春待ち桜と能登照葉が商品化できた時点から、社名に椿の字が入っている東京の椿山荘に使ってもらえるようになりたいと念じていたし、機会があると目標として話していました。そんなある日、東京で開かれた石川県の物産展に出品していたところへ、偶然にも椿山荘の末澤社長さんが来場され、うちの社員に名刺を置いていかれたのです。その後、注文が入り、桜フェアをホテルで開催する期間限定で春待ち桜のお酒を使っていただき、能登照葉とのセットも販売していただくことができ、思いがけず夢が叶いました。全てが順調に回転していったのも、県の活性化ファンドの採択事業になったおかげだと感謝しています。自社だけでやっていたらまだまだ日の目を見てなかったかもしれません」と述懐する。

将来的には、この商品を金沢ブランドのギフトに育てたいと考えていることから、22年からは金沢市内と能登の各1軒の花屋さんにも扱ってもらうことになっている。
そうした輪を少しずつ広げ、販売量が増えれば、生産者にもメリットがあり、相乗効果で伸びていけることから、取り扱う店舗のネットワークを広げることがこれからの課題でもある。

● 使用済みバスケットを引き取るエコバスケット
花とも 店内
事業花ともでは、捨てるに捨てられず家に溜まっているバスケットを同店に持ち込むと、小さなものは100円、大きなものは200円の金券と交換するサービスを21年夏からスタートしている。

「回収したバスケットは、お客様にエコバスケットを使用してもいいか伺った上で、それでいい場合は、同じ予算でもバスケット代分お花が増えるメリットがあります。環境のために大きなことはできませんが、ささやかでも役に立てることがないかと思案した中からこのアイデアが生まれました。他店で購入したものでも受け入れているので、そうしたバスケットと金券を交換したお客様は必ずと言っていいほど、ウチへ花を新たに買いに来てくださり、わずかな金券で大きな相乗効果が生まれています」と顔を綻ばす。

● 『ありがとう』でお客様とつながる店
記州陽子社長
「お客様は、買い物をされた後に必ずと言っていいぐらい、お金を払っているにもかかわらず『ありがとう』と言って帰られます。お客様がお金を払った後に『ありがとう』と笑顔で帰っていただくことができる店でありたいと常に思っています。経営者としては社員のリストラをすることなく、ずっと雇用し続けられる経営者でありたいです」と満面の笑みで語る。

花ともの4店舗に勤務する13名の社員の中には、フラワー装飾技能検定という国家検定の1級有資格者が2名、2級有資格者が3名いる。
本来なら、独立しても不思議ではないが、結婚退社や出産退社以外の理由で退社する従業員が過去に一人もなく、長い人は勤続20年以上になる。それだけ働く側にとって居心地の良い会社である証左であり、記州社長の人柄に惹かれて勤続年数が更新されている。

「人との出会い、ご縁を大切に、これからも花を介して幸せをお客様にお届けする一番身近な町の花屋に徹していきたい」と決意を新たにする記州氏である。

インタビューを終えて・・・
「自分たちが自信を持って勧めるものをお客様に納得して買ってもらう商いしかやりたくない」との記州氏の熱い思いが、スタッフはもちろん、店内の品揃えにも漲っている。金沢発の新しいブランドを大切に育て、後世に大きく花咲かせてもらいたい。

(株)花とも 桜田店 外観
商 号 (株)花とも
住 所 金沢市木越町ヨ71-1
電話番号 (076)251-0008
創 業 昭和52年
URL http://hanatomo.info/

(財)石川県産業創出支援機構「石川発!お店探訪記」金沢・加賀・能登 頑張るお店 は、石川県内の実店舗・ショップを訪問し、取扱商品の特徴・売れ筋、店づくりや店舗展開・経営方針、顧客サービスや今後の課題などを取材して、頑張っているお店の魅力を紹介していきます。

金沢・加賀・能登 頑張るお店 みなみ酒販

「旨い酒を 旨い時に 旨い状態で」をモットーに頑張る町の酒屋さん みなみ酒販


バブル崩壊後の景気の低迷、リーマンショック後の個人消費の落ち込みで、シャッター通りと化した小松駅前のサンプラザ中央通り商店街。ここへきて小松製作所小松工場の閉鎖、小松大和の22年閉店と、暗いニュースが追い討ちをかける状況下にあって、4代目店主が御用聞きや配達に飛び回り、母親と愛妻が店を守って頑張っている数少ない町の酒屋さん・みなみ酒販に伺い、おかみさんと4代目店主の南 健太さんにお話を伺った。


● 環境の激変に追いつかず
サンプラザ中央通り商店街
昭和から平成にかけて、小松市内にも大型ショッピングセンターの出店が相次ぎ、車社会の進展、バブル崩壊で商店街は一気に廃れていく。

先代が商店街振興組合の理事長を務めていた頃までは、まだ商店街としてイベントを行ったり、一致団結して誘客に向けた売り出しを行ったりしていたようだが、先代が急死して以降は、まめに世話をする人がいなくなり、商店街活動も失速し、商店街としての機能をなしていないのが実情のよう。

4代目と同年代で後を継いだ若手たちは、自店の商いが忙しいために商店街全体の世話をする暇がなく、商店街を引っ張るリーダーの不在もあって年々寂れる一方である。「以前は商店街の中に店を構えていれば、それで商売が成り立ちましたが、今は店を開けているだけではお客さんは来てくれません。商店街としての体を為していない今は、自分の店にいかにしてお客さんに来ていただくか、今あるお客さんをいかに大事に守っていくか、そこにかかっています」とおかみさんは力を込める。

● 「仕事はちゃんとしろ」が先代の口癖
みなみ酒販
先代は、とにかく全ての面において几帳面で、店内はもちろんのこと、倉庫内も誰が探しに行ってもすぐ分かるように在庫商品がきちんと整理整頓されていたそうだ。その点は健太さんの苦手な部分とか。

「整理整頓はもちろんのこと、商売全般についても親父のように細部まで気を配ったことが全くできていなくて、親父から『ちゃんとしろよ』といつも注意されていたことが常に頭を過ぎります」と苦笑する。
その足りない部分をおかみさんと奥さんのあいかさんがうまくカバーし、みなみ酒販のチームワークが形成されている。

● 愛妻あいかさん手作りのホームページが奏功
みなみ酒販 ホームページ
みなみ酒販のホームページを見ると、とても素人が製作したとは思えない完成度の高いものになっている。

4年前にホームページをアップした際、「1年間だけ試験的にやってみようか・・」そんな思いで奥さんのあいかさんが独学で立ち上げたもの。時を同じくして楽天に出店したことで、ホームページへのアクセス数が日に日に増え、1日に100人、200人とアクセスがあり、お客さんから『ホームページが見にくい』といったクレームがあると、その都度、あいかさんが修正を加え、人気のあるホームページのレイアウトを参考にしながら試行錯誤を重ね、そうした繰り返しで今日の形に充実してきたという。

● 誘客の一因となるプラスα
駄菓子
現在のみなみ酒販の売上構成比は、楽天が1割弱、飲み屋さんを含めた飲食店向けが3割、残り6割強が店頭販売と一般家庭向けの配達から成る。
「バブルが崩壊し、商店街に空き店舗が目立つようになった頃、亡くなった主人が、このままでは酒屋はなくなるとの危機感を持ち、酒類だけでなく、ついで買いしてもらえる割れせんべいなどの駄菓子、コラーゲンなどの健康食品関連の商品も置くようになりました。
みなみ酒販
こうした健康食品は、置いてあれば売れる商品ではなく、お客さんに啓蒙することで気に入ってもらえれば、それが口コミで広がっていく地道な取り組みですが、それでもしっかりと固定客を掴んでいます」とおかみさん。

● 先手先手の商い
地酒が並ぶ
日本酒については、遡ること三十数年あまり前、先代とおかみさんが石川県の酒を主軸にして商いすることを決め、当時県内にあった47蔵元の酒を全て店頭に揃えて販売し始めたという。それから長い歳月を経て地元のお客さんの支持を得て残ったのが現在扱っている蔵元とのこと。

時代の先を読んだ積極的な商いが先代の真骨頂だったようで、「ウイスキーでも主人はシングルモルトが好きで、珍しい逸品を仕入れお客さんを掴んでいました。
泡盛や焼酎の瓶からの計り売りを早くから採り入れるなど、アイデアマンでもあった」とおかみさんは述懐する。

● 創業100年を機に「生の松(いけのまつ)」を復活
生の松
明治33年から昭和18年まで、みなみ酒販の本家である南酒店は小松市荒木田町で酒造業を営んでおり、その時の主要銘柄が「生の松」だった。

みなみ酒販の初代・南善造氏が南酒店から分家し、大正7年に南酒店の支店として創業し、今日のみなみ酒販に至っている。
4代目の健太さんが創業100年の節目に、当時の酒を復活することを思い立ち、現代の名工として知る人ぞ知る鹿野酒造の農口尚彦杜氏とみなみ酒販のコラボレーションで、「生の松」が復活する運びとなり、ラベルも当時貼られていたものを復刻させた。

● 町の酒屋を堅持
みなみ酒販 外観
酒類販売の世界も安売り量販店の台頭、コンビニやスーパーでも酒類が販売されるなど、町の酒屋さんを取り巻く環境は、極めて厳しい。そのうえ、小松駅周辺では小松工場の閉鎖、22年の小松大和の閉店が決まり、益々来街者が激減することが予想される。

みなみ酒販
「酒屋にとって、お中元やお歳暮といったギフトの時期は一番のかき入れ時ですが、不景気の影響で従来まで1軒あたり5千円だった予算が3千円になるというように、全体的に単価が下がってきているところへ、小松工場の閉鎖や小松大和の閉店と、益々厳しい環境になり、正直この先どうなるのか不安でいっぱいです」とおかみさんが複雑な胸の内を。「厳しい環境になっても親父が言い残してくれた『ちゃんと仕事をする』ことを肝に銘じ、お客さんを大切にし、昔ながらの町の酒屋さんとしての商いに邁進していきたい」と、若き4代目は決意を新たにする。

インタビューを終えて・・・
かつては活気のあったサンプラザ中央通り商店街も今は閑古鳥が鳴いている。そんな中で個店の魅力を発信して頑張っている数少ない店の一軒がみなみ酒販である。そうした元気ある店の若手後継者たちが連携し、再び商店街に人と活気を呼び戻してもらいたいものである。

みなみ酒販 外観
商 号 みなみ酒販
住 所 小松市土居原町255-3
電話番号 (0761)24-0536
創 業 大正7年
営業時間 8時30分縲鰀20時
定休日 水曜日
URL http://www.rakuten.co.jp/minamishuhan/

(財)石川県産業創出支援機構「石川発!お店探訪記」金沢・加賀・能登 頑張るお店 は、石川県内の実店舗・ショップを訪問し、取扱商品の特徴・売れ筋、店づくりや店舗展開・経営方針、顧客サービスや今後の課題などを取材して、頑張っているお店の魅力を紹介していきます。

金沢・加賀・能登 頑張るお店 イル ピアット ハタダ 

能登の新鮮な魚介・野菜をイタリアンで供す イル ピアット ハタダ


七尾港の能登食祭市場からほど近い、恵寿総合病院先の桜川大橋を渡ってすぐのつつじが浜交差点を左折すると、突き当たり左角に3色のイタリア国旗が風にはためく店がある。口コミで人気が広がり、七尾市内の美味しいイタリアンレストランとして評判の『イル ピアット ハタダ』である。
能登の食材にこだわった料理に情熱を注ぐ畑田寛シェフにお話を伺った。

● 営業マンからシェフに転身
オーナーシェフ 畑田寛 氏
大学を卒業し、大手事務機メーカーの営業マンとして働いていた畑田氏は、各地への転勤があるうえに、県内に戻っても金沢勤務のため、実家のある穴水までなかなか戻れず、将来的に親との同居を考えていたことから、27歳で退社を決意する。とはいえ、その後の仕事が決まっていたわけではなく、とりあえず朝5時から午後3時までは片町の鮮魚店でアルバイトし、夕方から深夜にかけては金沢国際ホテルのイタリアンレストランの調理補助のアルバイトを始める。

一年あまりが過ぎた頃、調理長から「社員になって勉強したらどうか」と勧められたのがきっかけで、本格的に料理人として修業することに。
それから10年あまり勤めた後退社。さらに、東京に出て有名店で修業すべく面接を受けて合格するも、都内での生活や諸々を熟考した結果、若いうちに地元に戻って店を持った方が賢明と判断し帰郷する。

● 多難を乗り越え開店にこぎつける
イルピアットハタダの店内の様子
実家の穴水に戻り、通える範囲内の能登の地で店を持ちたいと物件を探し始めていた時、石川県に災禍をもたらした能登半島地震が発生し、自宅が半壊。「ようやく家を直したと思ったら父親が他界し、自分にとって大変なことが続きましたが、知り合いの伝手でいろいろ見て回った中で、この店しか選択の余地がなかった」と振り返る。
こうして平成19年の秋に『イル ピアット ハタダ』をオープンする。

店名を日本語に直訳すると「畑田のお皿」で、そこから「畑田の料理」の思いで命名したもの。「まだあちこち改装したり、購入したい設備などもありますが、オープン当初の借り入れがたくさん残っているので、まずはこれを返済していくことで精一杯です」と苦笑する。普通の民家のような外観だったことから、少しでもイタリアンレストランらしく見えるようイタリア国旗をはためかせ、店内にはイタリアから輸入した特徴ある小物を並べ、イタリアにまつわる音楽をBGMに流すなど、一歩店内に足を踏み入れると、そこはまさにイタリアンな我が家という雰囲気が醸し出されている。

● 食材は可能な限り地元能登産
能登ワインとパスタ
地元の農家の方々が丹誠込めた野菜、能登で水揚げされる新鮮な魚介など能登の食材をメインに使用している。穴水の実家を朝出てから能登島の農家へ寄って野菜を仕入れたり、直売所で買い出ししてくるのが日課になっている。ワインも穴水の能登ワインを揃えるなど、自らの地元にあるものを大切にする、ひいきにすることから入るのが畑田流。「料理については特別変わったことは何もしていません。何しろ一人でやっているのでできることには限界があります。ただ、金沢国際ホテル時代に自分が担当していたパスタだけは他の店に負けたくないという思いで日々精進しています」と力を込める。

食材だけでなく、イタリアンではあるが、調味料として能登のいしりを使用しているのも同店の特徴であり、料理とマッチしてなかなか好評のよう。

新しいメニューを考える際のポイントを伺うと、「食材のロスを出さないことが絶対条件です」と即答。新メニューを考えると、食材が数種類必要になる。そうした食材をランチでもディナーでも使い回すことができるメニューづくりを季節感を盛り込みながらしなければならず、いつも頭を抱えるようだ。季節感に重きを置きすぎると特殊な野菜や高価な魚介が必要になり、他の料理に使い回しができずロスとなるため、奇をてらわずオーソドックスなものが自然と中心になるという。

● 常連客に支えられ2周年
できるだけ地元の食材を使用
オープンから2年が経過し、地元七尾市内だけでなく、輪島や珠洲、遠くは金沢や加賀方面からもわざわざ来店してくださる常連客が増えた。

イタリア料理を提供する店ではあるが、いろんな嗜好の顧客に対応できるよう、ワインだけでなく、日本酒や焼酎も取り揃えている。顧客の年齢層は20代後半から70代のお年寄りまで幅広いが、メイン層は30代から50代とのこと。
「来店されるお客様から日々さまざまなことを教えていただいたり、料理のヒントをいただき、それに自分なりのアレンジを加え、喜んでいただけるメニューづくりを心がけています」と語る通り、ランチはパスタランチが1,200円、おすすめのコースランチが2,800円、ディナーはパスタコースが2,000円、シェフおすすめコースが3,500円とリーズナブルな価格が魅力だ。

「注文を受けて料理を提供することで精一杯で、サービスのレベルはまだまだです。それでも手が空いた時はできるだけフロアに出て、お客様に料理の説明をしたり、感想を聞かせていただいたり、コミュニケーションを取る努力をしています」とシェフの人柄が垣間見える。

● イタリアン弁当を新たな柱に
イルピアットハタダの意味は畑田のお皿
「近くの病院や事業所のお客様から、会議の時に出すイタリアン弁当を作ってもらえないかとの要望が多くなってきていることから、新たな事業の柱として取り組むことを検討しています」と前向きに語る。

人手がないため、お客さんに店まで取りに来てもらう形になるようだが、一般客向けではなく病院や事業所などの会議で使う価格帯が2,000円前後の付加価値の高い弁当だけに、これが軌道に乗れば安定した収益の柱になる可能性が見込めることから、既にメニューの試作に着手している。

● 七尾にハタダありを目指し
イルピアットハタダ 店内の様子
「能登へ行くならハタダでランチを食べようと言っていただけるようになることが、私の目標です。そのためにもピザ釜を入れて自家製ピザもやりたいと思っていますが、まずは日々来店してくださるお客様に真心込めた料理を提供し、大切におもてなしすることに邁進したい」と、日々の地道な努力でファン客を増やしていくことを自らに言い聞かせるように語る。

能登へお出かけの際には、イタリア国旗がはためくイル ピアット ハタダを訪ね、能登のイタリアンを是非ご賞味あれ。

インタビューを終えて・・・
能登で純粋なイタリアンにこだわった貴重な店。純朴な人柄のシェフが、能登の大自然で育まれた食材に愛情をこめて調理した文字通り能登のイタリアンが地元だけでなく広く県内に浸透し始めてきていることを実感。


イル ピアット ハタダ 外観
商 号 イル ピアット ハタダ
住 所 七尾市小島町大開地1-5
電話番号 (0767)58-3636
創 業 平成19年
営業時間 11時30分縲鰀14時30分
17時30分縲鰀21時
定休日 水曜日
URL http://www5.plala.or.jp/Hatada/

(財)石川県産業創出支援機構「石川発!お店探訪記」金沢・加賀・能登 頑張るお店 は、石川県内の実店舗・ショップを訪問し、取扱商品の特徴・売れ筋、店づくりや店舗展開・経営方針、顧客サービスや今後の課題などを取材して、頑張っているお店の魅力を紹介していきます。

金沢・加賀・能登 頑張るお店 ル ミュゼ ドゥ アッシュ

No.1同士のコラボで能登の魅力を発信! ル ミュゼ ドゥ アッシュ

10月に入り、潮風が心地よい和倉温泉を訪れた。和倉温泉と言えば、『プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選』で29年連続日本一の栄誉に輝く旅館・加賀屋がある。
その加賀屋と七尾市出身で日本を代表するパティシエ・辻口博啓氏のコラボレーションで誕生した『ル ミュゼ ドゥ アッシュ』を訪ね、シェフ パティシエの永田欽哉氏にお話を伺った。

● 七尾の活性化が共通の願い
『辻口博啓美術館』ならびに『ル ミュゼ ドゥ アッシュ』
自身の出身地である七尾に格別の思い入れがある辻口氏は、かねてより能登の食材を使ったスイーツを通して、能登の魅力を発信することができないかとの思いを抱いていた。
一方、加賀屋は和倉温泉活性化のために、温泉地に人を呼び込める魅力あるものを作れないかと模索していた。

そんな時、地元七尾出身の辻口氏とコラボレーションすることで、より多くの人に七尾ひいては能登の魅力を知ってもらうことができるのではないか、そうした双方の七尾を思う情熱が、平成17年、『辻口博啓美術館』ならびに『ル ミュゼ ドゥ アッシュ』のオープンという形で結実する。

金沢出身の永田シェフも辻口氏同様に、子供の頃に食べたケーキの美味しさ、楽しさに感動したのが、この道へ進んだきっかけ。高校を卒業すると大阪の製菓専門学校へ進み、関西で12年あまり、一流ホテルを転々として修業を積み、コンテストに出場した際、辻口氏が審査員の一人だったことが縁で、後に東京・自由が丘の『モンサンクレール』で一年あまり働いた後、和倉への出店に合わせてシェフパティシエとして地元に凱旋した格好だ。「和倉から日本全国へ、そして世界へ、能登の魅力を発信したいとの思いは、辻口も私も同じです」と熱く語る。

● 地元の食材にこだわる
オリジナルケーキ
東京・自由が丘にあるモンサンクレールと和倉ならびに金沢のル ミュゼ ドゥアッシュでは、全てのケーキの配合も使う食材も異なる。東京の店と2点だけ共通な"自由が丘ロール"と"セラヴィ"は配合や製法は同じでも、能登で生産された能登ミルクやセイアグリーの健康卵を使用していることから、味わいは全く異なる。「その味わいの違いを東京から来られたお客さんに楽しんでいただきたい」と永田シェフは顔を綻ばす。この2点以外は、全て石川オリジナルの配合で製造されているため、ここでしか味わえない。

地元の食材を取り入れるにあたって、素材そのものの味わい、美味しさを素直に表現したケーキづくり、これが辻口氏のこだわりであり、永田シェフが日々心がけていることでもある。と同時に、和素材の和をそのまま出すのではなく、和と洋の融合がキーワードであり、それを表現する辻口氏のセンスが何とも絶妙である。

● 地元食材のパワーが感じられるモノづくり
ケーキと焼き菓子
「地元の食材は生産地まで足を運び、自分の目と舌で確かめ、生産者の顔が見えるモノづくりを実践しているので、何よりも安心して使うことができます。
どんなにいい食材でも遠方からトラック便で運ばれてくると、移動した時間分だけ負担がかかり、食材本来のパワーが減少していると思います。
その点、産直のパワーは地元で使うことで十二分に発揮でき、地元の人たちの真心がこもったパワーが必ずできあがった商品に反映され、ここへ来て食べていただくことで、そのパワーをお客様にも享受していただけると思っています」と、ケーキや焼き菓子を通じて、能登の地元力を発信していくことが自らの役割と肝に銘じ、一つ一つの商品に真心をこめ、お客様に届ける店づくりに邁進している。

● 地元食材のラインナップ
地元の素材を活かしたオリジナルケーキ
能登ミルクの美味しさを素直に表現した"能登ミルク杏仁"、輪島の活地気米を使ったクリームと杏のクリームから成る"リ・カッチキ"、珠洲の塩を使ったタルトキャラメルとクレームショコラから成る"セルノワ"、加賀棒茶を練り込んだロール生地と能登大納言の小豆を組み合わせた"加賀棒茶ロール"、能登の赤ワインで煮込んだイチジクをフレッシュクリームチーズで包んだ"ヴォーグ"等々バラエティーに富んでいる。
その他、鳥屋酒造の吟醸酒"水面に映る月"を使ったショコラも人気とか。

現在、生菓子は30種類、焼き菓子、パン、チョコレートを含めると100種類あまりのアイテムが華やかにショーケースを彩る。

● 県立美術館に出店して1年
ルミュゼドゥアッシュKANAZAWAの店内
「金沢のお店は、オープン当初から大変多くのお客様にご来店いただいていますが、あまりの混雑でゆっくりケーキを楽しんでいただくことができず、おもてなしの面ではかえってご迷惑をおかけしています」と恐縮する。
くつろいだ雰囲気の中でケーキとお茶を楽しんでいただくことが同店のコンセプトだけに、もてなし面ではまだまだ合格点はつけ難いようだ。

製造スタッフは各店に12名あまり、そのスタッフで1日平均約600個前後のケーキを製造する。連休になると2,000個近いケーキを製造する日もあり、早朝から閉店まで製造しっぱなしでも追いつかない状況になるという。和倉の店でも金沢の店でも、全て一からその場所で製造し、作りたてのフレッシュな美味しさを味わってもらうことにこだわっている。

● 子供たちに夢を与える基金を設立
話題の焼き菓子「YUKIZURI」
今年(平成21年)発売された焼き菓子"YUKIZURI"が話題になっている。この商品の売上の一部を寄付し、辻口博啓夢基金として、子供たちに夢を与える事業に使いたいと考えている。

自身が子供の頃に抱いた夢を叶えたことで、未来ある子供たちに夢を与えたいとの思いからこの基金を設立することに。具体的なことはこれからだが、永田氏によると「辻口はかねてから絵画コンクールを行い、入賞した子供たちをルーブル美術館に連れて行き、本物の空気観、世界観を体感してもらい、それをきっかけに子供たちが更なる夢を持てるようなことがしたいと口癖のように言っています」とのこと。

"YUKIZURI"は同店だけでなく、北陸自動車道の北陸3県内サービスエリア、小松空港、能登空港、兼六園内茶店でも販売されており、子供たちに夢を与える事業の実現が待望される。

● 全ては地元の活性化のために
シェフ パティシエ 永田欽哉 氏
地元にはまだまだ多くの食材があるだけに、さらなる広がり・可能性が大いに期待できる。「生産者の方たちも自分の育てた食材で作られたケーキを見て感嘆の声を上げられ、作り手としてこんなに嬉しく、楽しく、やり甲斐のある仕事はありません」と満面の笑みで語る。

そんな永田シェフの陣頭指揮の下、『自分はこの店で頑張りたい』という意欲に溢れたスタッフたちが、辻口氏のスイーツに込める情熱を各々のハートに焼き付け、加賀屋ならびに辻口氏のブランド名に恥じることのない魂のこもったケーキ、焼き菓子をスタンバイし、今日もお客様を迎えるル ミュゼ ドゥ アッシュである。

インタビューを終えて・・・
加賀屋ならびに辻口氏のネームバリューは全国ブランドだけに、お客様の期待値も高く、少しでもその期待を裏切ることがあってはならない。その意味で、No.1の宿命を抱える両者が常に緊張感を持った真剣勝負で挑んでいる。「やさしさが私のケーキづくりの裏コンセプトです」と照れながら語る永田シェフの言葉が印象的。

ル ミュゼ ドゥ アッシュ 外観
商 号 ル ミュゼ ドゥ アッシュ
運営会社 (株)レグレット
(日本語で白鷺の意)
住 所 七尾市和倉町ワ部65-1
電話番号 (0767)62-4000
創 業 平成17年
営業時間 9時縲鰀19時
URL http://www.kagaya.co.jp/le_musee_de_h/

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