「石川発!お店探訪記」 (有)三共農園(加賀市豊町)おいしい、楽しい、夢の国、加賀フルーツランド

(財)石川県産業創出支援機構「石川発!お店探訪記」金沢・加賀・能登 頑張るお店 は、石川県内の実店舗・ショップを訪問し、取扱商品の特徴・売れ筋、店づくりや店舗展開・経営方針、顧客サービスや今後の課題などを取材して、頑張っているお店の魅力を紹介していきます。

金沢・加賀・能登 頑張るお店 (有)三共農園 

おいしい、楽しい、夢の国、加賀フルーツランド (有)三共農園

安・近・楽の観光ニーズと高速道路1,000円の相乗効果で、このシルバーウィーク期間中、多い日は1,500人を超す来場者を記録したスポットが、加賀市にあるフルーツの楽園・加賀フルーツランドである。フルーツ狩りはもちろんのこと、バーベキューコーナーも連日満席の人気だったという。
加賀フルーツランドを運営する(有)三共農園の岸省三社長にお話を伺った。

● 加賀フルーツランドができるまで
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古くから加賀市内一帯では、ぶどうの栽培が盛んに行われていたが、昭和38年の三八豪雪で壊滅的な被害を受け、それを機に降雪の少ない海岸丘陵地の加賀市豊町一帯で40年から44年にかけて新しいぶどう園が造成された。

それから20年あまりの歳月が流れ、昭和から平成に替わる頃になると、高齢化による離農や後継者不足という問題が表面化してくる。そのような状況から、自然との触れ合いや癒しを求める消費者ニーズに着目し、豊町果樹生産組合、加賀市農業協同組合、(有)三共農園が一体となって遊休農地等を活用した観光農業プランを策定。その具体的な事業が「加賀フルーツランド構想」である。
(有)三共農園を核としたフルーツランド新規事業計画が本格化し、農地の集団化、衰弱樹の改植、果樹生産物の高付加価値化、直販の効率化等々を目指し、近隣果樹農家との提携を促進するとともに、国庫等の補助を受けて農村交流研修施設を建設し、平成5年1月に加賀フルーツランドがオープンする。

● 果実が収穫できるまで
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何年もの忍耐が必要果樹栽培は、木を植えてから果実が実るまで品種によって3年から8年の歳月を経過しないと収穫できないため、その間は収入ゼロで乗り切らなければならず、資金面での苦労は多かったようだ。

代表取締役 岸省三 氏
「地元の生産組合の皆さんはもとより、加賀市農業協同組合さんがとても協力的に力になってくださったおかけで、事業の立ち上げはスムーズにできたと感謝しています。若い人たちが果樹栽培に夢を持てるような施設をやりたいとの一心で邁進してきたので、自分自身は苦労したと思っていませんが、従業員には大変な苦労をかけてきたと申し訳なく思っています」とこれまでを振り返る。

● 年間通してフルーツ狩りが可能
パークゴルフとバーベキューも楽しめます
年間を通して旬のフルーツ狩りができるところは、全国的に見ても大変珍しい。

石川県はいろんな果物の北限であると同時に南限であることから、試行錯誤を繰り返しながら新しい果物を育てることに挑戦してきている。
現在では、春先のいちごを皮切りに、さくらんぼ、ブルーベリー、ぶどう、なし、りんごの順に年間を通してもぎとり体験できる。その他に柿、栗、いちじく、西洋なしの栽培をしており、みかんの栽培にもトライしている。

正確な入場者数はカウントしていないとのことだが、おおよそ10万人強の年間来園者があるという。その内訳は、県内が4割、隣県の富山・福井が4割、あとの2割が関西・中京方面から。意外なのは、外国人のツアー客が増えてきているとのこと。
「高速道路1,000円の効果は絶大で、今年は県外からのお客さんがかなり増えています」と顔を綻ばす。フルーツランド入口に整備されたパークゴルフ場の利用者も近年増えてきており、中には旅行会社のツァーに組み込まれるケースもあるようだ。リピーター率が高いのも特徴で、そうしたお客さんがまた新たなお客さんを連れて来園するという好循環が生まれている。

昨年(平成20年)から土・日・祝日限定で始めた『フルーツバイキング&チョコレートフォンデュ』は毎回大盛況で、金沢を中心に若い女性が殺到する人気ぶりとか。

● オリジナル商品の充実にも取り組む
オリジナルジャム
加賀フルーツランドで収穫された果物を原料に、ジュース、ワイン、ジャムなど美味しい食べ方を提案することで、付加価値の高い商いを展開している。
売上に占める内訳は、フルーツのもぎ取りが3割、バーベキューを含めた飲食が3割、物販が3割、自家栽培のフルーツを原料としたジュース・ワイン・ジャムが残りの1割という状況で、オリジナル商品の伸びが顕著なよう。現状では外部へ委託して製造しているが、将来的には製造体験工房的な施設を作ることも思い描いている。

オリジナルジャムとジュースが入った贈答用セット商品
こうしたオリジナル商品の売れ筋を伺うと、1位ジャム、2位ジュース、3位ワインの順。ホームページでも通販は行っているが、やはり実際にフルーツ狩りを体験した人たちが、売店で現品を見て購入する比率が圧倒的に高いようだ。お中元やお歳暮の時期には贈答用のセット商品が相当数出るようになり、産地直送の新鮮なフルーツを届けたいというニーズが高まっていることを実感している様子。そうした贈答品でジャムをもらった人が、今度は実際にフルーツ狩りに行って食べてみようと来園するケースが増えてきているという。

地元で美味しいかぼちゃがあると聞けば、ポタージュスープを試作し、美味しいトマトがあると聞けばトマトジュースを作りと、新しいことにも積極的にチャレンジしている。「加賀市内で収穫された野菜にも目を向け、美味しいものを多くの人に知ってもらいたい」との岸社長の熱い思いが伝わってくる。

● オーナー制度も好評
りんご園
果樹園のオーナー制度は、ぶどうとりんごで300名余りが登録しており、収穫時期になると来園し、自らの手で収穫することが醍醐味となっているようだ。

最近では、保育園や学校がオーナーとなり、収穫時期に園児や生徒たちが来園し、もぎとり体験をするといった食育の一環として利用されるケースが目に見えて増えてきているという。

● 果物と花のパラダイスめざし
三共農園 店内
加賀フルーツランドの魅力をもっと多くの人に知ってもらえるようなアンテナショップを金沢市内に設けることも検討中である。

石川県産りんごの新品種『秋星』を昨年からジャムにして販売したところ「美味しい」と大盛況で、瞬く間に完売したことから、今年はジュースの販売も計画し、昨年の倍近い収穫を目指している。

「オープンから16年の歳月をかけていろんな果物を育ててきましたが、まだまだお客さんが食べたいと思う品種がたくさんあるわけで、種類のさらなる充実と加工施設の整備が当面の課題です。と同時に、季節の花をもっと増やし、花とフルーツでおもてなしできるパラダイスにしていきたい」と力を込める。子息が昨年入社し、若い社員たちと一緒になって頑張っている姿を見ながら、これからのさらなる発展に期待を込めるとともに、壮大な青写真を描き続ける岸社長である。

インタビューを終えて・・・
あと4年で加賀フルーツランドは開園から20年の節目を迎えるだけに、フルーツと季節の花々がフルーツランド全体を美しく彩り、来園者をもてなしてくれるようになれば、石川県を代表する観光スポットの定番となることは間違いない。そう確信して加賀フルーツランドを後にした。


(有)三共農園 外観
商 号 (有)三共農園
住 所 加賀市豊町イ59-1
電話番号 (0761)72-1800
創 業 平成5年
営業時間 9時縲鰀17時
URL http://www.furulan.com


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