「石川発!頑張るネットショップ」 (有)村上商店(金沢市尾張町)酒通の五感くすぐる酒具たちをネットで発信!

(財)石川県産業創出支援機構の「石川発!お店探訪記」加賀・能登 頑張るお店は、石川県内の実店舗・ショップを訪問し、取扱商品の特徴・売れ筋、店づくりや店舗展開・経営方針、顧客サービスや今後の課題などを取材して、頑張っているお店の魅力を紹介していきます。


酒通の五感くすぐる酒具たちをネットで発信! (有)村上商店

酒通の五感くすぐる酒具たちをネットで発信! (有)村上商店


※(有)村上商店 様は平成29年3月退店しました。

昭和28年から、酒造メーカー向けの醸造機械や酒造りに用いる様々な道具を製造販売してきているのが、金沢市尾張町に本社を構える村上商店である。自他共に認める左党でもある村上修社長は、日本人の風土と食文化に根ざした日本酒をこよなく愛する酒通に喜んでもらいたい、日本酒ファンを開拓したいとの熱い思いで、2年前から日本酒を燗する道具類等をネット販売するホームページ『酒具市場』を立ち上げ、新たな顧客の開拓に腐心している。


● 酒造業界では知る人ぞ知る村上商店

村上商店の取扱商品は、酒造店御用達の商品酒造用機械酒造りの工程で、麹室に敷く麻布がある。この醸造用織物は特殊な織り方をする布で、現在全国シェアの100%を同社の製品が独占しているというから驚きだ。この商品がベースにあり、全国に約60軒あまりの代理店網が構築され、全国の酒造メーカーが得意先である。
そうした酒造メーカーに麻布だけでなく、簡易充填機びん太(同社登録商標)及び関連商品、濾過機、異物除去装置等々を製造・販売している。
なかでも簡易充填機びん太は同社のロングセラー商品で、全国の酒蔵に450台以上の納入実績がある。

創業時から長い年月をかけて信頼関係を築いてきた得意先の酒蔵が全国に点在しており、ネット社会になる遙か以前から全国ネットのビジネスを展開してきている村上商店が、ネットショップ『酒具市場』の母体である。


● 日本酒ファンを増やすことがネットの狙い

すずちろり、ききちょこ、かんどうこなど、日本酒を楽しむための道具を取り扱う「日本酒の長期低落傾向に歯止めがかからず、若い人が日本酒をほとんど飲まなくなってきています。原因はいろいろありすぎて一朝一夕にはどうすることもできませんが、何とかしたいとずっと思い続けていました」と熱く語る村上社長。

そんな思いを形にしたのが、燗酒を飲むさまざまな道具類をネットで販売するホームページ『酒具市場』の開設である。しかしながら、極端に間口の狭いネットショップだけに、訪れるお客さんは特別な人(通人)に限られる。そのため、これ以上品揃えを増やすことや関連グッズを取り扱うことは考えていない。「逆にこの間口の狭さにこだわっていきたい」と顔を綻ばす。「日本酒が低迷しているとはいえ、東京で開催される試飲会などに出かけると若い女性が大勢来ていて、あれを見ると日本酒もまだまだと思いますが、金沢へ帰ってきてお酒の会を開くと毎回同じ顔ぶれで、若い人が増えないという悩みがあります。お酒を楽しめる何かを提案できれば...」と腕を組む。


● 本体のホームページは頼もしい右腕

村上商店が取り扱う機器村上商店の社長手作りのホームページはかなりの歴史があり、新製品の機械や施工事例の写真を大きく貼り付けて紹介する簡単なものだが、同社の製品や施行例の実績写真は、酒造メーカーが見れば一目瞭然で分かることから、それを見て問い合わせの電話が入り受注につながり、村上社長の頼もしい右腕として同社の売上に大いに貢献している。

今年7月末に静岡県下田市に完成したミネラルウォーター製造工場の仕事もこのホームページがきっかけで受注したもの。その意味で、荒削りのホームページではあるが、実績の写真を見せることで新規受注が獲得でき、ホームページとして十分に機能している。しかしながら、ネットショップとなると、ターゲットが異なる上に、まずは辿り着いてもらわないことには商売にならず、簡単にはいかない様子。


● プラスαのページづくりに試行錯誤

かんどうこかんすけ夏場は冷酒の需要が高まる時期ではあるが、敢えてそこには目を向けず(器屋になってしまうため...)あくまでも燗酒用の道具にこだわる。
ただ、酒造りにとっても人間が生きていくためにも美味しい水は欠かせないことから、業務用のみならず家庭向けの浄水器の販売を本格的に展開していきたい考えだ。

例えば、錫製の燗酒用『すずちろり』は何種類もあるが、ネットでは価格が高いものの方がよく出るそうだ。購入者の多い地域を伺ったところ「特にどの方面が多いということはなく、まんべんなく全国各地から注文が入ってきています。逆に地元からの注文は少ないですね」と首をかしげる。自らが考える売れるものと、ネットで売れるものとの間にギャップがあることを感じながらも、どの商品も全て本物にこだわり、決して紛い物は扱わないと決めている。


ききちょこ「杜氏さんがきき酒する時、新酒鑑評会で鑑定官がきき酒する時に使うきき猪口(ちょこ)ひとつ取っても、紛いものが沢山出回っています。そんな中で、杜氏さんや鑑定官がきき酒に使用する本物のきき猪口であることを表記したところ、立て続けに売れ品切れ状態です」と顧客の購買意欲をくすぐるキャッチコピーも心得たもの。「今は一日あたり100~200件程度のアクセスですが、これが1日1,000~2,000件ペースに増えれば、ネットショップとして採算が取れるようになるのではないか」と自己分析する。

日本酒は冷酒で飲むよりも燗酒を飲んだ方が二日酔いもなく、味も良くなることから、そうした日本酒本来の飲み方文化の提案や、得意先の酒蔵の杜氏紹介、酒造りにまつわるエピソードなどをホームページ内で紹介することなど、新たな魅力づくりに思いを馳せる。


● 新たな目玉商品で勝負

炭酸水製造装置を開発する最近の地サイダーブームもあって、炭酸ものを製造する装置の要望が増えてきたことから、試行錯誤を繰り返し、炭酸水製造装置を自社で開発し、商品化にこぎつけた。現在、特許取得に向けて準備を進めている。

同社オリジナルの炭酸水製造装置は、コンパクトで移動可能なことが最大の特徴で、先のビッグサイトでの展示会に出展したところ、かなりの反響を得た。価格も250万円と工場の製造ライン設備のことを思えば4分の1程度とあって、全国の酒造メーカーからこの新製品の注文が舞い込んでおり、今後さらなる引き合いが期待できる一押し商品である。

ネットショップ『酒具市場』については、「お店ばたけの他の出店者の皆さんのページを拝見すると、細かく作り込まれた素晴らしいものばかりで頭が下がります。まずはいろいろ勉強させていただき、日本酒に目を向けてもらえるプロ仕様の楽しいグッズを紹介していくホームページづくりを目指したい。できれば、仕入れ販売だけでなく、地場の伝統工芸の職人さんとのコラボレーションでオリジナルグッズの開発にも取り組んでみたい」と夢を膨らませる村上社長である。

インタビューを終えて・・・
いくらいいもの、本物を扱っていても、アクセスしてもらえなければ商いが成立しないのがネットショップの難しさでもある。いかに、多くの人に来店してもらえるページにするか、お店ばたけでの成果が期待される。


村上商店 村上社長商 号 (有)村上商店
住 所 金沢市尾張町2-7-12
電話番号 (076)221-4023
創 業 昭和28年
取扱商品 醸造機械、酒具、醸造用織物ほか
URL http://ichiba.sakagu.jp/


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