「お店ばたけ事務局が注目する15サイト!」デザイン工房FUJI(輪島市)

(財)石川県産業創出支援機構「お店ばたけ事務局が注目する15サイト!」金沢・加賀・能登 は、石川県内の実店舗・ネットショップ(HP)を順次訪問しています。
サイトを開設したきっかけ、役割や効果、そして販促やページ作りで工夫されていること、今後の目標などを取材して、頑張っているお店の魅力を紹介していきます。


アナログ+デジタル+輪島塗の加飾技術 究極の融合から生まれたミクストアート 「デザイン工房FUJI」
(※ 紹介動画はこちら)

アナログ+デジタル+輪島塗の加飾技術 究極の融合から生まれたミクストアート


インターネットの発達で、日本全国どこにいてもビジネスが可能な時代が到来し、様々な業種の働くスタイルが様変わりしている。そんな典型がデザイナーではないだろうか。これまで大阪、金沢のデザイン企画会社でデザイナーとして働いてきた経験と輪島塗の修業を経て体得した加飾技術をミックスした新しい芸術・ミクストアートによる人物画制作に取り組む藤原昭二氏を輪島市内のアトリエに訪ねた。


藤原氏プロフィール

大阪生まれの藤原氏は、大阪でデザインの勉強をする中で、伝統工芸・輪島塗に惹かれ、加飾技術を習得したいと一念発起し、輪島に修業に来たところ奥様と出会って結婚。その後、大阪には戻らず輪島にとどまり、金沢のデザイン会社で勤務する。

輪島塗の加飾職人としての腕を確立していたが、現実にはデザイナーとしての仕事の依頼が多く、幅広い分野で活躍している。その中身を伺うと、金融機関のポスターデザイン、ファッション関係のデザイン、機械デザイン、バスボディのデザイン、お墓のデザイン、棺のデザイン、店舗の内外装デザイン、キーホルダーのデザイン、CGによるバーチャルな商品見本の制作、地下道の空間デザイン等々さまざまな仕事を手がけてきた。
そうしたデザインの基本はスケッチであり、藤原氏の得意技である。これらのデザインの仕事においてもパソコンを駆使したデジタルによる仕上げ作業を行っており、現在の仕事へのプロローグでもある。
藤原さんが手がけたデザインの数々



アナログとデジタルの最たるものの融合

パソコンで作業中藤原氏はもともと絵を描くことが好きで、20年ぐらい前から絵を描き始め、個展を開いたり、オークションでミクストアート(美人像)販売していた。
近年になって、ただ普通に絵を描いているだけでは面白くないと考えるようになり、せっかく習得した輪島塗の加飾技術をミックスした作品づくりに取り組み始める。

その工程とは、手描きでスケッチした絵をパソコンに取り込み、手描きでは難しい微細な線描写や色づけをパソコンのソフトを駆使して施し、出来上がった絵を出力し、その上に輪島塗の金粉、銀粉、金箔、螺鈿(らでん)などの加飾を施し、世界に一つしかない藤原作品ができあがるというもの。

「輪島塗に限らず、加賀友禅や山中漆器など伝統産業のものづくりにも関わっていますが、独創的な手法を用いてものづくりをしようとすると、さまざまな制約が多く、なかなか受け入れてもらえない」と苦笑する。
そうしたフラストレーションがミクストアートと出逢い、一気に花開いた格好だ。

伝統工芸は手描きの最たるレベルの仕事であり、言い方を変えればアナログの最たるものである。アナログは表現の幅が限られていて狭いのに対し、デジタルは表現の幅が非常に広く、水彩でも油彩でも、ありとあらゆる表現をパソコンは可能にしてしまう。「それならアナログの最たるものである伝統工芸の技法とデジタルの最たるものであるパソコンを結びつけたらさらに面白いものができるのではないかと思った」とミクストアートに取り組んだ原点を述懐する。


オープン価格での販売

絵を販売するためのカタログ的な役割を果たすホームページを石川県産業創出支援機構の専門家派遣を活用し、平成23年3月に開設。
同時並行してヤフーオークションに人物画の作品を出展したところかなりの反応があり、これまでに40点以上を販売している。
ヤフーオークションでの反響を知り、藤原氏の作品を取り扱いたいというショップがいくつか出てきており、これから販路がさらに広がっていきそうだ。

現段階では価格は決めておらず、直接購入する場合は、購入希望者と藤原氏の相談で決まる。もちろん、ホームページに掲載されている商品ではなく、購入希望者のオーダーに応えることも可能で、自分の好きな女性の顔を描いてもらうこともできる。
展示販売するギャラリーでは、売価の30%~50%を手数料として請求され、ネットショップでは10~20%を手数料として請求される。手数料が相手先によってばらつきがあるため、定価的な価格を付けることができないのが現状だ。
家電製品に代表されるように今はオープン価格の世の中のため、藤原氏の作品もオープン価格形式である。

平成23年1月、東京・上野の森美術館で開催された「全国作家選抜美術展」に出展した作品が好評で、その作品のオークションには入札が殺到し完売したという。

藤原氏の場合、一つの作品について25のエディションを制作する限定25作品という形を取っているが、印刷ではなく、1枚1枚手作業で仕上げているため、厳密に言えば、同じ画面構成の絵であっても全て一点物なのだ。


オークションで顧客の反応をキャッチ

望み視線オークションで藤原氏の作品を欲しいと思った購入希望者は、藤原氏のホームページを訪問し、制作工程や他の作品などを一通り見た上で、改めてオークションページに戻り、入札に参加するケースが多い。

ホームページのタイトルATOは二人のお子さんの名前の頭文字をローマ字にしたものだそうで、デジタルの世界で活躍する藤原氏のアナログな一面を垣間見る思いだ。

一度購入した顧客がリピーターとなり二度、三度と購入するケースもあり、中には一人で10点近く購入しているマニアも。

ラ ピュセルオークションは顧客の反応が手に取るように分かるため、どの絵に対してどれだけ見に来ていて、入札があるのか、逆に人気のない絵はどれかということも分かる。

あまり反応が良くなかった絵は、パソコンに保存されているその原画を手直しし、売れる絵に作り替えて再度アップするというリメイク作業も行っている。


美人画の世界に藤原ありをめざし

ばらの思い サロメ藤原氏の腕を見込んで、保険会社から顧客の似顔絵を描いてプレゼントできないかといった問い合わせも舞い込んでいる。

>様々なデザインの仕事をこれまでやってきた藤原氏だが、これからはミクストアートの美人画を専門にさらに技術に磨きをかけ、この世界に藤原ありを目標に頂点を極めるべく力を注いでいく決意を新たにしている。

ホームページは名刺代わりの機能を果たすことが目的で、やはり画廊等で現物の作品を見て購入してもらうのが藤原氏の理想であり、定期的に作品を展示してもらえる画廊を探しているところでもある。

祈り「人物画の分野であれば何とか闘えるだけの能力があると思っているので、この分野で頑張って、これをライフワークにしていきたい」と力を込める。

一人ひとり女性の顔は違っても、その表情の奥に描き手である藤原氏の優しい人柄が滲み出ているミクストアートのこれからが楽しみである。


インタビューを終えて・・・
世の中にはCGに代表されるデジタルアートが氾濫し、作り手の没個性化が進む中で、デジタルとアナログ技術を融合することで、他にないオリジナル芸術ミクストアートを産み出した藤原ワールドのさらなる広がりを期待したい。


デザイン工房FUJI 藤原昭二さん社 名 デザイン工房FUJI
住 所 輪島市大野町房田79-7
電話番号 (0768)22-7059
URL http://atofujihara.com/


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