「お店ばたけ事務局が注目する15サイト!」(有)ぬのや仏壇店(七尾市)

(財)石川県産業創出支援機構「お店ばたけ事務局が注目する15サイト!」金沢・加賀・能登では、石川県内の実店舗・ネットショップ(HP)を順次訪問しています。
サイトを開設したきっかけ、役割や効果、そして販促やページ作りで工夫されていること、今後の目標などを取材して、頑張っているお店の魅力を紹介していきます。

歴史と伝統ある七尾仏壇の魅力と職人技を後世に 「(有)ぬのや仏壇店」
(※ 紹介動画はこちら)

(ぬのや仏壇店様は平成26年4月ショップサイトを閉店しました。記事は平成23年度の内容です)

歴史と伝統ある七尾仏壇の魅力と職人技を後世に

国指定伝統的工芸品である七尾仏壇の業界もバブル崩壊以降の景気の低迷で、厳しい環境に直面している。昭和10年から七尾仏壇の製造・販売を手がける(有)ぬのや仏壇店も例外ではなく、大型金仏壇が売れない時代をいかに生き抜くか試行錯誤する中から、仏具類のネットショップを立ち上げ、新たな収益の柱に育てるべく邁進している。ウェブを担当する布孝明氏にお話を伺った。


七尾仏壇の特徴

大きく豪華な仏壇七尾仏壇の大きな特徴は、堅牢・華麗・荘厳の3点である。


能登の民家は大きいため仏壇も200代(代とは仏壇のサイズ)という大きなものを注文するところがほとんどだった。大きいだけでなく豪華絢爛かつ荘厳さを感じさせる破風屋根、緻密で幽玄な趣のある障子戸の彫刻や漆塗りなどにより、華麗さを誇っている。
仏具として扱われる三卓(さんしょく)を仏壇の付属品として作ることも七尾仏壇の特徴の一つ。


能登は山間部が多く、昔から交通の便が悪く、完成後に運ぶには運搬に耐える堅牢な造りにしなければならなかった。そのため、二重鏡板を3枚取り付ける独自の製法を用い、組立は全てほぞ組みにするなど工夫を凝らし、堅牢な造りとなっている。


七尾仏壇の製作工程は、木地・金物・蒔絵・彫刻・塗りの五つに分業化されており、同社は最終工程の塗りを担当し、分業工程でできあがってきたパーツを同社で組み立てて完成品に仕上げ、店頭で販売するという流れである。
七尾の職人が全ての工程に関わってできあがったものだけが七尾仏壇としての証紙を貼ることができる。



仏具のネット販売に活路を求め

ぬのや仏壇店内の様子景気の低迷もさることながら、能登においても住宅事情が変化し、床の間のない家、仏壇を置くスペースのない家が多くなってきていることから、かつては主力商品だった大型金仏壇があまり売れなくなってきている。


ぬのや仏壇店のホームページそんな状況に危機感を持ち、平成19年に七尾仏壇の魅力を発信するとともに、店舗紹介のホームページ(ぬのや仏壇店)を作ることを思い立つ。その時点では、仏壇・仏具はネットでは売れないだろうとの判断で、買い物カゴ機能のないホームページを立ち上げる。
その状態で3年あまり経過したが、店頭販売が思うように伸びないことから、仏具などの小物類をネットで販売し、少しでも売上アップにつなげたいと考え始める。


「何を販売している店なのか分かりにくい」との声もあったことから、平成22年に石川県産業創出支援機構の専門家派遣事業を活用して、ホームページのリニューアルを実施し、買い物カゴ機能も付加し、仏壇店であることが一目瞭然の分かりやすいホームページに生まれ変わる。


いろいろな念珠がありますまだ本格スタートして1年あまりのため、これからという段階ではあるが、事業内容、取扱商品が分かりやすくなり、アクセス数、売上ともに徐々に増え始めてきている。
「仏壇屋は何を売っていて、いくらするのか、地元の人でも分かりにくい不透明な部分があったため、ホームページでオープンにすることもネットショップを立ち上げた狙いです」と力を込める。



ネットショップの現状

店内の様子ネットでの平均客単価は3,000円~5,000円で、商品的には鈴、お香、数珠などの小物仏具で、大型金仏壇は言うまでもなく、3万円台からのコンパクトな仏壇も今のところまだネットでは注文がないようだ。
ただ、先行する大手仏壇店のネットショップにこうしたマンション向けの小型仏壇が品揃えされていることから、ネットでも売れる商品として捉えている。


現時点ではネットショップで仏具を購入しているのは、主に関西や中京方面の県外客で、地元客はあまりいないとのこと。会員登録コーナーも設けてあるが、まだ登録数が少ないため、会員に対するサービスメニュー等の充実はある程度会員数が集まった段階で、改めて考える予定だ。
トップページに季節ごとの変化をつけることを心掛け、夏にはお盆の墓参セットを、秋にはお彼岸の御仏前を掲載するなど、季節ごとに顔が変わるよう努めている。


ネットショップの売れ筋を伺うと、長谷川等伯没後400年を記念し七尾商工会議所が企画した線香「等伯香」が第1位、第2位はCD真宗、第3位は故人の好物ミニジョッキの順となっている。



北陸三県出張見積もり無料

北陸は浄土真宗を信仰する地域であり、仏壇に対する思い入れは特別なものがある。そのため、富山・福井両県にはこれまでも納品・修復等で出かけていることから、仏壇・御輿・寺院の修復等の見積もりで七尾から出張した場合でも、北陸3県内は基本的に無料で対応している。


近年では、新しい仏壇が売れても小型のものが多く、どちらかと言えば古い仏壇の修復のウエイトが高い。
「一口に仏壇と言っても地域によって形も大きさもバラバラで、北陸では金仏壇は当たり前ですが、北陸以外では、金箔を貼らない、漆を塗らない唐木仏壇が主流の地域が多く、同じ日本でも地域によって仏壇文化がかなり違います」と語るように、地元能登出身で県外に暮らす人から「やはり豪華絢爛な七尾仏壇でないと仏壇じゃない」と遠方から注文が入ることもあるようだ。



業界が置かれている厳しい現状

「10年ぐらい前までは小型の仏壇やマンション用のミニ仏壇は店頭に置いてありませんでした。能登ではこんな小さいものは仏壇じゃないという方が大多数だったからです。
ところが、近年は能登の住宅事情も様変わりし、大型金仏壇はあまり売れなくなり、小型仏壇やミニ仏壇の需要が高まる時代になってきています」と肩を落とす。


七尾仏壇の中でも200万円を超える大型金仏壇は、時代の流れ、世代交代、住宅事情の変化、景気の低迷等々のマイナス要素が混在する時代だけに、今後の展開が大変難しくなっていることは否めない。


七尾仏壇の業界に限らず、伝統工芸に携わる職人の高齢化も進んでおり、後継者育成が深刻な問題になってきている。若い人を確保できたとしても、仕事がないために続けていくことができないという厳しい現実がある。このあたりは、一店舗の努力では限界を感じている。



前向きな商いで街を元気に

「仏壇は高価なため、なかなかネット販売は難しいですが、仏具となると相当な商品点数があるため、各宗派の在家用仏具の品揃えを充実させ、ぬのや仏壇店のネットショップを覗けば、どこの宗派のどんな仏具でもあると自他共に認められるショップにすることが目標です」と目を輝かせる。


時代と共に七尾仏壇をひいきにする顧客が少なくなってきていることは否めないものの、そうした顧客をこれまで以上に大切にしていくことを肝に銘じる。と同時に、七尾一本杉通り商店街の若手経営者が協力し、街に人を呼び込むべく、様々なイベントの開催や商店街活性化への取り組みを積極的に展開しているところでもある。


Web担当 布孝明 氏布氏もその一翼を担い、商店街を活性化させることが、ひいては自店の活性化・売上増につながることを自らに言い聞かせ、真摯に取り組んでおり、七尾一本杉通り商店街のこれからが楽しみである。


インタビューを終えて・・・

厳しい環境に直面しても決して諦めず、前を向いて取り組んでいく姿勢が印象に残った。何よりも街が元気になること、個性ある魅力的な商店街にしていくことが、お客様を呼び寄せる近道であり、一本杉通り商店街の若手有志の頑張りに期待したい。



(有)ぬのや仏壇店
社 名 (有)ぬのや仏壇店
住 所 七尾市一本杉町24番地
電話番号 (0767)52-0756
創 業 昭和10年
URL http://e-nunoya.jp/(平成26年4月 ショップサイトは閉店)


お店ばたけプラスホームページ

お店ばたけプラスホームページへ
ISICOバーチャルモール「お店ばたけプラス」は、(公財)石川県産業創出支援機構が運営するインキュベーションモールです。

アーカイブ

ブログを購読する(RSS)

  • RSS2.0を購読する
  • RSS2.0を購読する