「地域の絆づくりを進める!石川の元気印商店街」片山津商工振興会

石川の元気印商店街

(財)石川県産業創出支援機構「地域の絆づくりを進める!石川の元気印商店街」  では、石川県内の商店街を順次訪問し、商店街のイベントや活性化のために工夫されている事などを取材して、元気な商店街の魅力を紹介していきます。

住民参加型イベント(紫灯路)で商店街の魅力づくりに邁進  片山津商工振興会

住民参加型イベントで街の魅力づくりに邁進 片山津商工振興会

加賀市を代表する温泉地の一つ片山津温泉は、風光明媚な柴山潟を取り囲むように温泉旅館が点在し、その旅館と共存共栄で繁栄してきている商店街が片山津商工振興会である。
片山津温泉への入り込み客数の減少で厳しい環境下にあるものの、若手店主たちが一致団結し、商店街に人を呼び込む様々なイベントを展開している。
片山津の街を愛する若手商店主たちの信望も厚く、商工振興会の会長を務める山形貴秀氏、副会長を務める打出浩敏氏にお話を伺った。


◆地域資源を活用し、誘客促進の魅力づくり

観光客向けの体験型観光ならびに片山津温泉の魅力の一つとして定着してきているのが、柴山潟の湖底土と片山津温泉の源泉を使って染める「晶子(あきこ)染め」と源泉をにがり代わりに使う「源泉豆腐」づくり体験である。
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晶子染め とは・・・
「晶子染め」製品平成16年、地球環境科学が専門の金沢大学名誉教授の田崎和江氏が、粒度が細かい柴山潟の湖底土が奄美大島の特産である「大島紬」を染める泥に似ていることに気づく。
さらに、ミネラルを多く含む源泉にも着目し、色止めに使えるのではないかと研究を重ねた結果、化学薬品を一切使わず、ここでしか出せない色合いの染め物が誕生した。
染め方は絹の生地を数カ所輪ゴムで縛り、源泉で煎じた緑茶と柴山潟の湖底土の中で揉み込む。
晶子染めでオリジナルのハンカチとスカーフ染め上がった布は一つとして同じものはなく、作り手の個性が反映された文字通り一点物だ。
手軽に自分だけのオリジナルのハンカチ(絹35㎝角)やスカーフ(絹130㎝×145㎝)を染められることから、とりわけ女性観光客に人気で、従来までのお土産にはない、自分の手で自分のための思い出に残る記念の品を作れる魅力が、旅行雑誌や旅行者のブログで情報発信されていることも奏功し、根強い人気がある。
晶子染めというネーミングは、歌人・与謝野晶子が片山津で詠んだ和歌 「風起こり 薄紫の 波動く 春の初めの 片山津かな」 に因んだもの。
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源泉豆腐 とは・・・
楽しい手作りの源泉豆腐片山津温泉の源泉はミネラルを多く含むことから、これを豆乳に混ぜることで源泉がにがりの役割を果たし、豆乳がうまく固まり、塩味の温泉豆腐ができあがる
豆腐づくり体験は、女性だけでなく家族連れにも好評で、子供は目の前でみるみる豆腐ができ上がっていく過程に喜び、自分で作ったできたて豆腐に笑顔がこぼれ、観光客だけでなく地元の家族連れのリピーターもいる人気体験になっている。

晶子染めならびに源泉豆腐づくりは、体験型観光の目玉として、片山津温泉を訪れる女性観光客や家族連れに大人気で、平日はもちろんのこと、週末ともなると体験会場である商店街中心部にあたる三区通りでひときわ目を引く紅殻格子の
芸妓検番花館(はなやかた)」で順番待ちとなることも珍しくない。

◆晶子染めの行灯で商店街に光回廊を創出

晶子染めの行灯片山津商店振興会では平成24年に、晶子染めで染めた布の活用法として、行灯に仕立て街中に光回廊を演出するイベントを企画開催した。
以後毎年、体験学習で晶子染めを行っている近隣の小学生に行灯用の晶子染めづくりを依頼し、完成した布をプラスチックでコーティングし、円筒形にした行灯が片山津に新たな魅力を創出することとなる。

今年(平成24年)から 『紫灯路(むらさきとうろ)』 というタイトルで定番イベント化され、多くの人たちで賑わった


紫灯路(むらさきとうろ) とは・・・
商店街中心部にあたる三区通りの活性化を目的に、晶子染めの行灯を商店街の通りや周辺の公園にズラリと並べ、蝋燭(ろうそく)の灯りとLEDで光回廊を創出するイベントのことで、片山津の四季を通しての定番イベントになっている。

なんとも幻想的!

当初は300基程度を並べていたが、今秋の紫灯路では1050基に増えた。そこには、地元の小学生に一人一枚晶子染めの制作を依頼し、それを行灯に仕上げることで、自分たちの作った行灯を家族で見に来てもらおうとの粋な企画がなされた。
このことは地域住民のイベントへの参加意識を高揚することにもつながり、子供たちも楽しみにしている。

1000基を超える晶子初めの行灯とLEDで光回路を創出

「今回の紫灯路は、行灯の数が1000基を超えたことで、街中に文字通り光の回廊ができ、温泉街が幻想的な雰囲気に包まれ、なんとも言えない美しさに訪れた皆さんも歓声を上げ、あちこちで携帯のカメラで撮影する姿が見られ、街カフェの飲食コーナーやライブ演奏も賑わい大成功でした」と、満面の笑みで
打出副会長は紫灯路の夜を振り返る。

芸妓検番「花館」の前で、幻想的な二胡、フルートとピアノの演奏
・芸妓検番「花館」の前で、幻想的な二胡、フルートとピアノの演奏

カフェの飲食コーナーと紅殻格子の芸妓検番「花館(はなやかた)」
街カフェの飲食コーナー と 紅殻格子の芸妓検番「花館(はなやかた)」
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街カフェについては月に1回ぐらいのペースで開催したいとの思いもあり、定期開催が期待される。また、来年(平成25年)のゴールデンウィークには3日間連続で公園に行灯を展示することも検討している。

◆片山津ならではのB級グルメ・片山津バーガーを発案

片山津に来たらこれを食べなければ!と言える名物を作りたいとの熱い思いをいだいていた商店主の発案で、新たなご当地グルメを作ることになった。
商店街の飲食店有志が取り組み、試行錯誤の末に辿り着いたのが片山津温泉の高濃度の塩泉で作った温泉卵を使った「片山津バーガー」である。
現在は7店舗で賞味することができ、それぞれの店が個性とアイデアを商品化したユニークなバーガーを提供しているが、いずれのバーガーも一口頬張ると温泉玉子の美味しさと食材の旨みが口の中に広がり、癖になること請け合いだ。
今後は街カフェや紫灯路のイベント開催時の人気メニューの一つとして育てていくと同時に、片山津の新たな看板商品として情報発信にも力を注いでいく考えだ。


片山津温泉の高濃度の塩泉で作った温泉卵を使った「片山津バーガー」
1. シュ・ラスコバーガー SHU/LASCO) <上写真:左>
2. お好み焼バーガーなか伸) <上写真:中央>
3. 男前バーガー ・ 美少女バーガー 
村カフェ アレ・コレ) <上写真:右(左が美少女バーガー)>

片山津ならではのB級グルメ「片山津バーガー」
4. カモ治部焼バーガー (味屋だんご) <上写真:左>
5. ばーがーどーね パンドーネ <上写真:中央>
6. バイカーズバーガー PINE DINER <上写真:右>

7店舗で食べられる「片山津バーガー」
7. イタリアンまちバーガー まちカフェ

◆商店街を挙げて新店舗を誘致し、活気を醸成

山形会長平成22年から片山津商工振興会を挙げて空き店舗対策に取り組んでいる。
加賀市からの助成制度も奏功し、これまでに飲食店や雑貨店、マッサージ店、お好み焼き店など6店舗の新規出店に結びついている。
これまで閉ざされていたシャッターが開くことで、商店街の店の明かりが増え、街が明るくなり、来街者が増え、活気と賑わいが創出されるというプラスの相乗効果が期待される。
「多くの観光客の方に来ていただかないことにはこの町は元気にならない。そのためには町の魅力づくり、賑わい創出、情報発信にとにかく力を注いでいきたい。温泉旅館と共に栄えてきた町だけに、観光協会さんとも協力しながら様々な試みを展開していきたいと思っていますが、まず何よりも商店街自らが新しい店舗を誘致し、活気を呼び込むことに努めています」と山形会長は力を込める。

◆メールマガジンを誘客のツールとし、情報発信を強化

打出副会長片山津商工振興会では、従来から商店街で発行している「ゆーでるかーど」がリニューアルしたことから、そのカード交換に合わせて、メルマガ会員への登録を勧誘している。
対象とする年齢層別に商店街のイベント情報などを発信していきたいと思っており、急ピッチで登録作業を進めていきたい考えだ。
メールマガジンの活用と同時に、年間を通して様々なイベントを展開していることを事業者側にももっと情報発信する必要性も痛感している。
例えば、紫灯路などのイベント開催日時を旅館の接待の方に周知しておかないと観光客の皆さんに来てもらえないといったこともその一例で、チラシ等を作成し、各旅館にPRすることにも力を入れていく予定である。


◆光回廊の街・片山津を全国に発信
今後は商店街だけでなく、柴山潟に整備中の新しい堤防にも行灯を並べ、商店街と湖を彩る一大光回廊を実現することが目標で、片山津を代表するイベントに育てるべく、片山津商工振興会の会員一同やる気満々だ。
まずは自分たちがやっていることを知ってもらうことが先決で、そのためにホームページやfacebook、twitterなどのソーシャルメディアを活用した情報発信のあり方を研究中である。
片山津商工振興会の場合は、世代交代が順調に進んでおり、山形会長をはじめとした40代の商店主たちが商店街活動の旗振り役として頑張っている。
「何をするにも人です」と山形会長が強調するように、同振興会には20歳~40歳で構成される「あすなろ会」なる若手の集まりがあり、そうした次の世代の後継者も巻き込みながら、商店街を挙げてのイベントを開催できる点が片山津商工振興会の強みでもある。



◆インタビューを終えて・・・

商店街の役員を40代の若い人たちが務めていることにまず驚かされた。その若さを武器に、片山津の恵まれた自然環境を十二分に活用し、これまでになかった ような発想で様々な試みを提案し、温泉地として、観光地として、そして商店街として、片山津の個性を積極的にアピールしてもらいたい。



 ■ 商店街メモ
・名  称    片山津商工振興会
・会  長    山形貴秀
・所在地    加賀市片山津温泉一帯
・設  立    昭和52年
・加盟店    118店舗
・U R L     http://www.katayamazu.net/


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