「地域の絆づくりを進める!石川の元気印商店街」湯の本町商店振興会、中央振興会

石川の元気印商店街

(財)石川県産業創出支援機構「地域の絆づくりを進める!石川の元気印商店街」  では、石川県内の商店街を順次訪問し、商店街のイベントや活性化のために工夫されている事などを取材して、元気な商店街の魅力を紹介していきます。

個性豊かな商店街が山中温泉の魅力アップに日々邁進!  山中温泉湯の本町商店振興会・中央振興会
(平成24年11月取材)

個性豊かな商店街が山中温泉の魅力アップに日々邁進!  湯の本町商店振興会・中央振興会

加賀の奥座敷・山中温泉は、その名のとおり山の中にあり、鶴仙渓(かくせんけい)という他の温泉地にはない景勝地に恵まれている。
山中温泉は温泉嫌いで知られた松尾芭蕉が、山中温泉の名湯を気に入り8泊も滞在し、『山中や 菊は手折らじ 湯のにほひ』と詠んだことで知られる。
そのお膝元にある2つの商店街、山中温泉湯の本町商店振興会ならびに山中温泉中央振興会では、山中温泉の魅力アップに日々取り組んでいる。
湯の本町商店振興会の紺谷欽夫会長、中央振興会の中村学紀会長にお話を伺った。



<湯の本町商店振興会>
◆笑顔のコミュニケーション

湯の本町商店振興会は、地元住民が食料品や日用雑貨、洋服などを買いに行く地元密着の商店街で、昔から観光客向けではなく、地元指向で繁栄している。
そうした地元のお客様との心のつながりをより一層大切にしたいとの思いから、商店街とお客様の絆を深めることを目的に「笑顔」をキーワードに、定期的に落語公演会を開催している。
「千円以上のお買い物で」「常連客に先着順」など、各店舗独自の配布条件を店頭に掲示するポスターに明記し、イベントの招待チケットを配布している。
湯の本町商店街でお買い物をすると、落語公演が無料で楽しめるという付加価値をプラスし、誘客促進につなげている。

◆盛況だった三味線&ジャズバンド公演

常連客はお年寄りが多いため、お年寄りに大いに笑ってもらうには落語が一番と考え、落語家を呼んでの落語公演を8回開催し好評を得てきた。
9回目となる先般のイベントは、少し目先を変え、去る11月10日(平成24年)に三味線奏者・永村幸治氏とジャズバンドのコラボレーションによる三味線ライブを開催
(写真:下)
三味線奏者・永村幸治氏とジャズバンドのコラボレーションによる三味線ライブ
当日は、開演時刻が19時30分であるにもかかわらず、1時間あまり前から会場である山中温泉元湯に併設された山中座に夕食を終えた家族連れ、中高年夫婦、おばあちゃんと娘さんといった様々な組み合わせの近所の人たちが三々五々集まり始めた。(写真:

この時を楽しみにしていたことが伝わってくる笑顔があちこちに見受けられ、開演時には客席が満席となる盛況ぶり。

三味線ライブは、大いに盛り上がった。

三味線とジャズの生演奏は、さすがに大迫力で、1曲終わるごとに盛大な拍手で会場は大いに盛り上がった。こうした光景を目の当たりにし、商店街主催のイベントが地元の人たちの楽しみの一つとして定着してきていることを実感させられた。

◆おまけ付きチケットで顧客の心をくすぐる

この演奏会の招待チケットの半券は、公演後1ヶ月間、湯の本町商店街の加盟店で買物する際に300円の割引券になるという心憎い配慮がされている。
もちろん、飲食店もあるため、食事をしても割引になる。
湯の本町商店振興会 紺谷会長商店街に来ると楽しい、買い物以外の楽しみも提供してくれる商店街にしたいとの思いで、笑いがある落語会を8回開催してきました。
後継者がいなくて自分たちの代で店を辞めるところも出てきていますが、少しでも商店街に笑いの輪を広げることができればと商店街を挙げて取り組んでいます」と紺谷会長は笑顔で語る。
地元にとってなくてはならない心が通い合う商店街として存在感を高めている。山中温泉は一人暮らしのお年寄りが多いことから、わずかの注文でも自宅まで配達サービスするなど、各店が精一杯の努力を重ね、肩を寄せ合い、激励し合って盛り上げている。


<中央振興会>
◆散策時に休憩できるスポットづくり
中央振興会には旅館が多く加盟しており、商店街と旅館が協力し、観光客を取り込むような取り組みができないかという観点から振興策を模索してきている。
中央振興会 中村会長「中央振興会は、鶴仙渓のあやとり橋から黒谷橋の区間にあたることから、山中を代表する観光スポットである鶴仙渓を歩いてもらうことが、中央振興会の商店前も通ることになるので、その途中にちょっと立ち寄ってもらえるスポットに各商店がなればと思っています。
さらに、散策の際の休憩スポットになればとの思いから、平成22年3月に東山荘という旅館だった古い建物を改装して東山ボヌール』というカフェを設け、観光客の回遊促進にも努めています」と中村会長(『きぬや』代表)は力を込める。


◆若手がゆるキャラとアートで街を盛り上げる

各店舗を回って絵画鑑賞「小さな町のアート展」中央振興会の各店舗では、「小さな町のアート展」と銘打ち、地元在住の作家が鶴仙渓をテーマに描いた絵画を加盟する14店舗に展示し、各店舗を回って絵画鑑賞するスタンプラリーを9月1日~11月30日(平成24年)の期間限定で実施。
スタンプラリーを達成したお客様には、中央振興会の若手有志が考案した『おわんさん』というゆるキャラのストラップをプレゼントした。同期間中に加盟店で3,000円以上のお買い物をした人も同ストラップをもらうことができ、合わせて1,200名様にプレゼントしたという。おわんさんのショートアニメも作成し、YouTubeで公開しており、その再生回数が1ヶ月間を待たずに千回を突破している。
観光客に少しでも財布の紐をゆるめてもらう動機づけになればとの思いもこの山中温泉の非公式ゆるキャラ『おわんさん』に込められている。
山中温泉では昔から旅館の若旦那が、おあんさんと呼ばれていること、それと地元の伝統工芸である山中漆器のお椀を題材に、ほんわかとした雰囲気を醸し出したゆるキャラが、YouTubeやブログでの情報発信の効果で、静かなブームが始まりつつある。
おわんさんストラップは購入することができ、販売先は中央振興会会員店だけでなく、山中温泉道の駅や山中座にも広がりが出てきており、女性観光客が「かわいいね」と手に取り、友達へのお土産にまとめ買いする姿が見受けられた。


◆各店の個性を誘客につなげる

おわんさんは非公式ゆるキャラではあるが、地元の若手商店主たちが話題づくりの一つとしての取り組みを始めており、これからどのような広がりを見せるか、大いに楽しみである。
土産物店『きぬや』「商品を販売するだけでなく、お客様に楽しいひとときを提案することが大切との思いから、私の店( - Kaga Style - きぬや:写真左)でも二階のスペースを活用して陶芸教室を行っており、体験してもらうことで商品に興味を持ってもらうきっかけになればと思っています」と中村会長が語るように、各店が個性を発揮し、観光客を呼び込む努力に余念がない。



◆心を一つに山中温泉の魅力を発信

山中温泉は、栢野大杉(かやのおおすぎ)や鶴仙渓(かくせんけい)に代表される自然の美しさはもちろんだが、温泉とモノづくり(山中漆器)が共に栄えている街であり、こうした街は日本中探しても山中温泉だけではないだろうか。
そんな思いを観光客に発信すべく、山中商工会が中心となって温泉に泊まって漆器のモノづくりを見学してもらう『山中温泉工房めぐり』を始めたところでもある。
いずれも観光の大きな要素であり、これから山中温泉を全国に向けて発信していく際の重要なキーワードだと捉えている。
同 じ山中温泉にある二つの商店街ではあるが、それぞれに顧客となるターゲットが、湯の本町商店振興会は地元密着、中央振興会は観光客とその色合いは異なるも のの、山中温泉を盛り上げようという思いは、老いも若きも同じであり、同じ目標に向かって邁進する個性豊かな商店街のこれからに期待したい。



◆インタビューを終えて・・・

11月中旬の紅葉・カニ解禁・週末という絶好の行楽日に取材したこともあるかもしれないが、予想以上に多くの観光客が山中温泉を訪れており、あちこちで賑 わいが見られ、土産物店には観光客が溢れていた。観光地としての魅力を兼ね備えている温泉街だけに、ちょっとしたアイデアや工夫で、まだまだいろんな可能 性を引き出せるに違いない。



 ■ 商店街メモ
・名  称    山中温泉湯の本町商店振興会
・会  長    紺谷欽夫
・所在地    山中温泉湯の本町一帯
・設  立    昭和45年
・加盟店    17店舗
・U R L     http://www.esowa.co.jp/yunohon/


・名  称    山中温泉湯中央振興会
・会  長    中村学紀
・所在地    山中温泉湯鶴仙渓、薬師通り一帯
・設  立    昭和58年
・加盟店    9店舗
・U R L     http://www.higashiyama-bonheur.jp/


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