「地域の絆づくりを進める!石川の元気印商店街」総持寺通り協同組合

石川の元気印商店街

(財)石川県産業創出支援機構「地域の絆づくりを進める!石川の元気印商店街」  では、石川県内の商店街を順次訪問し、商店街のイベントや活性化のために工夫されている事などを取材して、元気な商店街の魅力を紹介していきます。

都会の若者の視点を活用し門前の魅力を再発見するまちづくり  総持寺通り協同組合
(平成25年3月取材)

都会の若者の視点を活用し門前の魅力を再発見するまちづくり 総持寺通り協同組合

總持寺祖院の門前町として栄えてきた輪島市門前町(わじましもんぜんまち)。
平成19年3月25日、震度6を記録した能登半島地震に見舞われ、当時39店舗あった商店街の7割が半壊以上の被害を受けたものの、4年後の平成23年12月までに全ての店舗が再建された。
1店舗の廃業もなく新規出店も合わせ42店舗が元気に営業する
持寺通り協同組合の五十嵐義憲代表理事に、若い力を活かした地域活性化への取り組みを伺った。

◆元気な門前町を各種イベントを通じて発信!

能登半島地震による門前町の被害は、全壊327棟(うち商店街8棟)、大規模半壊74棟(同3棟)、半壊570棟(同17棟)、一部損壊2714棟(同9棟)と大きなものだった。
震災からの復興に向け、震災前からスタートしていた街並み修景事業と同時進行で商店街の各店舗の建て替え、道路等の景観整備が進められ
持寺通り商店街は4年の歳月を経て新しく生まれ変わった。
通り中程には商店街が誘致したイタリア
レストランが開店し、おしゃれな雰囲気を醸し出している。元気に復興した門前町を発信するイベントが、3月の「そばの市」と「雪割草まつり」、11月の「新そばまつり」である。

・そばの市

餅まきで豪華景品が当たるかも。門前町では古くからそばの栽培が盛んで、門前町そば生産組合と共に、 毎年3月に開催されるイベントが「そばの市」である。
当日は開会式のあと、餅まき(写真:左)が行われる。
門前そばの販売はもちろんのこと、
鹿鍋、漬け物、たこ焼き、カニちらし、地酒、栗、大判焼き、大福もち、水ようかん、やきとり、そば粉クッキー、山菜おこわなど地元の特産品がテントで販売され、歩行者天国となった持寺通り商店街は終日多くの来場者で埋め尽くされる

そばの市

今年(平成25年)の「そばの市」は、朝から雪が降る悪天候だったため人出は少なかったようだが、昨年秋の「新そばまつり」は天候にも恵まれ、2日間で3000食を超すそばが売れる大盛況だった。

・新そばまつり
門前そばを「新そば」の時期(11月)に販売することを目的に、「新そばまつり」が毎年開催されている。「 門前=そば 」というイメージが定着してきたこともあり、イベント当日は県内外から多くの人が訪れ、総持寺通りが人並みで溢れ、押すな押すなの大混雑となり、自然薯をつなぎに使った門前そばの茹でたての美味しさを堪能しようと長い行列ができる。
「商店街の有志もそばの屋台を出し、多い年は2日間に1400食あまりのそばが出る。昼前から夕方まで昼食もとれないので、売り切れた時には全身がガタガタになるくらい疲れますが、これがまた心地いい疲労感なんです」と五十嵐氏は笑顔で語る。
そばの販売だけでなく、地元の秋の特産品の販売や餅つき体験とつきたて餅の販売、商工会青年部による催しなどのアトラクションも行われ、総持寺通り商店街は終日賑わいをみせる。


・雪割草まつり

雪割草まつりのポスター門前町の猿山岬(さるやまみさき)は、日本一の「雪割草」の群生地として特別保護区に指定されており、平成20年には輪島市の花にも指定されている。
昨年(平成24年)3月に開催された「雪割草まつり」では、雪割草の写真展、雪割草は採取禁止のため栽培した雪割草の展示(写真:下)や
即売、雪割草の押し花体験、地域の特産物である門前そば、漬け物、もちなどの販売が行われた。
雪割草は全国に愛好家が多く、イベント当日は県外からも熱烈なファンが来場した。門前町の場合は、商店街単独ではなく、行政、商工会、商店街、街づくり協議会といった様々な組織が一体となって、街の元気を発信するイベントを展開してきている点が大きな特徴でもある。


雪割草の写真展と展示

◆都会の大学生の視点をまちづくりに活用

県の「平成24年度地域の絆づくり商店街モデル事業」に認定された持寺通り協同組合では、都会の大学生と地域の若者が協力し、地域の現地調査を行い、若者の視点で地域資源を発掘する取り組みをスタートさせている。
平成25年3月8日には、中央大学理工学部の谷下雅義教授ならびに谷下ゼミに所属する3年生4人が2泊3日の日程で門前町を訪れた。商店街の人たちと交流を深めると共に、実際に商店街を歩いてまわり、活性化のヒントとなるものを見つける試みが行われた。
滞在初日の夜には商店街ならびに總持寺の修行僧と懇親を深め、都会の大学生の視点で門前町を見て感じたこと、何をどのように発信すれば門前の魅力をアピールすることができるかを熱く語り合った。

学生が門前の商店街を調査

今回、学生たちが商店街を歩いてみて感じたことは、
1.人通りが少ない 2.人と人のつながりの深さ 3.自然の豊かさ

その上で、学生たちからの提案は、
1.移動販売車の出店 → 年齢を問わず交流促進につながる
2.音楽祭や夜市の開催
3.学生団体の誘致 → 地域を挙げて子供たちの部活動を支援
4.商店街独自の貨幣の発行ならびに交流の場の増設
5.地元に大学を創設する → 高校を卒業して門前を出て行く子供が減る など

の提案がなされた。今後相互に交流を続けながら方向性を見極めていくこととしている。


◆總持寺との連携を強化し、集客力アップ

門前町と言えば持寺祖院が町にとっての大きな財産である。能登半島地震で持寺も大きな被害を受け、いまだ修復作業が行われていることもあって、拝観者数が減少している。
「北陸新幹線が開業する平成27年は、總持寺二祖峨山(がざん)禅師の650回忌法要があるため、それに向けて市を挙げて盛り上げ、全国からの集客につなげたいと思っており、準備を進めているところです」と五十嵐氏は力を込める。
これまで
持寺を訪れる観光客は、拝観が終わるとそのまま帰るケースがほとんどだったが、総持寺通り商店街の街並みが整備されて以降、街中を散策する人が見られるようになってきた。そこで、門前町の中を散策してもらうモデルコースを作るべく、門前町街づくり協議会が中心となって準備を進めているところで、門前町の新たな楽しみ方として提案したい考えだ。

◆若者の視点で門前の未来を拓く

五十嵐代表理事持寺通り協同組合の43店舗ある加盟店の内、1割程度ではあるが30代の若手が後を継いで頑張っている。こうした若者と都会の大学生たちが交流することで、街づくりの新たなヒントが生まれ、門前町の明日の担い手に育っていくことが期待されている。

これからの商店街の方向性として下記の
5つを掲げている。
1.地域の高齢者の暮らしを支える住民向け生活サポートビジネスの構築
2.
持寺との連携による地元以外のお客様の集客力アップ
3.インターネットを活用した情報発信ならびにネット通販の導入
4.商店街を楽しむ交流事業の実施
5.若手を主体とした商店街活動への転換

 「商店街の若手を中心に都会の大学生の視点を参考にし、高齢者から若者へ知恵と地域文化を継承すると同時に、元気な高齢者が活躍できる仕組みづくりを推進することで、門前町ならではの魅力を発信していきたい」と、若者が主体となって取り組む商店街の未来づくりを温かく見守る五十嵐氏(
写真:右上)である。



◆インタビューを終えて・・・

豊かな自然。おいしい空気。うまいそば。金沢市内から門前町まで、無料化される(平成25年3月31日正午から)「のと里山海道」を経由して2時間弱のドライブコース。門前町の魅力をもっともっとアピールし、門前町に行ってみたくなる情報発信を期待したい。



 ■ 商店街メモ
門前町の商店街・名  称    總持寺通り協同組合
・代表理事   五十嵐義憲
・所在地    輪島市門前町
・設  立    平成5年3月25日
・加盟店    43店舗

・U R L     http://www.sojiji-st.com/


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