「売れるネットショップの秘密を探る!」(株)ダンボール・ワン

売れるネットショップの秘密を探る!


石川県産業創出支援機構「売れるネットショップの秘密を探る!」では、お店ばたけに出店しているネットショップの中から、順調に成果を上げている繁盛ショップを取材し、ネットショップを成功させるためのページづくりのノウハウやポイントを紹介します。

蓄積してきたノウハウ、商品力を武器に世界の市場を視野に
  (株)ダンボール・ワン

(平成25年10月取材)

蓄積してきたノウハウ、商品力を武器に世界の市場を視野に(株)ダンボール・ワン

「ネットショップは作ったものの・・売上が伸びない」こんな声が多く聞かれる中、ネットショップ開設から8年で年商2億5千万円を売り上げる強者がいる。七尾市にあるダンボール製造販売の(株)ダンボール・ワンである。
ダンボールワンは、2005年に従来までの名刺代わりのホームページを手づくりでネットショップ化し、初年度アクセス数が年間300件、売上高30万円だったものが、現在では年間アクセス数25,000件、売上高2億5千万円と驚異的な成長を現実のものとした。
ダンボールがネットで売れるのだろうか?半信半疑でのスタートだった」と述懐する(株)ダンボール・ワン 取締役 営業部長 辻俊宏 氏(写真下)に成功の秘密を披瀝いただいた。


◆自らを追い込み、自ら学ぶ、それが鍵
ダンボールワン 辻俊宏氏辻氏は19歳の時にIT分野が得意な友人と二人で能登の海産物を扱うネット通販ベンチャーを立ち上げ、学生起業家として注目を浴びるも、3年足らずで自主廃業した。
そんな彼の経歴に惹かれた同社の岩崎隆社長に請われ、ネット通販担当として採用される。
「社 長からネット部門を任されたものの、実は自分はネット通販の営業を担当していただけで、ホームページも作れないし、ネットの知識は何もないとは言えず、自 分を崖っぷちに追い込み、まずは関連書籍を片っ端から読みあさり、ネットショップのことを教えてくれるセミナーは、県内では
石川県産業創出支援機構(ISICO)さんのお店ばたけの無料セミナーしかなく、それにも積極的に参加して勉強させてもらいました。その意味ではISICOさんには随分助けてもらっています。専門的な知識を少しずつ頭に入れていくと同時に、ホームページビルダーを使って、試行錯誤を繰り返しながらネットショップと言えるようなホームページを何とか独学で作り上げました」と当時を振り返る。

過去のダンボールワンのホームページ
最初から専門業者に外注してしまうのではなく、自ら苦労して基礎的な知識と最低限の技術を身につけ、なおかつ数値目標として年間のアクセス数や売上げを設定し、自らを追い込んだことが、後々の成功につながる重要なポイントである。


◆商品アイテム、アクセス数を増やす努力

当時のダンボール業界は、顧客からの注文を受けてから製造する受注生産で、在庫を持つという発想がなかった。そこで辻氏が考えたのは、ネットでダンボールを買う人の立場になった時に、最低限どんなサイズのダンボールの需要があるかを予測し、当初3種類ぐらいのダンボールを100枚単位で在庫し、1枚欲しい、3枚欲しいという個人客にも割安な料金で提供できるよう体制を整えた。
ネッ トショップ化初年度の年間アクセス数は300件、年間売上30万円と現実は厳しかった。そこで辻氏がアクセスを増やすために行ったのが、SEO(検索エン ジン最適化)対策とPPC広告(掲載は無料だが、クリックされた回数分だけ課金される検索エンジン等に掲載されているネット広告)である。SEO対策はい かにして自らのホームページにアクセスしてもらうか、そのため検索キーワードと成りうる言葉をホームページ上に散りばめ、商品説明をいかに丁寧にしている か、検索エンジンが上位に引き上げてくれる可能性を高める地道な努力を重ねる。
スタート当初は資金がないことから、毎月1万円程度をめどにPPC広告にも投資しながら、自社ホームページの認知度を上げることに努める。さらには、売上を伸ばしている同業他社や他業種で人気の高いホームページを研究し、いいところは積極的に自社のホームページに採用することにも力を注ぐ。
一方、顧客サービスの面では、注文を受けた当日に即日発送するサービスを開始するなど、顧客の立場になった努力が奏功し、2年目(2006年)には年間の売上が280万円と約10倍に伸びる


◆SEO対策に強く、実績のあるWeb制作会社をネットで検索

売れているネットショップのいいところを真似することで、年商3,000~4,300万円まで売上は伸びたが、そのあたりで頭打ちになり、壁にぶつかる。その壁を乗り越える打開策として辻氏が考えたのが、Web制作会社にホームページを外注することだった。
ネットで検索してようやく見つけたのが大阪市内の専門業者だった。早速、綿密な打ち合わせを重ね、辻氏が思い描くホームページのビジョンを伝え、初心者向けのソフトであるホームページビルダーから上級者向けのソフトであるドリームウィーバーによるホームページ制作がスタート。自動見積システムの導入や顧客管理システム、買い物カゴなどを含めたシステム全体のリニューアルに300万円あまりを投資する。それが2009年のこと


現在のダンボール・ワンのホームページ

◆自動見積システム導入で次なるステップへ

自動見積システムと聞くと、相当難しくコストのかかることのように素人には思えるが、実はエクセルの表計算ソフトレベルで十分対応できるという。とはいえ、そのままでは使い勝手面で十分とは言えず、自社用にカスタマイズされていることは言うまでもない。
この自動見積システム導入と同時に、PPC広告への投資を月30万円までに拡大し、商品構成面でも従来の既製品に留まることなく、顧客のあらゆるニーズに対応できるフルオーダーシステムを導入。
これを機にネットショップとしてアクセス数・注文数共に急伸。次なるステップとも言える年商1億円の壁を突破。「プロにホームページを制作してもらったら終わりではなく、維持管理はもちろんのこと、部分的な更新など常に怠ることがないよう心がけています。と同時に、目標となる数値を設定したら自分の胸の内に仕舞うのではなく、社員に向けて公言し、自分を追い込むことが成果を挙げるために必要不可欠」と辻氏は力説する


売上げの推移

◆素人の目、第三者の意見にも耳を傾け転換率UP

ホームページに限らず、どんなことにも通じることかもしれないが、その道の専門家になってしまうと意外と見落としてしまう基本的なこと、簡単なことというのがありがち。そのため、辻氏はホームページのことはもちろん、パソコンを触ったこともないようなお年寄りや、自社のホームページを使ったことがない知人に、実際に自社のホームページで買い物行動を試してもらい、どこが分かりにくく、どこが不便か、そうした細かな点を洗い出し、常に改良を加えてきている。
また、PPC広告はバナー広告と異なり、クリックしてもらえば自社のホームページに必ず来てもらうことができ、自信のある商品であれば確実に売れるだけに、ある程度のリピーター客が定着し、売上も安定している場合は、SEO対策よりも実効が期待できる


◆常に先を見据えた戦略展開で更なる飛躍

今年(2013年)10月にホームページのリニューアルを実施。年間を通して100万円~200万円は毎年ホームページの維持管理、使い勝手の向上に投資している。 現在、年間1万5千件あまりの注文を受けているが、これを1人で対応しているため、能力オーバーになりつつある。とはいえ、人員を増やすと人件費が発生す るため、100万円程度の投資で受注システムを増強することができるのであれば、その方が安上がりと判断し、受発注部門の投資も実施する。さらに半年後に何をするか、1年後に何をするか、どんな投資をするかが既に決まっているというから驚きだ。
ダンボール関係のネットショップは、全国で50社を超すが、その中でも1位、2位を争うまでに成長した同社は、日本を飛び出し、2013年12月9日に台湾でダンボールのネット通販サイトBox1(http://www.box1.tw/) をオープンする。台湾国内はヤマト運輸が市場シェアの4割を占めており、流通面のインフラも整っていることから決断した。 台湾にはまだダンボールを販売するサイトがないことから可能性は無限であり、アジアの中でもとりわけ親日家の多い台湾で営業実績を積み上げた上で、東南アジア、中国、そして世界へと展開すべく、夢は大きく膨らんでいる。


◆インタビューを終えて

現 在の同社の売上をみると、実店舗が4割に対し、ネット販売が6割に成長。1円でも安く買いたい顧客には、自社広告が印刷された割安ダンボールを提案、梱包 方法も簡易梱包と丁寧梱包に差別化、梱包時に必要なものが揃った引っ越しセットを開発するなど、品揃え面でも顧客目線がポイント。お店ばたけの中でもずば 抜けた実績のある同社だけに、お店ばたけ加入メンバーの牽引役はもちろんのこと、石川から世界に飛躍してもらいたい。

ダンボール梱包・企業名       (株)ダンボール・ワン
・サイト名             ダンボールワン
・所在地       石川県七尾市下町丁32-1
・電話番号      0767-57-3002
・U R L      http://www.notosiki.co.jp/


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