人と人のつながりを大切にした商いに徹す (有)なべよし

「お店ばたけ」の新しい仲間を紹介!

石川県産業創出支援機構お店ばたけ事務局では、新たに「お店ばたけ」に仲間入りしたお店を取材し、ネットショップをスタートさせた経緯、ネットショップを運営する上ででの課題、今後の目標などを伺い、お店の魅力を紹介すると共に、チャレンジするショップを応援します。

お店ばたけ出店者 高砂茶寮・金谷酒造店ネットショップ たかさご  (平成25年11月取材)

人と人のつながりを大切にした商いに徹す


白山市安田町商店街にある清酒高砂の醸造元(株)金谷酒造店は、霊峰白山の伏流水で仕込まれる加賀菊酒の酒蔵としての顔と、平成15年にオープンした予約優先、月替わり(昼・夜共)コース一人2,985円を謳う酒蔵レストラン『高砂茶寮』の二つの顔を持つ。金谷酒造店と高砂茶寮の二つのサイトを運営している金谷芳久社長が、満を持して2年前に立ち上げた地酒と酒粕スイーツを販売するネットショップ「たかさご」に託す思いを伺った。

まずは自らネットを学ぶ

金谷芳久社長そもそも金谷社長(写真左)がインターネットに取り組み始めたのは、インターネットが15年あまり前のこと。
商店街にLANケーブルを自前で敷設し、自らネットについての勉強を重ね、ホームページビルダーにて自店を紹介する名刺代わりのホームページを作り上げる。
その後、ネットについて勉強を重ねる中で、知れば知るほど奥が深く、ただ作って放っておいたのでは全く意味がなく、日々のこまめな更新作業と生きた情報を発信しないとホームページとは言えないことを学ぶ。
「ネットの勉強をすればするほど自分の能力ではとても満足できるものは作れない現実に直面し、自ら関わることを断念し、専門知識を有する人を採用しました」と述懐する。


ネットで売れる特徴ある商品を作ったものの・・・

酒粕バウムクーヘン「ネットショップではありきたりの商品は売れない」これが金谷氏の基本的な考え方である。
他にない特徴ある商品づくりを目標に取り組む中で、県の活性化ファンドを活用し、高砂茶寮のシェフが自社の酒粕を使ったバウムクーヘンとダクワースなどのオリジナル商品を開発した。

酒粕ダクワースし かしネットで販売しようとなった時に予期せぬ問題が発生する。「お酒を醸造している当社は、当然のことながら食品工場だと認識していましたが、保健所サイ ドからすると酒造メーカーは食品工場ではないとの指摘を受け、いくら自社の酒粕を使用した食品であっても製造・販売できない現実に直面したのです。
そこで酒粕入りのお菓子類は、やむなく外注先に製造を委託し、できあがった商品を仕入れて販売しています」と、食品を製造・販売する難しさを滲ませる。

ネットで酒類を販売するには要免許

地酒と酒粕スイーツを販売するネットショップ「たかさご」酒粕を使った千代尼粕(ちよにかす)バウムクーヘン酒粕ダクワースなどのオリジナル商品をネットで販売できるようになり、2年前に地酒と酒粕スイーツを販売するネットショップ「たかさご」を開設。
しかし金谷酒造店のお酒の商品と高砂茶寮のお菓子類の二つの商品群をホームページでどのようにして販売するか、そこがまたネックになる。
金谷酒造店のホームページでお酒を売ることはできても、ネットショップの運営会社である(有)なべよしは酒類販売の免許を持っていなかったため、お酒の販売ができない。そのため、酒類を販売できるようにするため改めて通販の酒類販売の免許も取得する。


予想外の商品が売れるのがネット!?

ホー ムページへのアクセス数を増やすため、ヤフーにPPC広告を月5万円をめどに出稿するとともに、検索にひっかかりやすいようキーワードとなる言葉を散りば め、丁寧な説明を心がけ、少しでもアクセスが増えるよう日々努力してきた中から予想外のヒット商品が誕生する。それが『麹あまざけ』である。
「ホームページに甘酒の注文が頻繁に入るようになったため、甘酒の専用サイトを開設して、甘酒の注文にスムーズに対応できる体制を整えているところです。最近の健康ブームの中で、甘酒の効能など、甘酒に関することを検索される方が増えており、甘酒についての情報を発信している当社の甘酒サイトの順位が上位にあがってきています」と顔をほころばす。それに伴って受注も増えるという相乗効果も。


甘酒を看板商品に!!

人気の麹あまざけ甘酒(あまざけ)にはブドウ糖、ビタミンB1・B2・B6、食物繊維、オリゴ糖、グルタミン、アミノ酸など点滴と似た成分が含まれ、「飲む点滴」とも言われ、近年注目されている発酵食品である。
同社の甘酒は、お米と米麹のみで造られた自然の優しい甘味と味わいが特徴で、砂糖は一切使わず、無添加、無加糖、ノンアルコールのため、子供からお年寄りまで安心して飲むことができる。
実際に他の甘酒とお客様に飲み比べをしてもらうと10人中10人が同社の甘酒を選ぶという。「他の甘酒は人工的な甘さなのに対し、当社の甘酒は自然な麹の甘みと優しい味わいのため、その差は歴然です」と金谷氏は大きく頷く。

麹甘酒お 酒はメーカーもあれば小売店もあり、ものすごい数があるため検索サイトで上位にいくのは至難の技であるが、甘酒のカテゴリーであればそんなに難しいことで はない。「ネットで甘酒の人気が高いことから、県内のスーパーを回って営業してみたところ、仕入れ担当者が一口試飲して『持ってきて』と言われ、コープに て販売されることが決まった」と嬉しそうに語る。
店頭販売で人気が出れば、自動的にネットショップへの注文が増えることも予想され、実店舗とネッ トショップの相乗効果が期待できる。やはり、同社の場合もテレビ番組で甘酒や酒粕の効能が放送されると、その直後から注文が急増する点は他の商品と同様の よう。同社の麹あまざけは、500㎜l入が735円(上写真)、900㎜l入が945円(右写真)で、女性を意識した淡いピンクを基調としたかわいらしいラベルが特徴だ。北陸新幹線開業に向け、観光客向けのお土産として小さなボトルも商品化する予定。


オリジナルラベル酒も人気商品

人気のオリジナルラベル酒ネットショップで甘酒に次ぐ人気商品が、名前入りオリジナルラベル酒である。
誕生日、父の日、新築、開店、就職、結婚、退職等々人生のさまざまなお祝いの場面で、名前をラベルにプリントした世界でひとつだけのオリジナル日本酒を贈ることができる
個人だけでなく、法人の記念品など大口注文にも対応している。
オリジナルラベルは、同社のWeb担当者が顧客のさまざまなオーダーに応えてパソコンで製作する。
二升半(4.5リットル)入りのジャンボサイズのボトルも用意しており、インパクトを与えたい時にはうってつけだ。同様に写真入りのオリジナルラベル酒の注文にも対応しており、こちらは特に結婚式の引き出物としての人気が高い


将来を見据え新たな商いにも挑戦

「甘酒(あまざけ)の販売に力を注いでいるメーカーが少ない今こそNo1になれる大きなチャンスと捉え、そこに集中的に投資して確固たる地位を築きたい」と力を込める。 現時点でのネットショップの売上は、全体の数%に過ぎないものの、第一段階の目標を3千万円に設定し、日々邁進中である。
国内市場は高齢化、人口 減少、若者の日本酒離れ等々、酒造業界にとってパイが広がる可能性が乏しいのが現状だ。そんな時代背景の中、自然減をカバーする新たな市場として3年前か ら金谷氏の三男がカナダ・バンクーバーに常駐し、自社の日本酒を販売している。これまで現地になかった商品を販売するだけに可能性は大いに期待できる。 「自社の商品だけではお客様からすると品定めする楽しみがないことから、他社のお酒も販売しようと考え、新たに輸出専用の免許を申請しているところです」 と、輸出事業にも大きな夢を託す。

高砂春の蔵祭りその一方で、足元では自社の蔵を年に1回開放して『高砂春の蔵祭り』を開催している。実店舗のある安田町商店街に人を呼ぶことが目的で、マグロの解体ショーや太鼓の生演奏、屋台の出店でお客様をもてなす。
今年は2日間<2013年4月20日(土)、21日(日)>で3千人あまりが来場したという。「2~3年先には3日間で1万人をもてなしたい。準備や当日の対応は大変だけど、大変なことをやらないと人は来てくれない」と金谷氏の商店街活性化にかける思いは熱い。

海 外展開やネットショップに果敢に挑戦している金谷社長だが、その商いに対する姿勢の根底には、自分の店に、商店街に、一人でも多くの人に足を運んでもら い、賑わいを創出すること。デジタルな時代にあってもアナログな人と人のつながりを大切にする精神が宿っていることを痛感させられた。

インタビューを終えて・・・
新 しいことにも積極的に挑戦する一方で、商いの原点・基本を忘れず忠実に守る商いに徹する。簡単なようで実は難しいこの両立ができていることが、金谷酒造店 の大きな魅力であり、また行きたくなる、リピーターになるポイントではないだろうか。お店ばたけへの出店を機に、ISICOを存分に活用し、サイトの充実 につなげ、顧客満足を高め、売上も伸びる。金谷氏の頭の中にはそんな図式が描かれているに違いない。

レストラン高砂茶寮商   号 (有)なべよし

住   所 白山市安田町3-2

電話番号 076-274-0078

URL http://www.takasago-shop.com/


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ISICOバーチャルモール「お店ばたけプラス」は、(公財)石川県産業創出支援機構が運営するインキュベーションモールです。

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