事務局注目15サイト!の最近のブログ記事

catelogo130925.gif

(財)石川県産業創出支援機構「お店ばたけ事務局が注目する15サイト!」金沢・加賀・能登 は、石川県内の実店舗・ネットショップ(HP)を順次訪問しています。
サイトを開設したきっかけ、役割や効果、そして販促やページ作りで工夫されていること、今後の目標などを取材して、頑張っているお店の魅力を紹介していきます。


ワインの美味しさ、魅力、奥深さを七尾から発信する櫻子マジック 「(有)西田酒店」
(※ 紹介動画はこちら)

ワインの美味しさ、魅力、奥深さを七尾から発信する櫻子マジック能登地方は、日本を代表する「能登杜氏」を代々輩出し日本酒醸造の伝統が連綿と受け継がれてきている地域である。そんな能登の中心都市・七尾市において、ワインの美味しさ、楽しみ方を独特の話術と人間的な魅力で伝え、ファンを増やしているのが、(有)西田酒店マダム櫻子こと西田櫻子さんである。マダム櫻子のワイン談義に耳を傾けてみよう。


ワインとの出逢い

ワインがずらりと並ぶ今でこそ知る人ぞ知る、ワインを語らせれば一家言あるマダム櫻子さんだが、この世界に入ったのはなんと30歳後半になった時のこと。サラリーマンだったご主人が家業の酒屋を継ぐことになり、主婦から酒屋のおかみに転身する。「この仕事を始めた頃は、ワインの右も左も分からず、ソムリエの方が付けているバッチが欲しいなぁと憧れていました」と振り返る。

ワインマダムがワインを手がけた時代は、今から見れば黎明期で、輸入元であるビールメーカーなどが酒販店向けに開催する食事付きの試飲会が頻繁に開催されていた。当時の西田酒店は日本酒とビールが主体で、ワインはほとんど力を入れていなかったが、そうした食事付きの試飲会に惹かれ毎回参加していくうち、マダムはワインの奥深さに目覚め、お客様に商品を進める立場の酒販店が最も勉強不足だったことを痛感する。それがきっかけとなり、ワインのことをもっと知りたい、好きになりたいと旺盛な好奇心に火がつく。

「ワインメーカーが全国各地で開催する試飲会があると聞けば、金沢だけでなく、東京や大阪、名古屋まで出かけて行きました」と笑いながら話す言葉の端々に、ワインについての自らの知識をもっともっと高めたいとのマダムの並々ならぬ思い入れが感じ取れる。


ワインアドバイザー

ワインワインの勉強を本格的にやりたいと一念発起し、ワインメーカーが行っている通信教育を1年間受講する。月に1回テストに回答するのだが、自宅で教材を見ながら答えを書くため、高得点が取れた。

ワインさらに年二回、有名ホテルのソムリエが目の前でテースティングの仕方やマナーなどを指導してくれるスクーリングがあった。それにも毎回参加していたところ、そのソムリエから「皆さんも来月試験を受けられますよね」と言われ、狐につままれた思いで聞き直すと、「ソムリエとワインアドバイザーの試験ですよ」と言われ、その時まで微塵も考えていなかったが、そんな機会が目の前にあるのならと、バッジ欲しさに猛烈に勉強を始める。

初めての受験は、2日間の事前講習会を寝ないで頑張ったが、不合格。2年目には合格し、ワインアドバイザーの資格を取得する。


知ってもらうためのワイン教室

nishit_05.jpgワインのいろんな味を知ることで味覚を開発し、自分に向いているかどうか、美味しいかどうか、好きか嫌いかをはっきり判断でき、味覚に幅ができる。これがマダムの考えるワインの初級段階だ。

マダム櫻子のワイン教室の様子そうしたことを目的に、定員14名のワイン教室を月1回休むことなく続けて6年目を迎える。例えば、近年めきめきと評価が上がってきているアメリカやチリといったニューワールドのワインとボルドーワインを飲み比べてみる。EUのワインはアルコール度数が11~14.5%の幅で、12%が最も多い。一方、ニューワールドのワインは15%を超えるものが多い。

ワインとしての美味しさを追求すると、必ずしもアルコール度数が高ければいいというものではなく、まろやかさ、味の広がり、優雅さではボルドーが上を行くことを試飲を通して参加者に経験してもらう。そうした違いや個性を分かって飲むのと、知らないで飲むのではワインの余韻が全く異なるからだ。そうしたワイン教室の様子はホームページでも発信されている。


ネットショップはもう一つの店の顔

nishit_08.jpgネットショップ(ワインと地酒のセレクトショップNISHIDA)は、日々ブログページを更新する、掲載内容を更新するといった具合に、常に変化がないとその見返り(注文)がないことを痛感し、東日本大震災後の落ち込みを取り戻すべく同店が取り組んだのは、ツイッターとフェイスブック。SNSを活用してマダムの強烈な個性を発信することで、西田酒店の認知度アップに貢献し、ネットショップ仲間がグループで来店するなど、実店舗への誘客に結びついている。

西田酒店にあるワインセラーこれだけワインに力を入れているマダムのショップだけに、売れ筋はワインと思いきや、ワインはもちろん石川の地酒もよく売れているとのこと。「当店は標準小売価格で販売しており、安売りもしないかわりプレミア価格をつけることもしていません」と力を込める。

ここだけの話、今となっては入手したくてもできないお宝的存在の貴重なワインが同店のセラーで静かに眠っている。


ワインファンを地道に開拓

現代はもの凄いスピードで世界経済が動いているが、ワインの世界も激動の真只中にある。中国がアジアのNo.1になり、日本の市場は追い越されてしまった。残念ながらワインに対する愛情がある、愛飲されるようになったということではなく、単に中国の富裕層がステータスの一つとして高いワインを買いあさっているのだ。そんな現実を横目に、商いとは別次元で、七尾市内の公民館等から講師を依頼され、ワインとグラス持参で出かけ、ワインをより多くの人に親しんでもらう地道な活動を続けている。

「店舗でのワイン教室同様に、いろんな種類のワインを口にしてもらうことで、いろんな発見があることを皆さんに身をもって経験してもらっています。好き嫌いせずに、いろんな組み合わせを体験することで、自分の舌をトレーニングすることの大切さを地道にお伝えしています」と顔をほころばす。

ワインを売る前に、ワインの背景にある文化、歴史、風土といったそれにまつわるストーリーを理解してもらうことに力を注ぎ、そうしたことを理解した上で口にすると、ワインの味わいも奥深いものになるわけだ。


マダム流商いの奥義

西田酒店の店内の様子酒販店に生まれ育った場合、子供の頃から商売を見てきて、いかに売上を上げるか、売れる商品を品揃えするか、そんな観点から儲けが先行する商いスタイルになりがちだ。ところが、マダムの場合は30代後半まで主婦だったため、お酒の知識がほとんどなく、ましてやワインは未知の世界だった。

そのワインの魅力に出逢った感動や歓びが、もっと知りたい、もっと勉強したいとマダムの知的好奇心をあおり、どんどんワインの迷宮に入り込んでいった。それだけ奥深いワインの魅力を少しでも多くの人に何としても知ってもらいたいとの思いが、売上を上げることよりも優先されている。

日本酒がずらりと並ぶ自分が惚れ込んだ商品の魅力をまず知ってもらいたい、経験してもらいたい、そうした思いがいつの間にか西田酒店の商いの信条となり、他の酒販店にはない個性的な色合いに染まり、業界において知る人ぞ知る存在となった。そのことがマダムのさらなる向上心に火をつけている。ワイン好きがワイン談義に花を咲かす店、それがマダムのめざす店づくりなのかもしれない。


インタビューを終えて・・・
ワインを愛する気持ち、ワインを楽しむ心、ワイン文化を育む営みをこれからも継続していくことで、ワインを語らせれば右に出る者がいない情熱的なマダム櫻子ワールドの輪が益々広がり、七尾から世界につながっていくことを願って止まない。

有限会社 西田酒店

社 名 (有)西田酒店

住 所 七尾市矢田新町ホ部58

電話番号 (0767)52-0258

設 立 昭和42年

URL http://www.nishida-sake.com

(財)石川県産業創出支援機構「お店ばたけ事務局が注目する15サイト!」金沢・加賀・能登 は、石川県内の実店舗・ネットショップ(HP)を順次訪問しています。
サイトを開設したきっかけ、役割や効果、そして販促やページ作りで工夫されていること、今後の目標などを取材して、頑張っているお店の魅力を紹介していきます。


柔軟な発想から生み出された画期的手法で活路を拓く 「(有)小松鋳型製作所」
(※ 紹介動画はこちら)


柔軟な発想から生み出された画期的手法で活路を拓く
工業製品を構成する鋳造部品を製造する際、なくてはならないのが金型・木型である。どんな部品も金型・木型なしでは作れないのが常識だった。その常識を覆し、金型・木型なしで鋳造部品を完成させるダイレクト鋳造という新たな手法を開発したのが、小松市に本社を構える(有)小松鋳型製作所である。同社の井家勝八社長にお話を伺った。


ダイレクト鋳造に活路を求めて

昭和34年、(株)小松製作所(現 コマツ)鋳造部の協力工場として創業した同社だが、日本がバブル経済に入り始めた昭和62年、コマツの鋳造設備一式が韓国に移管され、コマツからの下請業務がなくなるという苦境も経験した。しかし、その後も鋳物用中子(なかご)の専門メーカーとして実績を積み重ねてきていた。

遡ること5年前、井家社長はアメリカZ社製の三次元粉体積層造形機<RP造形機>(CADデータを転送し、粉体を0.1mm単位でバインダーにて糊付けし、粉体の中から立体モデルを創り出すプリンター)に出会う。
それを見た瞬間、「これで鋳造部品の試作品が造れるのではないか」と直感。とはいえ、ソフトまで含めて3,000万円の投資は、同社にとって決して楽ではなかったが、鋳造関連の仕事は年々海外にシフトし、先行きが明るくない現実に直面していることから、これに賭けるしかないと決断する。
早速、3,000万円を投資して三次元粉体積層造形機を導入し、研究開発をスタートさせる。「リーマンショックの2年前に出会えたから投資することができたが、もしリーマンショック後にRP造形機に出会っても投資できなかったわけで、縁というか運が良かった」と述懐する。


瓢箪から駒の発想で特許取得

鋳造部品は、約600℃~1600℃ぐらいで溶けた金属を、鋳型という砂や粉体などで造られた器に流し込んで、製作されることが多い。

RP造形機でただ立体物を作る程度であれば既存の粉体で問題なかったが、鋳造部品の試作品用鋳型となると形状も複雑で、さらに耐熱性も求められるため、既存の粉体では耐熱性が低くなかなか納得のいくものができなかった。もちろん、1億円するRP造形機を導入すれば、そうした要望に問題なく応えられたが、中小企業が投資するには高額すぎた。

「何とかこの機械で上位機種と同等の仕事をこなせれば、中小企業に広く浸透していくきっかけづくりにもなる」との井家社長の情熱が、粉体に特殊加工を施すことをひらめかせる。
様々な試行錯誤を繰り返した中から、ほぼあらゆる形状の試作物に対応でき、高温のステンレスも鋳込める自社オリジナルの高耐熱性粉体を使用した鋳型を開発することに成功。この高耐熱性粉体の技術で特許も取得済みである。


ホームページが営業マン

小松鋳型製作所のホームページ遡ること8年前、同社としての最初のホームページがスタート。当時は、小松鋳型製作所がどんな仕事をする会社であるのか、その事業内容をアピールすることが目的だった。

同社には、鋳造オリジナル食品用金型(鯛焼き用)という二つの事業の柱があるにもかかわらず、同じホームページで紹介していたため、アクセスしてくるユーザーからすると目的と異なるページにたどり着く不具合が発生していた。

オリジナル焼き型また、オリジナル食品用金型は一般の人が顧客であるのに対し、鋳造の方は工業製品の試作を求める鋳造関係の企業が顧客で、客層が全く異なる。その点を明確にするため、石川県産業創出支援機構の専門派遣事業を活用し、ホームページのリニューアルを実施。

ユーザーは対照的ではあるが、同社のホームページが自社製品を全国に向けて販売するための営業マンの役割を果たしている点は共通している。新しい事業として期待を賭けるダイレクト鋳造の仕事はホームページだけで営業を行ってきている。スタートして数年あまりの間に、全国の大手鋳造メーカーから仕事の依頼が舞い込み、様々なサンプル製造を行うことで可能性を広げながら、同時にそうした取り組みが口コミで少しずつ広がり、新しい顧客が増えてきている。


RP造形機

RP造形機はカラープリンターであることから、顧客からの要望があればカラーの立体見本を制作することもできるが、今のところカラーでの要望がないためモノクロ出力している。

この機械では、最小で2~3mm程度のものから最大で200mmの立方体まで出力することができ、さらに大きなものの場合は、四等分したパーツを4回に分けて出力し、それを接着して1つの鋳型に仕上げることも可能だ。
ダイレクト鋳造技術が世の中に周知されるような状況になった時には、一気に広がる可能性を秘めた特殊技術と言える。この独自の技術を開発したことで、従来までの金型や木型を制作する工程を省くことができ、短納期・低コストで自由なデザインが実現できるようになった。

従来のやり方では、1カ月近くかかっていた納期が1週間程度に大幅短縮され、木型や金型を使用しない分コストが下がる。その一方で既存の金型を使用する場合と異なり、大量生産には対応できない弱点もある。鋳物は多品種で量産するのが特徴であるが、この方法では多品種には対応できるが大量生産に対応できないため、あくまでも試作品づくりがメインとなる。


『メカトロテックジャパン2011』に出展

『メカトロテックジャパン2011』に出展現在は、希望する顧客には無償で試作品を送っているが、これが全て受注につながるわけではなく、売上にならない点が辛いところでもある。ステンレスの試作品にも対応できるところまでダイレクト鋳造技術のレベルアップを図ってきており、文字通りこれから技術の認知度向上と売上UPに向けてのスタートを切る秒読み段階と言える。

この事業をスタートさせてから5年目を迎えようとしているが、その認知度を向上させるために、平成23年9月29日~10月2日の間、名古屋のポートメッセなごやで開催された『メカトロテックジャパン2011』に出展した。

会期中は天候にも恵まれ、初日から多数の来場者が同社のブースを訪れ、様々な評価をいただいたという。特に、関心を強くひいた企業からは、既に見積り依頼もきており、小松鋳型製作所のオリジナル技術を多方面にアピールすることができ、初の大型見本市への出展は成功裡に終えることができた。今回の出展を契機にさらなる飛躍を期待したい。

<参考:メカトロテックジャパン2011入場者数 83,057人>


インタビューを終えて・・・
リーマンショックの影響で操業率が3割まで激減し、苦しい時期を経験した同社だが、今回の出展を経て、この技術の国際特許も取得する予定で準備を進めており、小松から世界へ、小さな世界企業として是非とも飛躍していただきたい。


 (有)小松鋳型製作所
社 名 (有)小松鋳型製作所
住 所 小松市矢田新町へ39-1
電話番号 (0761)43-0826
設 立 昭和42年
URL http://www.k-igata.co.jp

(財)石川県産業創出支援機構「お店ばたけ事務局が注目する15サイト!」金沢・加賀・能登 は、石川県内の実店舗・ネットショップ(HP)を順次訪問しています。
サイトを開設したきっかけ、役割や効果、そして販促やページ作りで工夫されていること、今後の目標などを取材して、頑張っているお店の魅力を紹介していきます。


発酵技術が生み出す健康美商品で女性に潤いと美と夢を 「(株)福光屋」
(※ 紹介動画はこちら)


発酵技術が生み出す健康美商品で女性に潤いと美と夢を


古来より、酒風呂に入ると肌がしっとりする、杜氏の肌が美しいなど、日本酒が人間の肌の保湿に効果があることは知られている。寛永二年(1625年)創業、金沢で最も長い歴史と伝統を誇る酒蔵・福光屋では、そうしたお酒の美容面での効能に目をつけ、早くから日本酒の化粧水を販売していたが、2003年に健康美事業部を設置し、本格的に化粧品事業を展開してきている。同社健康美事業部の小林和宏課長にお話を伺った。


化粧品事業のおいたち

酒風呂専用の「すっぴん酒風呂・原液」1995年に日本酒の美容的な効能に目をつけ、飲める日本酒を専用の容器に入れ「純米酒すっぴん」の商品名で化粧水として売り出す。

しかし、これは中身が日本酒のため、酒店でしか販売することができず、「当初は本当に売れなかった」と述懐する。それがインターネットの普及に伴い、書き込みやブログ等で評価する声が広がり、徐々に売れ始める。

そこで、日本酒ではなく化粧品として販売できるようコメ発酵液の開発に着手し、2003年にネット通販での販売をスタート。

「純米酒すっぴん」(化粧水)化粧品の製造設備はないため、同社が原料のコメ発酵液を供給すると共に成分の配合を指示し、化粧品メーカーに製造委託している。

「当初は日本酒そのもののため、匂いがお酒臭いとのクレームがよくありました」と苦笑する。


天然の美容液「コメ発酵液」

「アミノリセ」トライアルセット天然の美容液であるコメ発酵液の原料は、お米と水。ここに麹や酵母、乳酸菌といった微生物が関与し、発酵が始まる。

発酵、熟成を経てできあがるコメ発酵液は、肌に浸透しやすく、天然保湿因子の主成分であるアミノ酸やミネラル、ビタミン類などを豊富に含む。

同社のコメ発酵液には、美肌作りに不可欠なアミノ酸が豊富に、しかも何種類も含有され、アミノ酸の分子の大きさはコラーゲンの約3,000分の1と小さく、肌の奥まで浸透し、潤いに満ちた肌へと導いてくれる。


すっぴんとアミノリセ

人気がある自然派化粧品「アミノリセ」一般流通を中心に販売される手頃な価格帯の「すっぴんエッセンシャルズ」シリーズの商品群と通販を中心に販売する高級化粧品「アミノリセ」シリーズの二極展開を進めてきている。
後者はアルコール分のないアミノ酸をより多く含んだコメ発酵液を原料としている。すっぴんエッセンシャルズシリーズは、クレンジングリキッド、洗顔フォーム、エッセンスローション、エッセンスミルクがあり、価格は840円~2,100円と手頃な価格帯。

石引にある福光屋の店内の様子一方、アミノリセシリーズは、クレンジングオイル、ナチュラルモイストローション、ナチュラルモイストエッセンス、リフトジェル、ナチュラルモイストエマルジョン等々12種を展開し、価格帯は3,150円~10,500円と高価格商品である。ネットの顧客は圧倒的にアミノリセが売れ筋で、平均客単価は約1万円と高い。


女心と秋の空

化粧品の難しさは、女心と秋の空に代表されるとおり、新しいものが出ると一回飛びついて使ってみるが、気に入らないとまた他のものにと移っていく。ただ、定番といえる基礎化粧品群は根強い人気があり、リピーターに支えられている。

商品がずらりと並ぶ化粧品産業はOEMの企業がたくさんあり、参入するのは簡単だが、ビジネスとして成功させるのは至難の業である。同社の場合、自社通販以外に通販会社へも販売しており「通販生活」の売上ランキングでは、化粧品部門で5年連続1位を獲得している。

本業が酒造業で化粧品事業に進出して成功しているのは、同社を含め全国で3~4社程度と非常に競争の激しい業界で、マルチブランドによる多チャンネル化が化粧品事業を成功に導くことのできた大きな要因と言っても過言ではない。


ホームページは鮮度が命

kome-hacco.com ネットショップ化粧品は女性に夢を与える商品だけに、ホームページ(kome-hacco.com)の作り方にも女性が魅力を感じるような工夫が散りばめられている。本業の酒造業においてもデザインにこだわりをもった企業だけに、格好いいページと買いやすいページの絶妙なバランスを心掛けている。

「まだまだ十分ではなく、できあがった瞬間から気に入らない部分が目に付くようになり、そこからまたさらにいいページづくりを目指しての試行錯誤が始まり、2~3年に1回は全面リニューアルを行ってきています」と常に鮮度を大切にしている。


直営ショップで情報発信

本社にある金沢本店、東京の玉川高島屋と東京ミッドタウンにある直営ショップは、雑誌やテレビなどのメディアで頻繁に取り上げられ、同社の情報発信拠点としての役割を十二分に果たしている。と同時に、ネットの画面やカタログ通販の冊子に載っている商品の現物を実店舗に出かけて自分の手にとって見てから購入したいといった、ネット顧客のためのアフターフォローの役割も果たしている。


徹底したアフターフォローに注力

会報誌「kome-hacco通信」これまでは順調に売上が伸び、顧客数も増えていたため、積極的な販促を行ってこなかったが、ここへきて顧客数が減少傾向にあることから、販促に本腰を入れていく考えだ。

会員になると、会報誌「kome-hacco通信」が年4回送付され、その際に販促キャンペーンを行っていた程度だったため、今後は電話こそかけないものの、一度お客さんになってもらったら離さないぐらいの気持ちで、アフターフォローを徹底していく考えだ。とりわけ初回購入者に対しては、購入後1週間、1カ月後という形で最低でも3ヶ月間は徹底したサポート体制を取りたいと考えている。

会報誌を送付するだけだった従来のやり方から積極的にサポートする体制へ大きく舵を切ろうとしている。


発酵技術で女性を幸せに

小林和宏 課長化粧品事業は、本業の日本酒との相乗効果があまり期待できず、別次元での販売戦略を展開していくことが求められる。とにかく飽きられては負け戦になるため、ほどよい間隔で新商品を投入し、固定客の目先を変える工夫と多品種の中から選ぶ楽しみを提案し続けていくことが不可欠である。

コラーゲンドリンク と ジンジャードリンクさらには、健康美事業部と命名した部署だけに、美だけでなく健康分野にも力を入れたいと考えており、現在はコラーゲンドリンクジンジャードリンクの2品目だけだが、健康分野の商品や発酵食品系の商品を充実させていくことも課題である。

ベースはあくまでも日本酒であり、米であり、共通するのはコメ発酵技術である。酒造りで培われた技術を女性の健康と美と夢のために、今後もいかんなく発揮していくことが同社の事業展開の指針であることに変わりはない。


インタビューを終えて・・・
同社の事業に一貫しているのは、他より先を走り過ぎることなく、かと言って遅れを取ることなく、タイムリーなタイミングで、市場が求める商品を他社より半歩先に送り出していく、絶妙な商魂が脈々と受け継がれていることを痛感させられた。


(株)福光屋社 名 (株)福光屋
住 所 金沢市石引2-8-3
電話番号 (076)223-1161
創 業 寛永二年(1625年)
資本金 3,200万円
社員数 102名
URL http://www.kome-hacco.com/

(財)石川県産業創出支援機構「お店ばたけ事務局が注目する15サイト!」金沢・加賀・能登は、石川県内の実店舗・ネットショップ(HP)を順次訪問しています。
サイトを開設したきっかけ、役割や効果、そして販促やページ作りで工夫されていること、今後の目標などを取材して、頑張っているお店の魅力を紹介していきます。

じわもんの企画外品に新たな命を吹きこみ、笑顔の輪を広げる商いに邁進 「(株)オハラ」
(※ 紹介動画はこちら)

じわもんの規格外品に新たな命を吹きこみ、笑顔の輪を広げる商いに邁進

農家が丹精込めて栽培した野菜であっても、形がきれいなものと歪(いびつ)なものができてしまうことは避けられない。これまで形の悪いものは、店頭販売する商品にならず廃棄処分されていた。形が悪いだけで味は何ら変わらない規格外食材を何とか活かすことができないだろうか。
そんな農家の思いを商品の形に変え、新たな販路を開拓しているのが(株)オハラである。松下龍文 営業課長に同社の「農水産物加工活性化業」としての取り組みを伺った。


何よりも生産者の笑顔が見たい

じわもんおかき 五郎島金時 さつまいもそもそもコンニャク製造を生業としていた同社だが、新たな事業展開の一環として全国の有名パティシエに製菓材料を供給するOEMの仕事を始める。

じわもんおかき 五郎島金時 さつまいもそんな中、五郎島金時の形の悪い規格外品をペースト状にし、大阪の有名ケーキ店でスイートポテトにして販売したところ長蛇の列ができ、美味しい食材であれば売れる商品になることを痛感。2003年のことである。
これがきっかけとなり、それまで味は何ら変わらなくても形が悪いだけで捨てられていた地元のブランド野菜である加賀野菜の新たな販路を開拓するビジネスに着手する。

この取り組みを同社の小原社長は「農水産物加工活性化業」と位置づけ、生産者の笑顔はもちろんのこと、それをお手伝いする同社の笑顔、その商品を販売するお店の笑顔、そしてお客様の笑顔、この四者が喜ぶ笑顔が同社の「4ッの笑顔」プロジェクトにつながる。


常に最高を求める姿勢

じわもんおかき 能登小木港・いか同社は、高いレベルを求める顧客に恵まれ、互いに切磋琢磨し、レベルアップに努めてきており、食の安全・安心は言うに及ばず、加工工程における安全管理を徹底している。
食材へのこだわりはもちろんのこと、その食材を仕込む水も限りなく純水に近い逆浸透膜水を使用している。

じわもんおかき 能登小木港・いか水道水や地下水を使うと、同じ作り方をしても日々微妙に仕上がりが異なることから、一年を通して品質を安定させるため逆浸透膜水を使用している。
ここまでこだわっている加工メーカーは全国的にも少ない。日本を代表するパティシエの期待に応えるものづくりをしていくためには、そこまでこだわっていく姿勢が不可欠でもあるということだ。そうした基本姿勢がある同社だから4ッの笑顔プロジェクトが成り立ったと言っても過言ではない。


土づくりから始まる菓子づくり

じわもんおかき 金沢港・甘えび「安く大量に作れれば添加物を使おうが何でもありの利益優先のものづくりではなく、土づくりからこだわった安心・安全なものづくりに徹底してこだわり、いい商品を作り、それを認めていただけるお客様に恵まれ、鍛えられてきたからこそ、この事業が成立したのです」と力を込める。

じわもんおかき 金沢港・甘えびじわもん(金沢弁で「地元産のこと」)野菜の規格外品を使うことで、そのブランド価値を高める援護射撃的な役割を果たせることに誇りを感じている。
何よりも産地を盛り上げ、頑張っている農家を支援し、志の高い人たちと一緒に仕事をさせていただくことで、自分たちの意識も高まる』これが、小原社長の信念でもある。もちろん同社が直接生産に携わっているわけではないが、農家と一緒になってやっているという思い、農家の思いを商品の形にして届ける縁の下の力持ち的な存在を自認する。


ブランドの知名度向上への一翼を担う

じわもんゼリー北海道の夕張メロンは、5月~7月の間のみしか収穫できず、生の販売は2カ月のみだが、北海道のメーカーが夕張メロンゼリーを作ったことで、一年中メロンゼリーが味わえる環境が整備され、夕張メロンのブランド価値が上昇した事例がある。

五郎島金時の収穫も秋と冬だけだが、これもスイートポテトやゼリーにすることで、一年中、五郎島金時を周知することができ、それによってブランドが形成され、産地のイメージアップにもつながることを願っている。

じわもんゼリーじわもんおかきシリーズは、加賀野菜・五郎島金時さつまいも、金沢港甘えび、能登小木港いか、輪島・舳倉島海女採りわかめの4種が140g入りで販売価格は380円、加賀橋立港香箱がに加賀橋立港香箱がにが140g入りで販売価格は480円、黒毛和牛能登牛のおかきは140g入り525円。
じわもんゼリーシリーズは、金沢のりんご、金沢の柚子、能登のうめなど、いずれも8個入り1,200円。今年(2011年)新たに金沢の生姜、小松のトマトがラインナップに加わった。

さらに、石川県で品種改良されたサツマイモ「兼六」が干し芋に適している品種であることに目をつけ、昨年、石川県農業試験場が試験栽培したものを分けてもらい、同社で干し芋に仕上げ限定100袋を販売したところ好評を博したことから、今年は生産量をさらに増やす予定だ。


地元のじわもんから全国のじわもんまで

ホームページ(4ッの笑顔)これまで、地元の農水産物を発掘し、それを加工することで活性化につなげていく動きであったが、もっと日本全国に視野を広げ、眠っている商材があるのではないかと考えており、今後の全国展開に向けてのきっかけづくりの一環としてホームページを展開している。

ショッピングページでは、それぞれの商品開発に至る経緯や生産者の思い入れが消費者に伝わるページ作りに注力し、生産者の横顔を紹介するコーナーも設けるなど、主役はあくまでも生産者であるとの同社の姿勢が垣間見える。

「当社の売上に占めるネット通販の比率は、まだまだ微々たるものですが、商品に対する評価がダイレクトにいただけることから、大事に育てていきたいと考えています」と、自社商品に対する思い入れに共感して購入してくれるヘビーユーザーを大切にしている。


何よりも大切なことは従業員満足にから

松下龍文 営業課長従業員満足と聞くと、高い給料と休日が多いことと思われるかもしれないが、小原社長の考える従業員満足とは、仕事を通じて人間性を高め成長することであり、会社の清掃から1日が始まる。

また、社員同士で何か嬉しいことをしてもらった時には、ありがとうカードに記入して相手に直接手渡しすることを実践し、月に10枚以上がノルマになっている。
それを通じて感謝の気持ちを養うと同時に、これまで何気なく過ぎていたことにも気付きが生まれ、周りに感謝する気持ちを持つことで、自分も周囲から感謝される人間に成長し、みんなが幸せになっていくとの発想で社員を育てている。


共存共栄で笑顔の輪を広げる

お土産にじわもんおかきこれまで丹精込めて育てたにもかかわらず、形が悪いために規格外となり廃棄されていたものが、同社の加工技術によって新たな商品として生まれ変わった時の生産農家の喜びが同社の原動力となり、大きな協働の輪が次第に広がってきている。

じわもんおかきの能登小木港いか」を例に挙げると、私自身それまで小木港の名前も知らず、ましてや小木港が函館港、八戸港に次いで国内で3番目にいか漁が盛んな港だということすら知りませんでした。こうしたことを情報発信していくことも当社の大切な役割だと思っています。
それによって少しでもブランド価値が上がり、有名になってもらえればそんな嬉しいことはありません」と顔を綻ばす。じわもんの魅力を様々な手法で発信する(株)オハラの次なる一手が楽しみである。


インタビューを終えて・・・
規格外品に一手間加えることで、新たな収益の柱となり、生産者、加工者、販売者、顧客の4者が笑顔になる「4ッの笑顔」プロジェクトが、地元だけでなく全国に、笑顔の輪が波紋のように広がっていくことを祈念したい。


(株)オハラ 社 名 (株)オハラ
住 所 金沢市柳橋町甲14-1
電話番号 (076)288-6572
設 立 昭和53年4月
資本金 8,000万円
社員数 49名
URL http://oharashop.jp/

前の5件 1  2  3

お店ばたけプラスホームページ

お店ばたけプラスホームページへ
ISICOバーチャルモール「お店ばたけプラス」は、(公財)石川県産業創出支援機構が運営するインキュベーションモールです。

アーカイブ

ブログを購読する(RSS)

  • RSS2.0を購読する
  • RSS2.0を購読する