商い益々繁盛店の最近のブログ記事

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石川県産業創出支援機構(ISICO)では、石川県内で頑張っている繁盛店を取材し、商い益々繁盛店としてご紹介いたします。

石川県の繁盛店をご紹介!
<商い益々繁盛店>プルン(金沢市)

シェービングエステ プルン

これまで女性と床屋の接点は、一生に一度の結婚式で花嫁衣装を着るために顔と襟足、背中のうぶ毛を剃る時が一般的。そんな女性たちにシェービングの気持ち良さを知ってもらうことで、新たなビジネスが展開できるのではないかと思い立った下道一朗社長は、2001年、満を持して女性向けシェービングエステを売りにした新しい業態店「Pu.run(プルン)」 を開業。北陸初の取り組みで成功を収めたユニークな発想に迫る。

●床屋からシェービングエステ専門店へ
下道一朗社長金沢市内で床屋を営む父親の背中を見て育った下道氏は、高校時代から家業を継ぐ意志を固め、その後理容専門学校へ通い、卒業後、他店での修業を経て、父親と一緒に仕事を始めた。ところが、その頃から大人のカットが1,000円~1,500円という破格の安値の理容チェーン店が金沢市内にもできるようになり、その影響を受け徐々に売上が落ち始める。「小遣いをもらっている子供たちや年金生活をしているお年寄りがだんだん安い店へ行くようになってきた現実を目の当たりにし、このまま続けていたら親父の足を引っ張るだけだと思うようになった」と述懐する。「何とか活路を見い出せないかと思いを巡らす日々が続いたが、ある時、自分が修業していた店でも親父の店でも、月に数人程度の女性が顔剃りに来店していたことに気づく。確かに市場としては大変小さいものの、女性専用の商品と空間を提供すれば、必ず市場は確立し拡大する。さらに、価格競争に巻き込まれず、自分で適正な料金を決められる女性の顔剃り専門店はおもしろいかもしれないと思った」と、経緯を語る。

●顔剃りプラスαの発想がビジネスチャンスを拡大
女性客が顔剃りに床屋に来るのは、結婚式などで化粧ののりを良くするためで、これは昔からあることだが、さらに最近では背中や胸元が大きく開いたドレスを着る女性が増えたことで、式場の担当者から床屋で背中の産毛を剃ってくるよう促される。そうしたニーズも一緒に手がけることを考えた。とはいえ、ただ、単に顔や背中を剃るだけでは顧客満足度を与えることができないと考え、CIDESCOインターナショナルエステティシャン(世界31カ国で行われている世界に通用するエステティシャンをCIDESCOが認定する国際資格)の資格を有する講師と共に、シェービングとエステを融合させたプルン独自のエステシェービングメニューを確立。付加価値をプラスしたことが今日の成功に結びついた最大の要因であろう。

●女性に未知の分野を提供
プルン 店内
まずはプルンのことを知ってもらう必要があることから、金沢市内に全戸配布されている週刊情報誌に毎回広告を出すことからスタートする。「最初のうちは、シェービングエステって何?という問い合わせの電話がほとんどだったが、実際に体験した20代の女性を中心に火が点き、3カ月目からは軌道に乗り始めた」と振り返る。これまで女性が知らなかった男性のひげ剃りの気持ち良さを女性に提供したことで一気にヒットしたわけだ。「分かりやすく言えば、昔はお父さんが仕事帰りに行っていた居酒屋が、和ダイニングと名を変え女性客で賑わっているように、男性の楽しみを女性が入りやすい形に変えたことで人気が出た」と下道氏は分析する。シェービングエステと同時に、女性が悩んでいる眉毛処理にも力を入れたことで、固定客がしっかりと育ってきている。背中美人になれる「背中シェービング」は、結婚式のためだけでなく、成人式などで着物を着る際や、肌の露出が多くなる夏の時期に予約が集中するとのこと。

●国家資格を持った女性理容師が施術
「当店には独自の育成プログラムがあり、入社した理容師免許を持った女性スタッフをマンツーマンで指導し、従業員がモデルとなって、シェービングのテクニックを徹底的にチェックし、その試験をパスした人にだけ現場に立ってもらっています。美容室等は歩合制が多く、お客様からの指名の数で手当がつきますが、ウチの場合は技術の試験をパスすることで手当が付き、お客様の肌に触れることができるのです」と、スタッフの技術レベルには絶対の自信を示す。国家資格を有し、さらに専門技術を持ったオール女性スタッフによる施術もプルンの人気の秘密でもある。

●進化するプルンのメニュー
プルン 店内顔と襟足のシェービングをする基本メニューであるフェイシャルシェービングからスタートしたプルン。今では5種類のシェービングメニュー、3種類のブライダルメニュー、背中エステ、まつ毛カール、まゆカット、ホワイトニングに代表されるフェイシャルエステメニューが5種類等々、充実したラインアップで女性たちに心地よい時間と爽快感を提供している。「常連のお客様は、日頃のストレスや疲れをしばし忘れるために、シェービングエステを受けながら気持ちよさそうに眠っておいでます」と顔を綻ばす。カミソリを肌に当てられながら眠れるということは、それだけ女性スタッフのシェービングテクニックが素晴らしい証拠であると同時に、スタッフにとっては理容師冥利に尽きる瞬間でもあろう。 

●シェービングエステを核に新たなチャレンジ
オープンして5年半、県内にフランチャイズを含め3店舗を構える下道氏だが、新たな展開にも意欲的だ。「働くときには夢がないと頑張れない。プルンの経営を中心に、フランチャイズやプロデュースなど、このステージに関連する仕事を積極的に手がけていくと同時に、将来的にはシェービングエステそのものを国家資格制度にまで育てていくことが私の夢です」と業界の風雲児はさらに一歩も二歩も先を見据えている。 

■インタビューを終えて
金沢市内に400軒あまりの理容店があるが、どちらかと言えば手堅い経営者が多い。そんな業界に風穴を開けたとでもいうか、既存の商いの視点を変えることで、新たなニッチ分野を開拓した好例といえる。

プルン本店外観商 号 (有)プルン
本社所在地 金沢市新保本3-7
創 業    平成13年
資本金    300万円
社員数    16名
店 舗    金沢本店(金沢市新保本)、
amyu店(金沢市久安)、
小松店(小松市城南町)
HP http://www.pu-run.jp/

<商い益々繁盛店>ウィズ(金沢市)

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<商い益々繁盛店>ウィズ(金沢市)

ペットショップ ウィズ

ストレスの多い現代社会において、動物に癒しを求める人が増えてきている。そんなニーズに応える数あるペットショップの中で、開業からわずか7年で3店舗を構えるまでに急成長している人気店がwith(ウィズ)である。昨年8月、金沢市示野にオープンしたイオン金沢示野ショッピングセンター内イースト棟にあるwith金沢示野店を訪ね、自らも3匹の犬を飼う室井正樹店長にwithの人気の秘密を伺った。

●創業7年で3店舗を展開
室井正樹店長動物の生体販売、ペットフード・用品の販売、トリミングやカット、一時預かりなどを総合的にサポートするペットショップとして、平成12年に、石川県庁そばの西都において産声を上げたのがwithである。ペットと共に暮らす生活をサポートする、そんな思いが店名のwithに込められている。3年後には野々市南店を出店と、積極的に店舗展開を進め、昨年8月には、イオン示野ショッピングセンター開業に合わせて金沢示野店を開設、現在は3店舗を数える。ペットショップとしては後発組のwithが、短期間でここまで成長してきた秘密はどこにあるのか。その点について室井店長は、「後発組のメリットは、既存店舗のノウハウの良い点を採り入れると同時に、首都圏でブームになっているサービスや売れ筋情報をいち早くキャッチし、地方都市の中では常に先を走ることを心掛けてきました。店舗の規模はそんなに大きくないですが、従来のペットショップになかった雰囲気の内装や、店内に入るとマスコット犬が寄ってきて触れ合えるといった新しい試みがお客様に受け入れられたのではないか」と分析する。繁殖用に飼っている犬たちをずっとケージに入れたままにしておくとストレスが溜まることから、人になついたおとなしい犬をフロアに出し、のびのびさせようとの思いから始めたもの。「それでも西都の店舗がオープンした当初は、本当に来店客が少なく、夜アルバイトしないと食べていけないかなぁと真剣に考えたほど厳しかった」と振り返る。とにかく日々、満足していただける接客サービス、喜んでいただける情報発信、ワンちゃんのしつけ、こだわったペットフードの品揃え等々の努力を地道に続けたことが奏功し、文字通り口コミで、徐々に来店客数が伸びていった。

●示野出店は次代への布石
野々市南店を出店したことで、それまで西都の店舗に集中していた顧客が分散し、売上が頭打ちになったことから、6年目を迎えリニューアルを検討していたところへイオンから出店要請があった。withが出店しなければ、競合他店や県外資本のペットショップが進出してくることになる。それはwithにとっては近隣だけに脅威である。「既存店を改装すれば家賃はかからないものの、それでどこまでお客様を呼ぶことができるか、県庁周辺の出店ラッシュ、バイパスが立体交差になったことで、withの店が分かりにくくなったこと等を総合的に勘案し、思い切ってイオンに出店することを決断しました」と先を見据えての出店であったことを披瀝。この出店を機に、西都の店舗はドッグケアサロンに模様替えし、トリミングや一時預かり、ホテルに絞った業態に変更している。

●好きこそものの上手なれ
店内の様子動物の専門学校から定期的に学生がwithに実習に来るため、そうした学生の中から新卒を採用している。「時には就職希望者が多すぎて断る時もあるのが心苦しい」と人気ショップゆえの悩みも。「対面販売をする際のスタッフとお客様の関係が非常に良好で、好評を得ています。特別これと言った社員教育をしているわけではなく、好きこそものの上手なれではないですが、動物が大好きなスタッフの集まりなので、自然とアットホームな雰囲気が生まれているのだと思います」と謙遜するものの、自らが顧客の立場になった時にどんな接客を受けたら嬉しいか、そのことをスタッフ全員が常に念頭に置いて接客に臨んでいる姿勢がうかがえる。

●マナーUP委員会をホームページで発信
示野店内にあるドッグカフェワンちゃんを散歩させる時、糞の後始末マナーが悪い飼い主が近年増えているように思えてならない。これは公衆道徳の問題であって、本来ペットを販売する店には責任のないことではあるが、withでは犬猫の販売にあたって、飼い主へのマナー教育にも力を入れている。ホームページでもマナーUP委員会と銘打ち、注意事項を情報発信している。と同時に、小さい時はかわいらしさで飼ってはみたものの、大きくなったら飼えないからと捨てられ、野犬や野良猫になってしまうかわいそうな動物たちがいるのも事実である。こうした問題も含め、「動物を販売する以上は、最後まで責任を持てる飼い主を一人でも多く育てていきたい」と日々取り組んでいる。

●ポイント還元やしつけ教室を開催し顧客満足度UPに邁進
現金での買い上げ20円ごとに1ポイントを付与し、500ポイント貯まると500円の割引券として使えるカードを発行している。また、犬のしつけに関する第一人者でもある(社)ジャパンケンネルクラブ公認訓練士の鳴海治氏を講師に迎えて、年3回しつけ教室を開催している。「これは毎年大好評で、募集を開始すると即日定員に達する人気です」と顔を綻ばす。さらにポイントカードから履歴をピックアップし、得意客に対して年3回のセールを告知するDMを発送している。

●さらなる事業展開に向けて
ウィズ店内の様子時代の変化、生活様式の多様化により、犬や猫の内臓にいる細菌の種類も変化した事で、栄養のバランスが悪くなり、アレルギーやストレスに苛まれるペットが急増している。そのため、近年では人並みのエステや食事、サプリメントまでありとあらゆるものが提供されている。withオリジナルのちょーグルト(腸に優しいヨーグルト)やペット用バースデーケーキ、手作りのペットフードも人気商品だ。「今年は団塊の世代が大量に退職する年とあって、夫婦の潤滑油としてペットを飼われる方も増えると思われ、その意味では一つのビジネスチャンスと捉えています。ペットフードに関しては、既存の加工されたものではなく、犬や猫にとってからだに良い手作りのフードも出始めている時代だけに、これからはそうしたフードも採り入れていきたいと思っています。お客様同志が集い、いろんな情報交換をされている中に我々スタッフも混ぜていただき、様々なニーズを拾い上げると同時に、スムーズに対応することで顧客満足度を高めていきたい。商いをするからには、ただ物を売るだけの店ではなく、withの心を十分に理解したスタッフの育成に努め、ペットと人の暮らしをサポートする地域一番店を目指し邁進していきたい」と静かな口調の中にも動物たちへの深い愛情を感じさせられた。

■インタビューを終えて
withの店内に入ると、しっぽを振って人なつっこいワンちゃんたちが出迎えてくれる。その瞬間に「ほっ」と癒されると同時に思わず誰もがニッコリしている。この歓迎が財布の紐を緩めさせてしまうのかもしれない。

ウィズ外観商 号 with
本社所在地 金沢市桜田町77街区1
創 業    平成12年
資本金    1000万円
年 商    4億円
従業員    35名(アルバイト・パート含む)
店舗    金沢示野店、野々市南店、
ドッグケアサロン(金沢市西都)
HP http://www.pet-with.com/

<商い益々繁盛店>あきや(小松市)

石川県産業創出支援機構(ISICO)では、石川県内で頑張っている繁盛店を取材し、商い益々繁盛店としてご紹介いたします。

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<商い益々繁盛店>あきや(小松市)

加賀漬物 あきや

日本人の食卓に欠かせないものとして恐らく大部分の人が答える食品が漬物ではないだろうか。とりわけ、薄塩味の浅漬けは定番商品と言っても過言ではない。明治23年の創業以来、根強い人気の漬物をつくり続けているのが小松市に本社を構える「あきや」である。117年の長きにわたって地元に愛される商いの秘訣を五代目・明 慶太郎社長に伺った。

●あゆみ
明慶太郎社長
明治23年、初代・明 與三松氏が「あきや」の屋号で青果商と漬物加工販売の店を小松市茶屋町で創業する。野菜を扱う上で冷蔵庫のない当時は、漬物は切り離せない商品で、季節の旬の野菜を漬けて販売していた。二代目・文吉氏が大正4年から産地仲買と食品問屋業を新たな事業として開拓し、それを三代目・文一氏が継承。四代目・外三雄氏が昭和35年に漬物製造卸専業の道を選択する。それから長い年月を経て、道路網や流通の再編、商店街の衰退など商売を取り巻く環境が大きく変化したものの、製造卸は立地場所に左右されずに商いを続けてくることができた。平成2年に小松市梯町に直営店を併設した現工場を建設。平成11年に五代目・慶太郎氏が社長に就任し、現在に至る。

●あきやの漬物の特徴
大きな桶と重石と蔵があれば漬物屋はできるわけだが、問題は漬け方である。とりわけ、あきやのある小松市の奈良漬は他地域のものとは異なり、地元安宅産の瓜を塩漬けし、それを一度天日で干し、それから酒粕に漬け込むという小松独特の作り方が特徴だ。漬物はその地域の気候風土や味覚の嗜好が色濃く、石川県は薄味が好まれることから、いわゆる塩漬けが主力商品である。その理由は、魚にしても野菜にしても素材の鮮度が良いことから、素材そのものの味をできるだけ殺さないように、塩を振る程度で仕上げた漬物が好まれるのだ。それだけ鮮度の良い野菜が入手できるからいい漬物ができると言っても過言ではない。「可能な限り地元の野菜を使うようにしていますが、季節によって端境期があることや、必要量が確保できないこともあるため、県外産の野菜も使用しています」と、全国各地から旬の野菜を取り寄せている。

●正直な商いがモットー
あきや 漬物「最近は、有機栽培や無農薬栽培を謳い文句にした商品が多く出回っていますが、現実問題としてなかなかそこまで断言できません。と同時に、時期によって野菜を仕入れる産地も移動することから、○○産の野菜と表記した場合、一時的ではあってもお客様に対して嘘を言うことになるため、うちの商品はそうした謳い方は一切していません」と正直な商いを強調する。食の安全・安心が喧しく言われる時代にあって当然のことではあるが、こうした姿勢も長く地元に愛されている要因の一つに違いない。地元産の野菜の確保が難しい中、唯一、奈良漬に関しては、100%小松・安宅産の瓜のみを使用している。

●売れ筋ナンバーワンは「かつお大根」
あきや 漬物鮮度の良い状態で仕入れた野菜を鮮度の良いままに漬け込み、鮮度の良い状態で出荷する。これがあきやの信条。例えば、浅漬けは冷蔵庫内で漬け込みを行っている。それは、温度管理次第で仕上がった漬物の色合いが変わってしまう重要なポイントだからだ。と同時に、野菜によって最適な漬け込み日数も異なってくる。口に入るものだけに、野菜そのものの安全性や鮮度、漬物の品質管理を徹底している。同社のオリジナル漬物の中では、かつお大根が売上全体の3割を占める人気商品。県内の主要スーパーの店頭はもちろんのこと、北陸3県のスーパー店頭に並ぶ大根の漬物の中でもナンバーワンの売れ行きとか。大根は大きいままでは漬かりにくい野菜で、それを形のまま柔らかくなるまで漬ける漬け方と絶妙なかつおだしの味付けに企業秘密が隠されている。この飽きのこないあっさりとした味付けが、かつお大根の人気の秘密でもある。

●自然相手の難しさ
野菜は、台風や冷夏、豪雪などの自然災害で価格が大きく左右される。とはいえ、それを即漬物の売価に反映できないだけに、自然災害が頻発するとかなりのダメージを受けることもある。「浅漬けの場合は、一年を通してみると、野菜価格の変動があるため、利益の出る月と赤字になる月とバラツキがあるんですよ」と苦笑する。20種類余りある商品アイテムの約8割が浅漬けだけに、そのあたりが商いのポイントにもなってくる。 

●漬物へのこだわり
あきや 店内の様子「漬物は、素材として大根・茄子・白菜・かぶら・胡瓜ぐらいに限定され、あまり変わったことをしてもお客様に受け入れてもらえません。また、ある程度の伝統食品的な色合いもあって、昔から伝わってきている漬物の域を極端に飛び出すことは考えていません」と明言する。物販の世界においてウエイトの大きいネット販売については、鮮度や賞味期限の問題があるため、本格的な取り組みはまだ行っていない。「当社のホームページは、今のところ商品を紹介するカタログ程度にとどめています。どのくらいの需要があるかは未知数ですが、将来的にはその分野の取り組みを考える時期がくるかもしれませんが・・・」と、あくまでも商品の鮮度第一、卸重視の姿勢がうかがえる。 

●日本伝統の食文化を後世に
「これまで先祖が四代にわたって苦労して受け継いできた商いだけに、私の代でさらに魅力ある商いに邁進していきたい。と同時に、仕入れ業者さん、生産農家さん、商品を販売していただいているスーパーマーケットさん、お客様といった地域の皆様の応援があってこそ商いは成り立つものであり、そうした皆様のおかげで100年以上も商売を続けさせていただいてきていることを肝に銘じると共に、漬物は桶と重石で漬ける日本独特の食文化でもあるだけに、この伝統文化を大切に守りながら次代に繋いでいくことが私に課せられた使命だと思っています」との言葉に、老舗の暖簾の重みを感じずにはいられない。 

■インタビューを終えて
かつて某菓子メーカーのCMコピーに「やめられない、とまらない・・」というフレーズがあったが、あきやのかつお大根は、まさにこの文句が見事にあてはまる看板商品。是非一度ご賞味あれ。

あきや外観商 号 (株)あきや
本社所在地 小松市梯町イ61-1
創 業    明治23年
資本金    1000万円
年 商    3億8千万円
従業員    25名(パート含む)
HP http://www.akiya.co.jp/

<商い益々繁盛店>ラブシンヤ(小松市)

石川県産業創出支援機構(ISICO)では、石川県内で頑張っている繁盛店を取材し、商い益々繁盛店としてご紹介いたします。

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<商い益々繁盛店>ラブシンヤ(小松市)

ラブシンヤ

昭和50年代のDCブランドブームに乗り、女性ファッションの人気ショップとしての地位を確立したラブシンヤ。本店がある小松市三日市商店街を代表する元気発信店舗として、若い女性から中高年まで幅広い年齢層の支持を得ている。バブル崩壊を機に店舗戦略を再考し、新生ラブシンヤとして経営の舵を取る3代目・新谷眞康社長に今後の経営方針を披瀝願った。

●ショップのリストラで再出発
新谷眞康社長15店舗にまで拡大したラブシンヤグループもバブル崩壊の荒波には勝てず、不採算店舗のリストラを余儀なくされた。借金を減らし、企業体質を健全化することで攻めの体制を整えるべく、先代が金沢市内の店を3店舗にまで絞り込んだ。その時期に眞康氏が東京から戻り、父子二人三脚でさらなる経営効率化に向け邁進する日々が始まる。それでもなお2店舗が採算ベースに乗らなかったため、2店舗とも閉鎖し、赤字と借金を同時に減らすことに力を注いだ。そうした努力が報われ、平成10年から満を持して再び金沢に4店舗を出店することができた。「先代から次につなげるために無借金で私に渡すことを目標に頑張ってやってきたと、社長交代の時に言われ、ジーンとくるものがあった」と述懐する。「じっと止まっていては後退するのみで、常に積極的に攻めないといけないが、そこには当然リスクが伴います。その攻めの部分とリスクの部分にいかに整合性を持たせていくか、それが経営者の手腕です。その意味で、私は初代の祖父、2代目の父(現会長)を経営者として心から尊敬しています。二人とも私が追い越すことのできない大きな目標であり、経営者としての師でもあります。その域に到達することは至難の業ですが、まずは社員が楽しくなければお客様も楽しくないわけで、明るい職場環境づくりに日々邁進しているところです」と厳しい時代を乗り切った自信をのぞかせる。

●付加価値の高い店づくりに腐心
文化サロン石蔵小松市三日市の本店では、ギャラリーを併設し、店舗奥の蔵を改装し『石蔵』と名付けたオープンスペースも設け、地元作家に作品展示の場として提供している。「ギャラリーを設けたことで、様々な作家の方たちとの交流が増え、商いの上でとてもプラスになっています」と顔を綻ばせる。来店の動機付けになるだけでなく、作品展を見に来たお客様が、洋服にも目を留めてくれるからだ。と同時に、洋服を着ていく機会を創出することも大切な役割と考え、地元でのパーティーを企画したり、宝塚観劇日帰りツアーなど、社長以下、スタッフ全員が顧客と一緒になって楽しみながら3カ月に1回程度、そうしたイベントのプロデュースも行っている。いかにして来店してもらうか、どうすれば服を着ていく機会を作れるか、そうした試みを先代の時から継続してやってきている。「そこまでやらないと販売につながりません。社員一人ひとりにお客様がついており、各人が個人商店の気持ちで仕事に取り組んでいます。服の販売だけにとどまらず、接客の中で相談相手になったり、ストレス解消のお手伝いをするカウンセラー的な要素もあったりするわけで、モノを売ることよりも、機会や場面や人を提供し続けてきたことが、洋服という商材を扱う店として生き残ってこられた要因だと思っています」との言葉に、商いの原点を再認識させられる。ファッション業界は流行の変化が速い。「この商売は生もので、1週間おいて売れなければもう売れない。それぐらい回転が速い」と強調する。と同時に、「安いか高いかの二極化が明確になってきていることから、その時代にあってどこを攻めるのか、中小企業だけにいかにしてニッチの部分を狙うかが戦略のポイントです」と付言する。

●心が伝わるサービスが鍵
店内の様子「これだけ変化の激しい情報社会にさらされているだけに、常に変化していくことを心掛けていかないとお客様に飽きられてしまいます。商品はもちろん、ディスプレイや挨拶に至るまで、日々少しずつ変えています。そうした小さなことの積み重ねが商いの鉄則と捉え、社員一人ひとりが経営者の感覚で、自ら考え行動できる人材に育っていることがウチの強みかもしれません。お客様が飽きないようにいかに商いを展開するか、これが重要ではないでしょうか」と力説する。顧客とのコミュニケーションは、ヤング層にはパソコンのメールマガジンを活用して情報発信し、ミセス層に対しては、全ての人がメールに馴染んでいるわけではないため、手書きDMや電話で情報発信している。これだけネットが発達してきているだけに、逆に心が伝わるアナログなやり方が効果的と捉えている。「人との触れ合いやあたたかさを伝えることを大切にしていきたい。例えば、顧客データを元に、家族構成に応じて、進学や就職のタイミングに合わせてDMを出したり、体型データを元にあるので、来店しなくても直しができるといったサービス等もできる時代なだけに、情報をいかに活用ができるかどうかは人にかかっています。その意味で、当社は人材重視で終身雇用制を導入しており、定年まで安心して働いてもらえる会社にしていきたいと考えています。能力のある人には元気な限り頑張って働いてもらうことが、会社にとってもありがたいことです。と同時に、商売で適正な利益をあげ、きちんと納税していくことが最大の社会貢献だと思っています」と力を込める。

●『衣・食・遊』を旗印に堅実経営に邁進
店内の様子『衣・食・遊』がこの先10年のビジョンである。女性に対して内と外からいかにトータルに美を追求するお手伝いができるかにポイントを置いている。その実現に向けた取り組みの一つが、石川県の中小企業経営革新支援法の認定を得て、昨年、金沢市内東力に出店したファッションと飲食の複合店「ブリーカーストリート」である。ファッション部門は、金沢市内のお店をそちらに集約し、レストラン部門は、健康をキーワードにメニュー構成されたヘルシーなフレンチカジュアルとすしを提供する店として、アメリカで修業を積んだ新谷社長の弟がシェフとして腕を振るっている。「どれだけ女性を応援できるかが当社の使命であり、美を追求してお客様に感動を提供できるか。また、女性社員に光を当て、生き甲斐を持って働いてもらえるよう、雇用をきっちりと維持して地元社会に貢献していきたい。それによって、社員の娘さんたちにも、ラブシンヤで働きたいと思ってもらえることが目標です。いろんな夢は描いていますが、その基本となる人が育たない限りは新たな出店はしません。多店舗展開よりも一店舗の厚みをしっかりとつけていくことが最重要課題で、人が全てだと考えています」と語る言葉の端々に地域に根ざした商いに徹していく新谷社長の強い決意がうかがえる。

■インタビューを終えて
世の中の時流、消費者ニーズを的確に捉えた店舗展開と英断で、厳しい環境下を乗り切り、地元のファッション業界で異彩を放つ稀少な存在としての基盤を確固たるものとしたラブシンヤグループ。次なる躍進の一手が楽しみである。

ラブシンヤ外観商 号 (株)シンヤ
本社所在地 小松市三日市町41
創 業    昭和12年
資本金    2200万円
年 商    4億5千万円
従業員    26名
店舗数    6店舗
ホームページ http://www.loveshinya.co.jp/

<商い益々繁盛店>わじまおみやげ館(輪島市)

石川県産業創出支援機構(ISICO)では、石川県内で頑張っている繁盛店を取材し、商い益々繁盛店としてご紹介いたします。

石川県の繁盛店をご紹介!
<商い益々繁盛店>わじまおみやげ館(輪島市)

わじまおみやげ館

平成13年3月、のと鉄道輪島~穴水間が廃止され、旧輪島駅舎がバスターミナル機能を備えた輪島市の玄関口「道の駅・輪島 ふらっと訪夢」として生まれ変わった。その明るく広々としたふらっと訪夢前ロータリーの入口に、一際個性を主張する店「わじまおみやげ館」がある。時代の変化に対応した商いの秘訣を店主の岡田尚史氏ご夫妻に伺った。

●あゆみ
昭和10年、岡田氏の自宅前に輪島駅が開設されることになったのを機に、祖母が地元の人相手に菓子を販売したのが商いの始まりである。40年代の能登観光ブームに乗って、関東・関西方面からの観光客が輪島を訪れるようになり、その頃から観光土産となるペナントや小物類も販売するようになる。やがて、輪島塗が全国に知られるようになると、輪島塗の土産物も販売し始めるといった変遷を経て、今日のわじまおみやげ館がある。

●能登線廃止に危機感
岡田尚史代表と奥様の扶美子さん輪島への観光客は、平成に入った頃からJR利用から観光バスやマイカー主流の旅行形態に様変わりしてきていた。そのうえ、かつての朝市は地元客に野菜と鮮魚を販売していたが、最近では観光客目当てに菓子も売れば、輪島塗の箸も売るなど、本来の朝市にないものがいつの間にか主力商品になってきていた。さらに、各温泉旅館が大型化するのに伴って、館内施設を充実させ、宿泊客を館内に囲い込む方向に走ったことで、街中を散策する観光客を相手に商いをしてきた店は大きな打撃を受ける。そこへもってきて能登線の廃止が決まり、駅前の商店は存亡の危機と思われた。「能登線が廃止されることが決まった時、これはえらいことになると影響を心配した」と述懐する。しかし、現実はそうでもなかった。輪島駅がバスターミナル『ふらっと訪夢』として再生され、道の駅に指定されたことで施設も充実し、駅前の道路も拡幅され、明るくオープンな空間に生まれ変わった。それによって、廃線間際の時代よりも現在の方が賑わいを創出している。ある意味、嬉しい誤算と言えるかも知れない。

●輪島にこだわらず観光客の目線で品揃え
花器わじまおみやげ館に来店されるお客様は、東京や大阪などの大都市からの観光客が大部分である。「その人たちが求めるものを知るには、都会の店を知らないといけない」と、東京で人気の店や商店街へ実際に夫婦で出かけて行き、自らの目で確かめてくるという力の入れようだ。どうしても行けない時はインターネットで情報収集する勉強熱心さには頭が下がる。輪島だけに輪島塗を前面に出しがちだが、現実には売る側が思っているほど、輪島塗を意識し、それを土産に買う人は少なく、全体の2割弱程度だという。しかも高校生以下になると、その土地へのこだわりを最初から持っていないことから、まったく輪島とは関係のない、手作りのアクセサリー類やコーヒーカップなどが思いのほか売れる。輪島土産を買うつもりもなく、ふらっと立ち寄ったお客様が、日常使うコーヒーカップを買っていく。なかにはカレー皿のセットや納豆鉢を買っていくお客様もいるというから驚きだ。そうした輪島に関係のない商品を散りばめてあることが、品揃えの特徴にもなっている。「日常生活で使うものは、自宅周辺の店で購入すると思っていましたが、日頃欲しかったものがここにあったという感じで買っていかれるお客様が意外と多く、それが観光客の心理なのかもしれませんね」と売れ筋の納豆鉢を手に奥さんの扶美子さんが微笑む。

●手作りアクセサリーと季節の鉢植えが客を呼ぶ
手作りアクセサリー以前から夫婦の趣味で、丹誠込めた季節の山野草の小鉢を、店の外周に何気なく並べていた。「それがいつしか、花好きのお客様を引き寄せ、ふらっと来店させるフェロモン効果を発揮するようになった」と顔を綻ばす。また、店の奥で手作りのアクセサリーを作っていると、入ってきたお客様が横に座って、その作業をじっと眺めていることもしばしば。そのうち何も買う気の無かったお客様が、そのアクセサリーを手にとって購入していく。趣味で始めたことが今では売上に貢献するまでになってきている。商いにおいてオリジナル商品=他にない商品、これ以上の強みはない。何も買うつもりがない人でもついつい手を出してしまうのが千円以下の商品であり、その価格帯を中心に展開しているあたりも心憎い。

●時代のニーズを素早くキャッチ
アワビ貝殻のネックレス自店のホームページは、扶美子さん自らが解説書片手に作成し、随時更新を行っている。「これからはインターネットの時代です。ただ、情報の更新に時間が掛かりすぎて、古い情報のまま掲載していては逆効果になるので、この点は気を付けないといけない」と勘所を押さえている。ホームページでは、手作りのアクセサリーも紹介しているが、手作り故に大量に作れないため、まだネット販売は行っていないものの、近い将来、オリジナルアクセサリーの通販がビジネスの柱になる可能性すら感じる。扶美子さん手作りの小物やブローチ、アクセサリー類は、プロ顔負けの出来映えで、これが観光客にも人気商品になっている。輪島産のアワビの貝殻を削ったアクセサリーもなかなか好評とか。

●商いのポイントは客の目線になっての品揃え
先に岡田氏が語ったように、店内を見渡しても輪島の特徴を前面に出した品揃えではない。ましてや土産物を買う気もなく入ってきたお客様が、ついつい触手を動かしてしまうのが、手作りのオリジナルアクセサリーや、日常生活で使うコーヒーカップ類などで、輪島とは関係ない品揃えにポイントがあったのだ。「マイカーや観光バスで輪島の市街地に入ってきて、通過しながらチラッとうちの店を横目に見て、ここにおみやげ屋があるなぁとインプットしてもらい、市内や朝市などを一通り見て、翌日帰る前に、ここで最後だからと立ち寄ってもらえる地の利もあります。夫婦で目の届く範囲の店を、家庭的な雰囲気の接客で、これからもしっかりと切り盛りしていきたい」と淡々と語る中に商いへの自信さえ垣間見える。

■インタビューを終えて
観光客を相手にする商売は、その土地の名物と物産を販売するものと思い込んでいたが、それが間違った先入観であることを思い知らされた。輪島土産に納豆鉢が売れるとは・・・。観光客の目線で品揃えを考える岡田さんご夫妻の商才に脱帽。

わじまおみやげ館 外観商 号 わじまおみやげ館
所在地    輪島市河井町19-1
創 業    昭和10年

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