タグ「米」が付けられているもの

売れるネットショップの秘密を探る!


石川県産業創出支援機構「売れるネットショップの秘密を探る!」では、お店ばたけに出店しているネットショップの中から、順調に成果を上げている繁盛ショップを取材し、ネットショップを成功させるためのページづくりのノウハウやポイントを紹介します。

安全・安心な有機農業で地球を守り、人を育む
  (株)金沢大地

(平成26年1月取材)

安全・安心の有機農業で地球を守り、人を育む(株)金沢大地

日本最大規模の農地で小麦大麦大豆蕎麦野菜などを有機栽培する金沢農業を営む井村辰二郎氏が、父の後を継いで就農したのが1997年のこと。以来、有機農業に邁進し、2001年には有機JASマークの認証を取得。
2009年にはアメリカ農務省のオーガニック認証「NOP認証」を取得すると共に、EUの有機認証基準も満たす。河北潟干拓地・門前町・珠洲市の耕作地約190haで収穫した有機農産物の加工・販売部門を分離し、2002年に(株)金沢大地を設立。農業の6次産業化に積極的に取り組む井村辰二郎代表にお話を伺った。


◆農業にもホームページが必要な時代を予見
井村辰二郎代表井村氏がホームページを立ち上げたのは、就農した翌年の1998年のこと。
「就 農するまでは地元の広告代理店に勤務し、地元企業のホームページを制作するプロモーションの担当もしました。当時はまだWWWブラウザの元祖とも言えるソ フトウェア『モザイク』の時代でした。その後Windows95ブームが起き、また石川新情報書府の仕事にも携わり、ホームページの必要性や役割を熟知し ていたことから、農業の世界でもこれからはホームページが必要だと考え、早くから取り組みました」と述懐する。
その頃は、検索エンジンも今ほど充実しておらず、Webを制作できる専門業者もまだないに等しい時代だったため、自らhtmlのソースを入力するところから独学で取り組み、自社の農業に対する考え方や有機農業へのこだわりといった情報を発信するサイトを立ち上げる。
ス ワンネット(インターネットプロバイダ)の貸サーバーを借りてスタートしたものの、程なく自分にできることに限界を感じ、専門知識を有する女性スタッフを 採用し、ホームページの維持管理を任せる。この時点では、まだ買い物カゴの機能はなく、あくまでも情報発信機能のみのホームページで、電話やメールで問い 合わせを受け付ける形態で10年あまりが経過する。
 

◆ISICOの専門家派遣を活用し、ネットショップ化に取り組む

金沢大地のホームページそんな時期を経て、金沢大地が真剣にネットショップ化に取り組むことになったきっかけは、2007年にISICOの専門家派遣を活用したことだ。ホームページドクターの指導の下、サーバーはさくらサーバーを使い、買い物カゴはショップメーカーのセットでリニューアルする。この時が同社のネットショップ元年である。
同時にMTを導入するにあたってホームページの制作を外注するが、投資額的にはそんなに大きなものではなかったという。そもそも農家であることから、ネットで販売できる商材がまだまだ未開拓だった。
ようやく自社で豆腐を作り始めたものの、300円ぐらいの豆腐1個に送料を足してネットで買う人はいない。そんな状況下で、自社で生産した食材を原料にした加工品を少しずつ増やす努力をし、有機米有機大豆を看板商品としてネットショップをスタートさせ、加工商品のバリエーションが増えていくに伴いアクセス数も次第に増え始める


◆ホームページの可能性は大

Webの世界はめまぐるしいスピードで進化を遂げている。それにどう対応していくかを伺うと、「我々は中小企業であり、分相応の成長をしていくことを心がけるべきと考えており、身の丈にあった投資に徹することが重要です」と持論を披瀝。
も ちろん売上だけでなく、多くの人にホームページを見てもらうことで、さらに多くの人に広がっていくメリットもある。現実に、同社のホームページを見て、大 手のバイヤーからBtoBのオファーが年に2~3件は舞い込むという。そう考えると、自社ホームページを持っていることの価値は計り知れない。
例えば、ブログで会社のことはもちろん、自分の日々の出来事やプライベートなこともオープンにすることで、ユーザーに親しみや関心を持ってもらうことにもつながる。お米ひとつを取り上げても、ネットを介して消費者に直接販売できることは大きな武器で、全生産量の半分程度をネットで販売できればすごいことである。


◆地元密着の第一歩として実店舗を開店

近江町市場内に金澤大地「たなつや」を開店これまで卸のウエイトが高く、地元における知名度が低かったことから、地域密着型の商いをしたいと考えていた井村氏は、100年後に老舗と呼ばれることを目標とした「老舗100年計画」を立案。
それを実現するためには、地元のお客様に直接自社商品を購入していただける実店舗の必要性を痛感し、2011年に近江町市場内に金澤大地「たなつや」を開店する。もちろん2015年春の北陸新幹線開業を視野に入れての取り組みでもある。
金澤大地「たなつや」のスイーツセットそれまではオーガニックに特化していたが、実店舗を出すにあたり、肩の力を少し抜き、よりマーケットインなものづくりにシフトし、商品開発の幅を広げた。「お客様からすると、一緒にいろんなものが買えた方が楽しいわけで、食品だけでなく、お菓子オーガニックコットンなど豊富な商品を扱うことで、様々な組み合わせ買いが可能となり、送料無料になる10,500円をクリアしていただきやすくなることにもつながっているのではないでしょうか」と、顧客目線での品揃えを強調する。
現時点では、突出してこれが売れているというのではなく、お米も野菜も全体がバランス良く売れており、 安全・安心の総合サイト的な位置づけになってきている。その上で、有機農法によるお米や野菜を大手こだわり食材通販会社のように宅配する方向へ進むのか、 個別の商材を切り離して一つ一つの商材をもっと強くしていくのか、今後の方向性を明確化させる時期に来ていることを井村氏は示唆する。


◆実店舗とネットショップの相乗効果も

同社のネットショップは、12月と1月が最も売上が伸びる時期で、顧客は県内が2割、残りの8割が県外で、その大部分が東京と大阪の大都市圏である。
ネット通販で地元客が2割というのはかなりウエイトが高い。これは近江町市場にある実店舗・金澤大地「たなつや」を利用した顧客がリピーターとなりネットで購入しているためと思われる。その意味で、ネットと実店舗の相乗効果が現れていると言える。「顧客の中でリピーター客の比率がどの程度あるのか、その点の詳細なデータを整理できていない点が課題です」とも。
検索キーワードで「有機米」「有機大豆」な どを入力すると、いずれの検索サイトにおいても金沢大地が上位にランクされることからアクセス数もそれに比例して伸びてきている。ただ、有機農法で生産さ れたお米や野菜は価格的に割高なこともあり、健康志向の時代とはいえ、継続してずっと買い続けることができる顧客はそんなに多くないと分析する。


◆テクニックに走らず、中身の充実に注力

ネッ トショップを運営するにあたり、SEO対策やPPC広告は不可欠と思われるが、同社の場合は、有機農業にかかわる様々な情報を正確に発信するコンテンツ作 りに日々邁進し、敢えてPPC広告などは行っていない。「有益な情報を消費者に向けて発信することが最重要課題です」と言い切る。テクニック的なことを追 求するよりも、いかに個性を磨いていくか。
商品開発はもとよりホームページづくりにおいても、自社に専門知識を有するウェブ担当者2名とウェブデザインを担当するグラフィックデザイナー1名がいるため、ネットに関して自社内で全て完結できる点も強みである。「SEO対策をやってアクセス数が上がったとしてもそれは一過性のものです。それよりも自分たちの成長に合わせて、それに伴って緩やかに上がっていくことを目指しています。と同時に、アクセスしてきた人がじっくりとホームページ内を探索したくなるような魅力ある商品展開やページづくりに意を注いでいます」と井村氏は熱く語る。


◆農育活動「あぐりハグハグ」を通してファンづくり

能登町当目(のとちょうとうめ)でお米を栽培生産者の顔が見えることが当社の強みですが、やはりリアリティーは直接会うことであり、農業を体験してもらうことだと考え、能登町当目(のとちょうとうめ)(お米を栽培:左写真)に農家民宿を設けました」と井村氏は目を輝かせる。
これから農育の一環として都会の人たちを送客する試みをネットを通じて積極的に展開していく考えだ。
能登町当目の有機水稲
まずは自分たちの有機農業の素晴らしさ、魅力を実地体験してもらうことで、金沢大地の農産物のファンになってもらい、そしてリピーターに育てていくことが狙いだ。
その一環として、金沢市の(株)The Art of Travelとタイアップし、外国人向けのグリーンツーリズム誘客への取り組みもスタートしたところである。
世界農業遺産に認定された能登の里山で実際に有機農業を体験し、現地で短期間滞在してもらうことで、能登の真の魅力を体感してもらい、より一層熱烈なる金沢大地のファンに育てていくことで、単に農産物をネット販売することに留まらず、石川の魅力を全国に、さらには海外に向けて発信していくことが井村氏率いる金沢大地の大きな夢であり、存在意義なのかもしれない。

◆インタビューを終えて

金澤大地「た なつや」を開店するにあたって採用した若いスタッフたちと金沢大地の新しい商品づくりに取り組む日々に大きな喜びを感じている井村氏。魅力ある企業活動に 邁進していれば、自ずとネットショップの売上にもつながる。時間はかかっても上っ面のテクニックに走らず、地に足がついた経営、安全・安心な商品づくりに 全力投球する姿が強く印象に残った。


金沢大地の外観・企業名        (株)金沢大地
・所在地        金沢市八田町東9番地
・電話番号       076-257-8818
・創業          2002年
・URL         http://www.k-daichi.com/

たけもと農場(能美市)紹介動画

お店ばたけを運営する(公財)石川県産業創出支援機構では、「お店ばたけ事務局が注目する15サイト」取材店舗の紹介動画を作成、公開しています。

<たけもと農場(能美市)>

加賀平野のほぼ中央にあたる能美市牛島地区で、江戸時代から米づくりを生業とし、7代にわたって受け継がれてきているのがたけもと農場である。従来の農協に納める販売方法から脱却し、消費者にお米を直販するようになって18年余、ネット通販をスタートして4年目を迎える。たけもと農場の若き後継者・竹本彰吾さんにお話を伺った。


詳しくは、「お店ばたけ事務局が注目する15サイト!」をご覧ください。

Youtubeチャンネル(ISICO)はこちら
http://www.youtube.com/user/isico8203

(財)石川県産業創出支援機構「お店ばたけ事務局が注目する15サイト!」 金沢・加賀・能登 では、石川県内の実店舗・ネットショップ(HP)を順次訪問しています。
サイトを開設したきっかけ、役割や効果、そして販促やページ作りで工夫されていること、今後の目標などを取材して、頑張っているお店の魅力を紹介していきます。


白山の懐、加賀平野の恵みのお米を全国に 「(有)たけもと農場」
(※ 紹介動画はこちら)
白山の懐、加賀平野の恵みのお米を全国に (有)たけもと農場加賀平野のほぼ中央にあたる能美市牛島地区で、江戸時代から米づくりを生業とし、7代にわたって受け継がれてきているのがたけもと農場である。従来の農協に納める販売方法から脱却し、消費者にお米を直販するようになって18年余、ネット通販をスタートして4年目を迎える。たけもと農場の若き後継者・竹本彰吾さんにお話を伺った。


お米の直販に活路を求め

能美市にあるたけもと農場のライスセンター(作業場)白山を望む能美市牛島地区。見渡す限りの田んぼの中、個性的な外観の建物が目を引く。たけもと農場の事務所棟だ。「遠くからでも一目でウチ(たけもと農場)だと分かる建物を親父が建てたんですよ」と彰吾さん。

田起こし彰吾さんの祖父・平一氏は、米作日本一技術賞を受賞した米作り名人であり、その技を代々受け継ぎ、こだわりの米づくりに邁進している。彰吾さん自身も物心ついた頃から、親の後を継いで農業をやることを心に決めて成長してきた。

代がき平成5年、法人化を機に、従来の農協に納める商いから脱却し、得意客の口コミを中心にお米を直販する形に転換する。

後継者として6年前に入社した彰吾さんは、「近隣の同業者を見渡したところ、各社ともにホームページを開設し、ネット通販をしていたことから、これは遅れを取ってはいけないと思い、自社のホームページを立ち上げ、ネット通販をスタートさせることから取り組みました」と当時を振り返る。


いち押しは特別栽培コシヒカリ

苗づくりたけもと農場の事務所の前に広がる約100ヘクタールの田んぼのうち、40ヘクタールがたけもと農場が耕作する田んぼである。この広大な土地を家族4人と社員1人の計5人で耕作している。

お米は、有機JAS認証コシヒカリ特別栽培コシヒカリコシヒカリひとめぼれカグラモチ(もち米)の5種類
なかでも特別栽培コシヒカリは、田植え時期の5月に少量の農薬を使用するものの、それ以降は全く使わない栽培方法のため、お米に農薬が残留する割合が極めて低い安全性の高いお米であることから、いち押し商品として力を入れている。

保冷庫での保存取材に伺ったのが1月半ばだったため、既に有機JAS認証コシヒカリも特別栽培コシヒカリもホームページでは売り切れとなっていた。
安全・安心に対する認識が高まっている時代だけに、有機JAS認証米と特別栽培米から売れていく。

とはいえ、お米は日々の主食のため、1回買って終わりという人は少なく、かなりの割合が定期購入するリピーターである。そうしたユーザーのため、定期購入のお客さまが1年間に消費するであろうと思われる量のお米を保冷庫で大切に保管している。ホームページ上では売り切れていても、定期購入者は送られてくるメールから随時注文することができる仕組みになっている。

土づくり堆肥の散布日本を代表するお米として知られる魚沼産コシヒカリが美味しいのは、土づくりの歴史が長いことから味に深みがあるため、たけもと農場においても有機肥料を使い、堆肥は牛糞やしいたけ農家からしいたけの菌床クズを分けてもらい、これを土づくりの際に混ぜ込み、栄養分豊かな土づくりに力を注いでいる



● ネット販売が小売を牽引

たけもと農場のお米ネット販売をスタートして4年余りの間に、卸売6割、小売4割とネット販売のおかげで小売比率が伸びている。注文は全国各地から入るが、やはり東京を中心とした関東方面の顧客の割合が高い。

お米のタワー定期購入者は現段階で50人あまり。初めて注文してきた顧客の3割強がリピーターとして定期購入者に加わり、じわじわと増えてきている。

送料は全国どこでも、重量に関わらず、顧客と同社が折半する形を取っているが、将来的には送料込みの形にしたい考えだ。


専門家派遣を活用しホームページをリニューアル

たけもと農場(お米ラブ.com)HPたけもと農場ホームページは、平成23年に石川県産業創出支援機構の専門家派遣を活用し、(1)全体をシンプルに (2)クレジット決済の採用にポイントを置いてリニューアルを実施し、「たけもと農場のページが見やすかった」、「書いてある内容に納得できた」といった顧客の声が寄せられ、その効果が徐々に出始めている。

ドメインを取得する際、簡単に相手に伝えられ、なおかつ自社の商いに直結したネーミングという観点からokomelove.com(お米ラブ.com)を自ら考案。アドレスを聞かれた際にこのキーワードを伝えることで、自社のホームページをすぐ検索してもらえるメリットがある。

草取りブログ「新米農家のブログ おコメの生産・販売の【たけもと農場】」フェイスブック「お米の生産・販売の有限会社たけもと農場」も活用しているが、今はまだ売上に直結してない。
ホームページに人間味を持たせ、たけもと農場のスタッフがどんな人なのかをお客さまに知ってもらう一助になればと、こまめな更新を心がけている。



新たな販路を開拓

田植え首都圏での食の商談会に出展したのがきっかけで、都内の有名料理店で同社のお米が採用され、百貨店内のお米屋さんでも販売されるようになり、首都圏においてもたけもと農場の美味しいお米が認知され始めている。

特別栽培コシヒカリ「徳右衛門」の2合袋サイズ金沢の近江町市場内にある風土金澤においても徳右衛門【とくえもん】(同社の屋号)のブランド名でお米を販売している。

結婚式の引き出物や記念品として、小分けパッケージの詰め合わせを提案するなど新しい試みにも積極的に取り組んでいる。今はお米だけの販売だが、将来的に設備や人員のめどが立てば、お餅やかきもち等の米加工品を販売することもこれからの課題の一つと捉えている。


● 地域貢献の一貫として食育に取り組む

食育の授業遡ること8年あまり前、地元の寺井小学校から総合学習の一環として、農業について子供たちに体験学習の機会を提供して欲しいとの依頼を受けた。
これがきっかけとなり、主に小学校5年生約50名を対象に食育の機会を持つようになり、多い年には3校の生徒達を受け入れることもある。

その際、彰吾さんが子供達に話すのは「いただきます」の意味を正しく理解してもらうことだ。

食育の授業即ち「料理を作ってくれる母親や生産者に対してだけではなく、肉や魚や野菜の命を 『いただきます』 という認識を持ってもらうこと。
一粒の米粒をタネにすれば、500倍のお米を作りだすことができることを伝えています。そんな話をすると、子供達から「ごはんつぶを残さないように食べます」といった声が聞かれ、とてもやり甲斐を感じています。
また、農作業で活躍する農業機械を見て、自分たちの背丈よりも大きいタイヤが付いているトラクターの大きさに驚きの声を上げる子供達の笑顔に癒されています」と顔をほころばす。


農業で地域を守る先頭に

有機肥料の散布農家の高齢化が進んでいることから、委託を受けて耕作する農地が今後も増えていくことが予想される。

ネット販売の得意客も順調に増えており、そうした顧客に支えられながら、農業でこの地域を守っていけるような存在になることを自らの目標に掲げている。

稲刈り美味しい米づくりに若いエネルギーと情熱を注ぎ込み、祖父が受賞した『米作日本一技術賞』の栄誉をいつの日か自らの努力で掴むことを心に刻み、白山がもたらしてくれる加賀平野の恵みへの感謝を忘れない彰吾さんである。


インタビューを終えて・・・
日本の食料自給率の低下や農家の高齢化が危惧される状況の中、七代にわたって受け継がれてきている農業を通じ、地域の発展に貢献すべく日々邁進している彰吾さんに心からエールを贈りたい。


たけもと農場 竹本彰吾さん社 名 有限会社たけもと農場
住 所 能美市牛島町ロ175
電話番号 0761-57-1919
URL http://www.okomelove.com

(株)林農産(野々市市)紹介動画

お店ばたけを運営する(公財)石川県産業創出支援機構では、「お店ばたけ事務局が注目する15サイト」取材店舗の紹介動画を作成、公開しています。

<(株)林農産(野々市市)>

国の農業政策に左右されることなく、自主自立の米作りに取り組み、「23世紀型お笑い系百姓」をキャッチフレーズに、ユニークなネーミングとこだわりの米作りで、お米のネット通販の業績を年々伸ばしているのが、野々市市にある(株)林農産である。
3世代先の孫の時代まで見据え、笑顔をモットーに取り組むこだわりの米作りとは。
林農産の林浩陽社長にお話を伺った。


詳しくは、「お店ばたけ事務局が注目する15サイト!」をご覧ください。


Youtubeチャンネル(ISICO)はこちら
http://www.youtube.com/user/isico8203

(財)石川県産業創出支援機構「お店ばたけ事務局が注目する15サイト!」金沢・加賀・能登 は、石川県内の実店舗・ネットショップ(HP)を順次訪問しています。
サイトを開設したきっかけ、役割や効果、そして販促やページ作りで工夫されていること、今後の目標などを取材して、頑張っているお店の魅力を紹介していきます。


ユニークなネーミングと信念に基づく米作りで安心と健康を後世に 「(株)林農産」
(※ 紹介動画はこちら)


ユニークなネーミングと信念に基づく米作りで安心と健康を後世に


国の農業政策に左右されることなく、自主自立の米作りに取り組み、「23世紀型お笑い系百姓」をキャッチフレーズに、ユニークなネーミングとこだわりの米作りで、お米のネット通販の業績を年々伸ばしているのが、野々市市にある(株)林農産である。3世代先の孫の時代まで見据え、笑顔をモットーに取り組むこだわりの米作りとは。同社の林浩陽社長にお話を伺った。


ネット販売に活路を求めて

普通のコシヒカリ、貴女ひとめぼれ農政に左右されることなく、自分で価格を設定できるネット販売に活路を求め、林農産のホームページをスタートしてから16年、今では年間に36,000件を超すアクセスがあり、年間平均注文件数は1,200~1,500件前後。そのうち8割強がリピーター客という高いリピート率を誇る。

お米は日本人の主食であり、毎日消費するため、2~3カ月スパンで再注文が入る。それだけ林農産のお米が美味しいことを多くの固定客が証明している格好だ。

林さんちの一番打者ハナエチゼン「商売をするなら、作り手も買い手も楽しくなる商品づくりが私のモットーで、普通じゃないコシヒカリ超普通じゃないコシヒカリ、林さんちの女王さまミルキークィーンなど、ユニークなネーミングでお客様をぐっと惹きつけて1回食べてもらえれば、味には自信がありますから。」と顔をほころばす。
売上全体に占めるネット比率は2割までに成長し、しかもほとんどが県外からの注文で、関東のシェアが圧倒的に高い。4,000円以上の購入で送料無料になることから、沖縄県、石垣島、八重山諸島、八丈島といった離島からも注文があると聞き、驚かされる。


東日本大震災による備蓄需要に困惑

普通じゃないコシヒカリ(真空パック)東日本大震災による原発事故を契機に、「備蓄」、「真空袋」などの検索キーワードで、林農産のホームページに辿り着いた新規客による備蓄を目的とした大量買いの注文が急増し、困惑の色を隠せない。
これまで、北海道は別として、東京より以北の地域、つまり米どころである東北地方からの注文は一切なかったが、原発事故を契機に、東北地方からの注文が増えている。
量が売れればいいという商いをしていない林社長は、そうした備蓄目的に対し、「お米は長期保存が効かないため、備蓄目的の大量買いは遠慮してもらいたい」と注意を促す。

林さんちのコシヒカリ林農産は、得意客にとってのかかりつけの農家を標榜しており、放射能被害を受けていない北陸の新米は価格が上昇しているが、同社の新米は再生産価格のため価格変動がなく、今年(平成23年)のように一般の小売店や量販店での店頭価格が上昇すると割安感を感じる。


完全無農薬栽培にも力

紙マルチ栽培法で使う紙のロール無農薬栽培の一手法として知られるアイガモ農法にかつてトライするも、カラスと猫にカルガモを食べられてしまいあえなく断念。
その後、現在の紙マルチ栽培法に出会い10年余り続けてきている。

紙マルチ栽培法この方法は、田んぼに敷きつめた紙が太陽光線を遮ることで雑草が生えることなく、しかも2カ月あまり経過すると自然に溶けてなくなってしまう。
この栽培法は、10アールあたり1巻170mの紙ロールを3本使用する。「紙ロールを敷設する田植え機が1台300万円するため、導入にあたっては社員の猛反対にあったが、それを押し切って決断した」と振り返る。

紙ロールを田んぼに敷き詰めるこの紙ロールを田んぼに敷き詰める作業と、田んぼ内で紙ロールを交換する手間はかかるが、紙マルチ栽培法にしてから何よりも大変な除草作業から解放されたという。


田んぼを守ることに使命感をもち

田んぼでの作業現在、野々市市内の田んぼを60軒あまりの地主から借り上げ、平均220坪の田んぼが約500箇所に点在する。
そのため、効率面は決して良くないが、林社長はそれを称して『都市部の棚田』と表現している。
こうした棚田は稲の収穫だけでなく、ヒートアイランド現象を緩和する役割も果たしているだけに、将来の子孫のために農地を守っていくことにも強い使命感を持ち、日々の農作業に汗を流している。

林さんちの店内「上には上がもちろんありますが、うちのお米を食べたお客様から、本当に美味しかった、スーパーのお米とは比較にならないといったお褒めの言葉をいただくことで、うちのお米は美味しいんだと実感し、それがまた翌年の米作りの原動力になっています」と力を込める。


メルマガは重要なツール

林さんちのホームページメルマガを書くのが重荷になっていた林社長だが、メルマガは得意客とのコミュニケーション手段であり、どんなに疲れていても一生懸命書くことを心掛けている。
例えば、稲刈りが終わったことを報告すると、それを見て新米の注文が入ってくるという具合に、こまめに書くことで、それ相応の反応(注文)があることを身を以て実感しており、得意客と同社をつなぐ文字通りパイプ役を果たしている。
当初は1カ月に1回やっと出していたメルマガだが、今では1週間に1回のペースでこまめに配信しており、「毎回ネタを考えるのが大変なんです」と苦笑する。


米加工品の売上増に邁進

林さんちの手作りかきもちお米だけを販売していても付加価値がつかない。そのため、お米を加工したかきもちお祝い餅、お鏡餅などの加工食品の売上増に力を注いでいる。
その一貫として、同社を含め農家10軒が共同で近江町市場にアンテナショップ「風土金澤」を出店。

手造りかきもち1次・2次・3次合わせて6次産業化と銘打ち、加工食品の売上拡大に邁進している。現在売上全体の3割程度が加工食品だが、これを半分にまで伸ばしていきたい考えだ。


食育がライフワーク

食育の出前事業林社長は、16年前から食育の出前授業を幼稚園や小学校で行っている。
食と命の大切さを伝えることは、私の志であり、子供達にそのことを知ってもらうため出前授業をしています。子供達に3本の苗を植えてもらい、1本目は鳥の分、2本目は虫の分、3本目はみんなの分だよという田植えの「呪文」を教えています。この「呪文」を教えるようになってから子供達がきれいに田植えしてくれるようになった」と嬉しそうに語る。
これは、みんなのことを思いやれる人間になって欲しいとのうんちくのある言葉でもある。

代表取締役社長 林浩陽(こーよー)さんこうした地道な活動が、子供達に農業の大切さ、自然の恵みへの感謝の気持ちを養い、巡り巡って林農産のお米の消費増につながっている。

23世紀型お笑い系百姓のテーマである、3世代後の子孫のために頑張っている農業の自己採点を伺うと、「私が農業に従事して30年あまり、その間に少しは進展してきたと思っており、これからも地道に継続していきたい」と決意を新たにする。県内はもとより県外からも食育の講師として招かれるまでになった食の伝道師・林社長の存在は、ますますその重要度を増している。


インタビューを終えて・・・
百聞は一食に如かず(!?)、早速、超普通じゃないコシヒカリを買い求め、玄米で食してみた。何よりも完全無農薬という安心・安全が保証されているだけに、安心して口に運ぶ。玄米の香ばしい香りが口の中に広がり、噛むたびに甘みが増し、納得の味わいである。


株式会社 林農産社 名  株式会社 林農産
住 所  野々市市藤平132
電話番号  (076)246-1241
URL  http://www.hayashisanchi.jp