「ネットショップコンテスト北陸2012」の最終審査と表彰式が3月15日に福井県産業情報センターで開催され、北陸3県からエントリーした224店舗の中から、小林大伸堂(福井県鯖江市)の「Rose stone」がグランプリに輝いた。このほか、ダンボール・ワン(七尾市)が第2位、グランディア芳泉(福井県あわら市)が第3位となり、太陽テクノリサーチ(白山市)が審査員奨励賞を受賞。パネルディスカッションでは、審査員が上位入賞サイトを例に挙げ、成功の秘訣をアドバイスした。
北陸3県のネットショップを対象としたコンテストはISICOが主催した昨年に引き続き2回目で、今年はふくい産業支援センターが主催し、ISICOと富山県新世紀産業機構が共催した。今回から、小売業等のネットショップに加え、注文・予約・見積もり依頼などの機能を備えた旅館・ホテル業、製造加工業などのサイトにも対象を広げた。
石川県の企業では上記のほか、金沢大地(金沢市)の「農産工房金沢大地」、高桑美術印刷(川北町)の「箱マイスター」、ベルビー(白山市)の「ベルビーベベ」がファイナリスト賞に選ばれた。
以下、上位入賞サイトに対する審査員の講評から、参考にしてほしいポイントを紹介するので、ぜひ自社サイトの魅力アップに役立ててほしい。
<1>まずは商品開発に注力を
何より大切なのは社会で必要とされ、人々に喜んでもらえる商品やビジネスモデルの開発だ。今一度、自社の商材を見直そう。
<2>商材の性格を把握しよう
自社商材の強みや弱みを洗い出そう。その上で、例えば信頼感が求められる商材ならば、店主の顔や製造現場を紹介するなど、コンテンツを工夫しよう。
<3>第一印象を大切に
トップページは、3秒見ただけで、提供する商品やサービスがはっきり分かるように作ろう。
<4>時には機能性で勝負
商材によっては、デザインの美しさではなく、価格や納期、サイズなど、消費者が求めている情報を分かりやすく提供することを優先しよう。
<5>CSR(※)も重視を
企業の姿勢や取り組みに共感して購入を決める消費者が増えている。社会や環境に貢献する活動について、積極的に情報発信しよう。
※CSR(corporate social responsibilityの略 企業の社会的責任)
<6>”想い”を込めるのは自分
サイトに商品や事業にかける”想い”を込めていくのは事業主の役割。人間性のにじみ出るブログなどを活用して、ネットショップを一層輝かせよう。
:::ネットショップコンテスト北陸2012 受賞者の声:::
第1位 Rose stone
実店舗同様、宝石店で印鑑を買っているような雰囲気づくりを心がけました。
種類が多いので買いやすさにも配慮しています。ネットショップの出来はまだ30%に過ぎず、さらに改良したいです。
第2位 ダンボールワン
ダンボールは差別化しにくい商材なので、価格や納期、サイズを分かりやすく伝えることを大切にしています。今後は、自社工場の強みを生かしてオーダーメードに力を入れたいです。
審査員奨励賞 太陽テクノリサーチ
お客様に安心して注文してもらえるよう、価格や納期を明示しています。ネットショップの開設以後、取引先は全国に広がりました。今後は英語版や中国語版を設け、海外のニーズも取り込みたいと思います。